先に出た、(結果的に)弟分にあたるKTM 125 DUKE の発売からあまり時間を置かずして登場した、お兄ちゃんマシン 200 DUKE。ようやく、試乗する機会を得ました。
そもそもとして、このDUKEの小排気量クラスは、戦略的な価格を以て話題性をひとつ得たところがあります。同社の得意なモトクロス/エンデューロ分野のマシンが100万円近いところを、125 DUKEは44万9,400円と来たのです。それは、興奮しましたよ。
もちろん、メーカーもセールスには精力的で、発売時には大型のイベントを行い、ぼくもそれに足を運んできました。(その時のレポはこちら)
その試乗会場で、125ccという日本では独特の括りになってしまう排気量のマシンですけど、個人的には大いにあり、と大満足で会場を後にしたのですが、それからしばらくして、125がようやくユーザーさんにデリバリー始まったかどうかというタイミングで、今度は200ccのエンジンを搭載した200 DUKEの登場がアナウンスされたのです。
正直、125でKTMは当分推していくだろう、と予想していたのでこの200の登場はびっくりでしたが、単純に排気量アップという観点だけでも、興味は当然惹かれました。
ところが、200の登場時には試乗イベントなどは開かれず、乗車する機会が得られませんでした。媒体向け試乗は行われたので、車両はあったようです。
125で得た感動が、200ではどのように変化しているのか、とにかくその一点が気になり、想いだけを募らせていたら、ようやく一般向け試乗会且つ、足を運びやすい場所で試乗をする機会を得ました(遠方では、ちょこちょこやっていたんですけどね)。
場所は住まいからほど近い、ナップス三鷹東八店。自転車でも行ける距離ですが、「ヘルメットを持ってきてね」という事だったので、オートバイで行きました。
現地には開店よりもちょっと早いタイミングで着きましたが、もちろん設営は終わっており、フライングで試乗をさせてもらう事ができました。この日、一番乗りです。試乗に当たっては誓約書に記入をして、現車を前にしてFI車独特の注意点を聞いて、後はご自由にどうぞ。「地元ですから地理もお分かりですよね」っ、という事でぽーっんと公道に出されました。
イヤイヤ、太っ腹ですね。最近気になりだしたぼくのお腹周りの事ではありません。KTMさんの事です。
ということで、撮影も含めながら近所の公道をブラーッと流してきました。途中、広いとおりの反対車線でスピード取り締まりを実施していて(有名なポイント)、その時、ちょっとここでは書けないスピードが出ていたので焦りましたが、無事、15分ほどの試乗を終了。
お店に戻ってきました。
オフ車じゃないので、こういう光景は似合わない。やはり、都心なイメージ!?
その短い時間での印象は、
まず、
・排気量アップの効能は充分ある。
・125 DUKEとはべつの乗り物。
・初っ端からグンッと前に出る。
・クラッチレバーが軽くて良い。
・推奨のポジションが掴みにくく、オフロードヘルメットだと盛大に風が入ってくるし風切り音が凄い。
で、125で気になった、立ち上がりのパワー感と、トップの伸び感はかなり改善(というか、別の乗り物)されています。実用車から、ようやくちょっとFUn to Driveな乗り物になった印象です。
しかし、お台場では解らなかった、盛大に(アクセルを)開けると気になった点も見えてきました。
・エンジンブレーキがかなりキツイ。
・すぐに吹け上がってしまうのか、頭打ちが早いのか、あっという間にレブリミッターが効く。
・なので、1つのギアで盛大に攻める、という走りはやりにくい。案外、頻繁なギアチェンジが必要。
・逆に、クルーズ走行に切り替えれば快適でまったく不満なし。
・エンジン音、排気音共に、残念ながらまったく官能的でない。
・特に、排気音が静かなせいか、かなりイケてないエンジン音がとても目立って、気分は上がらない。
・チェーンノイズがかなり大きい。
・ブレーキは前後とも、オフロード車のようにズルーッと効かせるのではなく、瞬間的にグッと効かせる事ができる。短い時間での減速が可能。
・足回りは排気量アップを受けても、まったく負けていない。
・シャシーはとてもバランス良い(公道走行レベルでは)。
・125ccも充分Funだったが、200ccはそれにちょっとスポーツ風味を足したイメージ。バリバリのスポーツではない。
・トルクも増したので1速はほぼ使わない。
という事で、125 DUKEの44万9,400円に対し、僅か3万9,600円アップの48万9,000円で小排気量の枠から実感としても解き放たれる効果は大きいと感じました。
250ccのオフロード車でも高速道路は厳しいと感じるので、200 DUKEも排気量的にそこは一緒。高速巡航は向かず、適度な速度感でユル~っと乗って、パワーが欲しい時にはドンッと出る。そこが、125と大きく違う点ですね。
125ccなら自動車の保険特約の対象になるなど、より実用感を増しながらそれでもFunな気持ちを忘れずに乗れ、そういった事を関係なしによりスポーティーで、そしてKTMオーナーに破格でなれる、という点での200 DUKEの選択。僅かな排気量差と価格差ですが、そういった棲み分けはうまく出来ているな、と感じました。
個人的には、もっと上までにキレイに伸びて頭打ちがほとんどなく、それでいてサウンドが官能的であれば、やはり価格を見て、大いに買いだと思います。KTM、相変わらずヤルね!
どのジャンルにカテゴライズしていいか悩むスタイリングは、200 DUKEも変わらず。エンジン以外の仕様はほぼ125と同等という。
注目の排気量アップエンジンは、124.7ccから199.5ccの74.8ccアップで、パワーは15ps(11.3kW)/ 10,500rpmから26ps(19kW)/10,000rpmの11psアップ。エンジン自体の大きさは変えずに、ボアxストロークを125 DUKE の 58x47.2mm から 72x49mm に変更している。
綺麗に組み上げられたフレームは、クロームモリブデン鋼トレリスフレーム。おもて裏をあえて逆にしたスイングアーム意匠も125 DUKEから継承。
重ねて言うが、どうもこういうフィールドは似合わない。下道を使ってのツーリングなどはおもしろいと思うが。
という事で、ようやく念願の200cc版に乗る事ができました。
正直、「買うか?」と訊かれたら「う~ん」ですが(試乗前は増車する気満々でした)、リファインされた車両がもし存在すれば、そいつは欲しくなると思います。もちろん、お値段は据え置きで。気になる方は、ぜひどこかで試乗してみてください!
やかん
そもそもとして、このDUKEの小排気量クラスは、戦略的な価格を以て話題性をひとつ得たところがあります。同社の得意なモトクロス/エンデューロ分野のマシンが100万円近いところを、125 DUKEは44万9,400円と来たのです。それは、興奮しましたよ。
もちろん、メーカーもセールスには精力的で、発売時には大型のイベントを行い、ぼくもそれに足を運んできました。(その時のレポはこちら)
その試乗会場で、125ccという日本では独特の括りになってしまう排気量のマシンですけど、個人的には大いにあり、と大満足で会場を後にしたのですが、それからしばらくして、125がようやくユーザーさんにデリバリー始まったかどうかというタイミングで、今度は200ccのエンジンを搭載した200 DUKEの登場がアナウンスされたのです。
正直、125でKTMは当分推していくだろう、と予想していたのでこの200の登場はびっくりでしたが、単純に排気量アップという観点だけでも、興味は当然惹かれました。
ところが、200の登場時には試乗イベントなどは開かれず、乗車する機会が得られませんでした。媒体向け試乗は行われたので、車両はあったようです。
125で得た感動が、200ではどのように変化しているのか、とにかくその一点が気になり、想いだけを募らせていたら、ようやく一般向け試乗会且つ、足を運びやすい場所で試乗をする機会を得ました(遠方では、ちょこちょこやっていたんですけどね)。
場所は住まいからほど近い、ナップス三鷹東八店。自転車でも行ける距離ですが、「ヘルメットを持ってきてね」という事だったので、オートバイで行きました。
現地には開店よりもちょっと早いタイミングで着きましたが、もちろん設営は終わっており、フライングで試乗をさせてもらう事ができました。この日、一番乗りです。試乗に当たっては誓約書に記入をして、現車を前にしてFI車独特の注意点を聞いて、後はご自由にどうぞ。「地元ですから地理もお分かりですよね」っ、という事でぽーっんと公道に出されました。
イヤイヤ、太っ腹ですね。最近気になりだしたぼくのお腹周りの事ではありません。KTMさんの事です。
ということで、撮影も含めながら近所の公道をブラーッと流してきました。途中、広いとおりの反対車線でスピード取り締まりを実施していて(有名なポイント)、その時、ちょっとここでは書けないスピードが出ていたので焦りましたが、無事、15分ほどの試乗を終了。
お店に戻ってきました。
オフ車じゃないので、こういう光景は似合わない。やはり、都心なイメージ!?
その短い時間での印象は、
まず、
・排気量アップの効能は充分ある。
・125 DUKEとはべつの乗り物。
・初っ端からグンッと前に出る。
・クラッチレバーが軽くて良い。
・推奨のポジションが掴みにくく、オフロードヘルメットだと盛大に風が入ってくるし風切り音が凄い。
で、125で気になった、立ち上がりのパワー感と、トップの伸び感はかなり改善(というか、別の乗り物)されています。実用車から、ようやくちょっとFUn to Driveな乗り物になった印象です。
しかし、お台場では解らなかった、盛大に(アクセルを)開けると気になった点も見えてきました。
・エンジンブレーキがかなりキツイ。
・すぐに吹け上がってしまうのか、頭打ちが早いのか、あっという間にレブリミッターが効く。
・なので、1つのギアで盛大に攻める、という走りはやりにくい。案外、頻繁なギアチェンジが必要。
・逆に、クルーズ走行に切り替えれば快適でまったく不満なし。
・エンジン音、排気音共に、残念ながらまったく官能的でない。
・特に、排気音が静かなせいか、かなりイケてないエンジン音がとても目立って、気分は上がらない。
・チェーンノイズがかなり大きい。
・ブレーキは前後とも、オフロード車のようにズルーッと効かせるのではなく、瞬間的にグッと効かせる事ができる。短い時間での減速が可能。
・足回りは排気量アップを受けても、まったく負けていない。
・シャシーはとてもバランス良い(公道走行レベルでは)。
・125ccも充分Funだったが、200ccはそれにちょっとスポーツ風味を足したイメージ。バリバリのスポーツではない。
・トルクも増したので1速はほぼ使わない。
という事で、125 DUKEの44万9,400円に対し、僅か3万9,600円アップの48万9,000円で小排気量の枠から実感としても解き放たれる効果は大きいと感じました。
250ccのオフロード車でも高速道路は厳しいと感じるので、200 DUKEも排気量的にそこは一緒。高速巡航は向かず、適度な速度感でユル~っと乗って、パワーが欲しい時にはドンッと出る。そこが、125と大きく違う点ですね。
125ccなら自動車の保険特約の対象になるなど、より実用感を増しながらそれでもFunな気持ちを忘れずに乗れ、そういった事を関係なしによりスポーティーで、そしてKTMオーナーに破格でなれる、という点での200 DUKEの選択。僅かな排気量差と価格差ですが、そういった棲み分けはうまく出来ているな、と感じました。
個人的には、もっと上までにキレイに伸びて頭打ちがほとんどなく、それでいてサウンドが官能的であれば、やはり価格を見て、大いに買いだと思います。KTM、相変わらずヤルね!
どのジャンルにカテゴライズしていいか悩むスタイリングは、200 DUKEも変わらず。エンジン以外の仕様はほぼ125と同等という。
注目の排気量アップエンジンは、124.7ccから199.5ccの74.8ccアップで、パワーは15ps(11.3kW)/ 10,500rpmから26ps(19kW)/10,000rpmの11psアップ。エンジン自体の大きさは変えずに、ボアxストロークを125 DUKE の 58x47.2mm から 72x49mm に変更している。
綺麗に組み上げられたフレームは、クロームモリブデン鋼トレリスフレーム。おもて裏をあえて逆にしたスイングアーム意匠も125 DUKEから継承。
重ねて言うが、どうもこういうフィールドは似合わない。下道を使ってのツーリングなどはおもしろいと思うが。
という事で、ようやく念願の200cc版に乗る事ができました。
正直、「買うか?」と訊かれたら「う~ん」ですが(試乗前は増車する気満々でした)、リファインされた車両がもし存在すれば、そいつは欲しくなると思います。もちろん、お値段は据え置きで。気になる方は、ぜひどこかで試乗してみてください!
やかん
今はカスタムにはまってます(笑)
ツアラーはそっちのけでパワーパーツ漁りに没頭してます。(笑)
よろしくお願いします。
なにをやねん(笑)