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「美しく老い、美しい死を迎える」 母の言葉

2017-08-11 09:23:04 | 興味深い話題

ふしくれたる 深山木の、見るからに 疎ましく凄まじき様なるべからず

しからば、何を以って「美しく老い、美しい死を迎える」ための人間形成の修練とすべきか

筆者は母が書き残した色紙の文章をテキストとしている。
何を原典にして書いたのか不詳であるが、つぎのような文章である。

例えば 打ち向かう人の
思わず片微笑みて
心の愁さも 忘れる様なるべし
ふしくれたる 深山木の
見るからに 疎ましく
凄まじき様なるべからず

平成三年七月 九十八歳 玉の

意味はこうである。 「例えば、道ですれちがう見知らぬ人でも、お前の優しげな貌を見て、思わず微笑みかえし、心の憂さ も忘れてしまうような雰囲気をもちなさい。節くれ だった深い山の孤独な木のように、見るからに異様で恐ろしいような姿や性根をもってはなりません。 呉々も言っておきますよ。」

この時九十八歳の母が伝えたかったのは、

「自分ひとりが幸せになろうと思うな。
周りの他人をも幸 せにすること、その努力をしてこそ、
自身が人間ら しくなるのだ。
〈美しく老いる〉或いは〈美しく死 を迎える〉ためには、
他者のそれも美しくしてこそ 成就するのだ」ということだろう。


宮崎哲夫氏の母の言葉


























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