あんた、まるいもの好きだね~♪

「まるいもの」について、適当に書いています。まるいものとは、自転車、モーターサイクル、クルマ、カメラ、CD/LPとか。

■マヴィック(MAVIC) 2010ラインナップ クロスマックス ST ディスク レビュー *改訂

2009-08-06 05:49:25 | ダート
 MTB用マヴィックホイールの2010年モデルレビュー。いよいよラストになりました。
 締めを努めるのは、09年に初登場し来年2010年版はマイナーチェンジが行われるクロスマックス ST ディスク(Crossmax ST Disc)。散々紹介してきた「クロスマウンテン」カテゴリーの最高峰モデルです。同社での位置づけは、クロスマックスシリーズのスタンダードということです。昨日紹介したSXの、より登り側にキャラクターを振ったモデルと言えるでしょうか。
 現行モデルからの大きな変更点は次の通り。

・ハブボディのホワイト化。
・ISM加工の見直し。
・リムグラフィックの変更。

 そして見逃せないのが、質量の軽減。ペア1,645gの09モデルから2010年版は1,615gに(ブレーキローターのマウントはインターナショナル)。その差は僅かですが、そもそもが先に紹介したどのモデルよりも軽量で、同社のクロスカントリー用ホイールに近づく重さでもあります(更に言うと、ヘタなロードバイク用ホイールより軽い)。クロスマウンテンに属するモデルなのでもちろんタフな特性を持ちますが、それを殺さずに重さも抑える。その為に、同社のほとんどの技術が投入されています。
 その中のひとつに「イソパルス」というものがあります。読んで字の如くだとかなり不思議ちゃんな用語で、怪しさすら感じますが、歴としたマヴィックが誇るスペシャルな技術です。
 これは、リアホイールのスポーク組パターンに使われる技術で、専用のハブを用いてフリー側(カセットスプロケット=たくさんの歯が付いている側)をラジアル組、反フリー側を2クロス組にするというもので、これによりホイール両サイドのスポークテンションを均一化する事が可能で、バランスの良いホイールに仕上がり剛性のアップも図れるということです。ここで獲得できた剛性は、先に述べたクロスマックス SXのように、効率の良いパワー伝達も可能にします。
 今までに耳にしなかった特徴的なポイントはこのあたりでしょうか。それにしてもイソパルス……いそぱルス……、ヘンな響きですね。

 では、足早ですが実際の乗り味に移りたいと思います。

 マシンは自分のアイアンホース・マーベリック5.0を使用。タイアはその時にホイールに填っていた物をそのまま。
 比較対象は、アイアンホース・マーベリック5.0に元から付いているホイールと、マヴィック・クロスライドディスク&クロストレイルディスク、クロスライン、クロスマックス SX。
 自分の中の気持ち的には、特にクロスラインとの比較に重きを置きました。
 ちなみに、当日はまだ2010年モデルが間に合ってなく、試乗は09年モデルで行っています。

 走行データは、
・路面状況:ほぼドライ
・シチュエーション:アップダウンありの一般的なシングルトラック
・装着タイア:F/マキシス IGNITOR 26×1.95 R/同 cross+mark 26×2.10
・6インチディスクローター使用
・エア圧:未計測

 グレードがグレードなだけに入念に精査して感じたのは、「軽くてしっかりしたホイール」だということです。しっかりしたホイール、というのはこの日散々体験することが出来ましたが、走りながらリアルに軽さを実感できたのはクロスマックス ST ディスクが初めてです。スポークの形状なども影響するのか、バネ感もそこそこにあります。クロスライン程ではありませんが、作りの方向性を考えれば納得出来る範囲です。
 また、走行やグリップ力の安定性に大きく影響するリム幅はクロストレイルディスクと同じなのに、細さは認識してもそれがネガティブに気にならず、むしろ軽快感をとても感じました。ランクなどを意識するでなく、やはりクラス最高峰は最高峰でした。クロスライン同様、このホイールも1度外してからまた付けて再確認しました。

 もちろん、このクロスマックス ST ディスクの属するカテゴリがぼくのライディングスタイルや技量、身体的特徴、MTB自体の特性にマッチしていた、ということは言えると思います。
 特に、初っ端のクロスライドディスクの時から書いていますが、ぼくはブレードエアロスポークが合わないようです。単に慣れの問題というのが大きいと思いますが、なにせ(バテッドしてあっても)通常のプレーンスポークに長年親しんできてしまっているので、どうしてもその感覚の乖離がこの1日では解消できませんでした。なんと順応性のないキャラクターなんだと自己嫌悪。

 それでも、財務状況が許せばこのホイールはとんでもない能力を獲得できるスーパーな一品だと思います。そう、お値段がね……。クロスマックス SXより安いとはいえ、9万9,750円(税込)もします。超テクノロジーの固まりなのでやむなしなのでしょうけど、おいそれとは手が出せません。使えればとてもいいんですけど。見た目がちょっとベタっぽいのが唯一、残念(追記:2010年モデルでやや改善)。
 なお、このモデルは他のホイールたちとは違って、まずブレーキローターのマウント規格がコンパチ仕様ではありません。購入(注文)時に、スタンダード・インターナショナルか、シマノが提唱するセンターロック式を選ぶ必要があります。そしてフロント側は、アクスルが9mmクイックリリース&15mmスルー(新規格)兼用か、20mmスルーオンリーを選ぶ必要があります。ご注意ください。
 注意といえば、もう1つ。20mm仕様はフロントハブがもう少し軽くなります(質量確認中)。価格は変わらずですが、普通のスポーツサイクルが1台買えてしまいます。ぜひ、財布も軽くしてください(笑。

*写真は09年モデル。2010年モデルはハブボディが白くなり、リムのグラフィックも変わります。
リム幅:23mm リムハイト:21.2mm(ともに外寸) 対応ディスクローター:センターロック or インターナショナル リム:マクスタル SUP スポーク:ジクラル ホール数:24 バルブホール:6.5mm スポーク形状:ストレートプルラウンド スポーク組:F/2クロス R/イソパルス ハブボディ:アルミ アクスル:アルミ ベアリング:QRM+(マビックオリジナルシールドカートリッジ) USTチューブレス対応

 と、ここまで長きに渡り、マヴィックのMTB用ホイール2010年ラインナップで個人的に気になった製品の実走行レビューをお届けしてまいりました(全5モデル)。同社のホイールはどれを選んでもまず間違いありませんが、この5モデルの簡単なお奨め分けを後日お届けしたいと考えています。気になる方はどうかお待ちください。

※2010年モデルの画像を追加しました。

スポークに1本だけワンポイントが入り、リムグラフィックが変更。ハブボディはホワイトに。このぐらいが、長く使っても飽きがこないのかな。


ハブボディのフリー側に注目。スポークがストレートに組まれているのが分かります。これがイソパルスっちゅうやつです。一瞬この用語が出てこなく、瞬時に出たのは「イソフラボン」……。やっぱ、変わった名前だな~。

やかん

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