つい先ほど、ミラノマルペンサ空港から両親が帰国した。
この1週間程、両親のアテンドと大学院の授業の準備や復習などで色々と時間が取れなかったが、小生がミラノに来た際に持ってこれなかったものを日本から持ってきてもらったおかげで色々と助かった。両親がミラノにいる間、ミラノの市内で可能な限り美味なものを食させるために色々と知っているところに連れて行っていたが、今日は朝起きるのが遅かったので朝昼兼用でファーストフードに仕方なく行った。今日はファーストフードについて報告したい。
小生はこの4月いっぱいを、とある日本人声楽家の広い家の一室を借りて過ごすのであるが、Repubulicaと言う駅から程なく近いところにマンションがある。
今日はそこから親を連れてPorta Veneziaと言うところに行った。基本的に、日本で待つ弟夫婦やその子たちへのお土産を買うために行ったのであるが、Porta VeneziaとLimaの間にあるSpizzicoと言う店に行った。オレンジ地に白い文字の看板なのだが、恐らくミラネーゼで知らない人はおらず、誰でも一度くらいは入ったことがあると思う。Duomo近辺には3-4件あるから旅行者にも馴染みはあると思われる。Spizzicoの宣伝をしたところで何も得はないので、事実だけ伝えると、このチェーン店は大体どこでも同じ店舗内かビルの1階-2階と言う形でCiao!と言う店舗とスペースを共有している。今日入った店舗もそうであるし、DuomoやSan Babilaにある店舗もそうなっている。
そもそもイタリア人にとっての〝ファーストフード〟はと言えば、やはりパスタやピザなのであろう。ここはそう言うものを簡単に食べられるところである。ただし、勿論値段見合いである。それにPizzeriaのように種類が多い訳ではない。その日にあるものから選ぶしかない。
店のロケーションにも拠るのであるが、このチェーン店はフードコートのイメージに近いと思う。食事をピックするエリアには真ん中にサラダーバーがあり、その周りを囲むようにローストビーフやポテトのコーナー、また肉を焼いてくれるコーナー、勿論、パスタやピザのコーナーもある。各々好きなものを取ったり、焼き加減などを注文してトレーに乗せてキャッシャーに持っていく。これがどうやらこちらのファーストフードスタイルであると思う。
*因みに家族3人で、リゾット、ラザニア、フルーツ盛り合わせ、
ローストビーフ、ローストポークを食べた。少々量的には多
かったかと思うが、味はそこそこである。
フード、ドリンクを含めて各自の好みに応じて好きなだけ食べれるのは、ファーストフードの割には良いシステムだと思う。小生の大嫌いなマクドナルドなどはいわゆる〝抱き合わせ販売〟でセットメニューばかりだが、ハンバーガー一つだけを注文するのが非常に注文しずらい雰囲気があり、まどろっこしい時がある(因みに、東京では社会人1年目に品川駅の高輪口のマックに行って以来行ったことがない…)。自分で好きなものを組み合わせられるのはある意味当たり前かも知れないがとても利便が良い。
*若干蛇足であるが、更に言えば、何の気兼ねもなく座って食べ
られるのは良い。こっちは席料を取られることが殆どだが、こ
こは勿論そのようなことはない...
また、店舗のレイアウト的にもオーソドックスに考えられていると思う。店舗の入り口でトレーとそこに敷く紙を取り、イタリア人にとってはタダと思っている硬いコッペパンのようなパンを最初に取る。そしてフードコーナーへ行くのであるが、野菜の種類も多くサラダだけを大量にボールに入れてキャッシャーへ行く人も多い。またサラダから焼き物系をピックするルートへ自然と誘導される。恐らくサラダメニューは固定だと思われる。一方で、フードメニューは恐らく日替わりだと思われる。何度かSpizzicoに行っているが、ピザやパスタの種類は毎回違うことが多い。これは客を飽きさせない戦略なのであろう。フードで何をピックしようとも、必ずドリンクの方へ誘導される。小生もそうであるが、結構多くの人がペットボトルを持参しているが、つい持っていることを忘れてドリンクも買ってしまうことが多い。
更に、食事をするコーナーには電子レンジが置いてある。意外とフードは温かったりすることがあるのだが、もっと暖めたいと言う要望に応えて置いているのであろう。見てみると、フロアーでトレーを片付け、テーブルをクリアーにする専門の店員などがいたりし、清潔な状態になっていると思われる。何度か行った限りでは、イタリア人の割には色々と顧客に対する木目細やかなサービスがなされていると思う。
特に強く勧める程の味ではないのであるが、ある意味値段見合いで中々リーズナブルなところだと思う。これで店舗内でWi-fiなどが出来たら最高なのであるが、そう言うことをイタリア人に求めるのは3年程早そうである・・・
KEN@自室にて