昨日から何となくメディアのことを考えていた。
尤も、僕は専門家ではないので、書いていることは皮相的なものかも知れないが、概ね当たっていると思う。恥を承知で言うと、昨日書いたように書籍のみならず、僕はかなり漫画っ子である。馬鹿にすること勿れ。漫画も馬鹿にできない。日本が世界に発信できるメディアと言えば漫画かアニメーションしかないのである。が、今日は特に漫画のことを書くのではない。以下はメディアと自分の関わり方、感じ方について徒然と書き記したものである。。。
日本のテレビドラマに関して、いくつか観れば分かるとおり、凡そストーリーなどなく、深さもない。観た後に〝精神的に〟ある一定度まで達せられないものばかりである。精神的に、と言うのは、ドラマを観て人生を振り返るとか、いつかの自分がリマインドさせられるとか、深層心理に隠された原風景を思い出させられたりすることなどを意味しているのだが、そう言った事は日本のドラマを観ても先ず絶対に起こらない。。何と言うべきか、リアリティーがないものが多い。架空過ぎて、ドラマが単なる恰も空想の世界(たとえ舞台は現実でも)にしか思えないことが多い。
例えば、石ノ森章太郎原作の〝ホテル〟。あんなバタバタしたホテル、一時期年間150日から200日くらいホテルに泊まる生活をしていたが観た事がない。と言うか嫌だ。もし、フロントの人間が客を相手にしている時に心の中で〝姉さん、、、〟などと呟いていると思うと、気色悪くてホテルなんぞに泊まれない。。。ホテルは事件の現場か?(苦笑)そんな、誰かに報告したくなるようなこと起きるか?(笑)実際、ホテリエの友人が多く、聞いてみても、必ず否定する。もっと言えば、彼ら彼女たちの新人研修の時に、テレビドラマのホテルのようなことは絶対ないからそう言うイメージは絶対捨てろ、と言われたと。結局リアリティーがないんだよね、僕の見方では。。
翻って、アメリカのメディアの作るドラマはどうだろうか?
ミラノに来てからと言うもの、アメリカメディアに触れる事がめっきり減ったのだが、日本にいる時は自宅のケーブルテレビに入っていたFOXやら何やら、アメリカドラマを観る事が多かった。例えば刑事物にしても、AXNの〝ナッシュブリッジス〟は主役の刑事の育ち、恋愛、現在の家庭状況、トラウマ、社会状況、同僚との関係、警察と社会との関係性、など等が盛り込まれており、単にピストルをバンバン撃ち合うだけのようなものではない。また、ご存知の方も多いと思うが、FOXのERなどは医療事情に相当精通していないと書けないようなシナリオのように拝察される(勿論、その筋の専門家からするとそんなことはないと否定されるかも知れないが…)。
また、超現実(いわゆるSFもの)にしても、X-Fileなどはとても奥が深い。もっと言えば、架空の話だと分かってみているのに妙に〝リアリティー〟があったりする。とんでもなく現実離れしたことをトピックとして書いているのにもかかわらず、だ。
何となく、気が滅入ってきた…(苦笑)
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ブッシュなどを見ていても、アメリカ人というのは何やらとても単純な思考(楽観思考)を持ち合わせているような気もしますが、
ドラマでは現実的なリアリティーを追い求めているような気がして、なんやら興味深いです。
日本が非現実的な世界に憧れるのは、いったいどうしてなんでしょうか?閉塞感?それとも憧れ?
韓国ドラマにはまっている元彼女のBlogは、もう、そればっかりで…(苦笑)今年に入ってから2回韓国に行くみたいで。。
アメリカ人の思考って言うのはGeneralに読み解くのは難しいですよねぇ、実際。。。ドラマや映画は世相を反映していると言いますが、逆にドラマや映画が世間の意見を作り出しているような気もします。まだ観ていないのですが、Farenheit 911は反ブッシュへの世論形成のために作られているようにしか思えないんですね。良いか悪いかは別にして。
言葉は悪いですが、アメリカ人って余りきちんと物事を自分で考えられないんです。これ、うちのファームにいたコンサルでも、です...(苦笑)正直日本人以上に〝長いものには巻かれろ〟思考があると思います。ドラマを観ているのも、ひょっとすると皆が見ているから、と言うのもあるかも知れません。。。
日本は単に憧れでしょうねぇ。。。(笑)
一見、カッコ良いと思うものしかフィーチャーしない…刑事がそんなカッコ良いか?って思いますけど。。。(苦笑)