SNSで一方的に拝見していた社会人の方が口述に不合格になったとの投稿を見かけました。再現のレベルを見ても不合格には思えません。むしろ私の方が不合格に近いレベルと感じました。
今回、自分自身が口述を受ける際に重視した点を記載します。もしかしたらこのような意識が自分を合格まで押し上げてくれたのかもしれません。なお、その方がここに記載の中身ができていなかったことを示すわけではありません。
大前提として私が思っている口述試験の採点法を記載します。
●点数は試験官によるかなり大雑把な印象で付くのではないか?
口述再現を見ればわかると思いますが微妙に聞かれている質問が違います。また、そもそも大多数が61〜59に収まる試験であるという点、試験後、合格発表までの期間が相当短い点などを考慮すると、個別の質問に対する正答の結果を一々点数化してないのでは?との仮説を私は立てていました。
点数の基準が、「一応の水準に達している」のような表現で判断されていることからも、全体として見た時に、問題全体の会話の中で法律の知識が一応備わっている印象を見せることが何よりも重要と意識していました。
この心構えを持つと以下のような考えになります。
①個別の質問に答えられなくてもそこまで焦る必要はない。
→流石に序盤でミスるのは良くないと思いますが。
②誘導で法律の理解を示す。
→要件事実が全然わからなくても誘導をもらい、基本的な実体法の部分で理解していることを相手に伝えるよう意識しました。大体要件事実部分での誘導は民法の簡単な知識の確認になります。誘導では頷きながら、決して主査の言葉を否定せず、ハキハキ答えることを意識しました。
③キーワードを意識する
→論文段階で覚えていたキーワードは積極的に話していました。(現実的危険性を有する行為、予断排除、など)
ここがガタガタすると理解していないと思われるリスクがあるためです。
④わからないは言わない
→ただ単にわからないと言うと理解していないように思われます。ただ、先に進めなくても困るので私は、「すいません、混乱してしまいまして…うまく答えられません」みたいなことを言いました。そしたら笑顔で事案を整理してくれてなんとか誘導に乗れました。
⑤結局印象勝負なので清潔感を大切に、形式面を完璧に、ハキハキと答える。
→最後は見た目的にできるやつと思われるかどうかが大切です。
ここら辺ができていれば、個別の質問はできなくても、まあ基本的知識はありそうだから許してあげるか、との評価になることを私は期待していました。もちろん本当の点数はどうつけられているかわかりません。