南アルプス・小西俣~高山裏避難小屋~中岳避難小屋
昔、大鹿村から高山裏を越え、小西俣に抜けて西俣に出るルートが道であった、
という話を本で読み、一度は行ってみたいと思っていました。
昨年は三伏峠から中俣を下り、慣合から小西俣を目指しましたが、
水量が多いなか沢を下るのは怖く、そのまま二軒小屋までおりてしまいました。
こんどは再チャレンジです。
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7/26 移動日~二軒小屋ロッジ(泊)
27 西俣~小西俣(テント泊)
28 小西俣~高山裏(テント泊)
29 高山裏~中岳避難小屋(小屋泊)
30 中岳避難小屋~二軒小屋(テント泊)
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<詳 細>
7/26(土)
静岡駅 ~ 二軒小屋
静岡駅から静鉄バスで畑薙第一ダムへ。
いつものことながら長いバス旅です。
しかし、トランスジャパンレースではここを走って静岡までいくのですから
それを思えば贅沢はいえません。
また、今日はロッジに泊まれるので快適です。
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7/27 (日)
西俣~小西俣(テント泊)
4:00 起床
4:45 S ・・・
5:25 朝食 5:54・・・
昨年新設された道路もすでに崩壊している
6:34 柳平
柳沢の対岸に広いところがあり、そこにリニア新幹線の
工事作業者用の飯場を作るそうで、工事が終われば植生などを
元に戻すための調査で静岡大学の方たちがおられた・・・
6:43 渡渉点(沢靴に履き替え)
沢でお会いした釣り人によると、西俣の崩壊地を行かなくても対岸(左岸)に
旧道が残っている、とのこと。
7:10・・・渡渉・・・7:25 R 風が強い ・・・・8:30 R 8:40・・・
9:00 慣合(小西俣合流)
小西俣に入ってすぐ釣り人2人と出会う。
熊が出た、との情報をいただくが熊よけすずを忘れてきた言う
と鈴を下さった。(ありがとうございます)
・・・さらに上流で釣り人2人と出会う。
彼らの一人が熊と睨み合いになったが、しばらくすると
熊の方が去って行った、とのこと。・・・
9:30 昼食 (朝食の残りを食べる)
10:10・・・10:59 R 三段の滝(釣りの人がそう呼んでいた)
へつって行こうとチャレンジするも落ちそうな感じで不安があり
高巻いたが、崩壊のところを攀じ登るのも足元が崩れながらで
どちらもリスクは同じ程度と感じる。
踏み跡が上にあり、川身を行くほうがいいか踏み跡を行くのがいいか
悩ましい。
巻いている内に雨が降り出し合羽を着たりで時間を食ってしまう。
・・・瀬戸沢らしき沢を越える・・・
12:52 二又(滝が見える) 昼食(麺) 13:57・・・14:25 R 14:35
・・・
14:50 魚無沢出合
テントが二張りあり、その上に平らなところを見つけ
テント設営。
15:16 テントの主(2人)が戻って来られた
釣りが趣味で、釣りのついでに川の生態(どんな魚がいるか)
調べるように頼まれてきた、とのこと。
リニア新幹線の工事関係の調査のようです。
今日は谷に入って6人に会った。
夜は寒かったが疲れていたので気がついたらあさでした。
聞くと、前日は暖かかった、とのこと。
寝袋に入って気がつくと、左脇腹に筋肉痛のような痛みがあり
手でさすっていたが、帰宅して整形外科でレントゲンをとると
9番目の肋骨に筋があり、骨折といわれた。どこで、どうして
骨折したのか分からないが、行動を振り返ってみて、恐らく
スリップしてバランスを崩し、ザックに引っ張られるようにして
てんとうした事があり、その時ひねってなったものと思われる。
ザックが重いと、普段であれば何でもない体勢も、回復できない。
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7/28 (月)
小西俣~高山裏(テント泊)
5:25 起床
8:00 内無沢を遡行
始めはいい感じなんですが・・・・・・R ・・・8:30 R ・・・9:55 R 9:10・・・ 9:44 R ・・・
内無沢から二又の滝の動画(YouTube) ~ブラウザの「戻る」ボタンで戻ってきてください。
10:40 二又
滝が見える。地図にはでていないが、ネット上ではそんな記述も
見たような気がする。
さっそく見物にいく。
11:55 ・・・12:53 R 13:05
この沢は上の崩壊地から流れており、とても登れない。
と思ったが、後から思えば、ここしかないようにおもえてくる。
・・・ 14:12 R ・・・
14:30 分岐 高山裏の水場からの沢と見られることから靴履き替え
14:55 高山裏への沢らしき所を登るがすぐ間違いと気づくが、
他に分岐がなかったことから、強行突破する・・・
と言えば勇ましいが、急な斜面・倒木・先の見えない登りに
くじけそうになる。引き返したほうがいいのではないか、
遭難するのではないかなど思いながら、事実上ルートを失い、
半遭難状態だな、と思う。
一つ目の尾根に出たが道はなく、気落ちする。
下から見上げていたときももっと上があり、「やっぱりな」
というあきらめの気持ちになる。
左横に行けそうなところがあり、トラバースするか誘惑されるが、
まっすぐ上に行くのが鉄則と思い定め、再び登り始める。
するとすぐに道に出た。思わず嬉しさがこみ上げる。
こんな近くても分からないんだ、と難しさを思う反面、
今回は良かった、と胸をなでおろした。
16:28 道に出たものの、現在位置不明。南へ行くが外れ。
戻って高山裏17時過ぎに到着。
高山裏手前の水場~この時は水が少ない~水を汲むのに30分かかってしまった。
17:00過ぎ 小屋でテント受付、
設営後ビールで夕食。 (通常であれば高山病が恐くてアルコールは
飲めないが、沢から登ると高度も低く、高度順化もできるので
高山病になりにくい)
テントを設営するのとほぼ同時にガスがわき起こり、
ホワイトアウトのようになった。
高山裏のテント場
こんなしょぼくれたツエルトを見ると、どなたかがネット上でおっしゃておられたが、
「マウンテンホームレス」ですね。
21:00頃就寝。