久しぶりに母に会いに老健☆☆へ。
これまでの面会は、すべて玄関先。
今回初めて、生活フロアに入りました。
へえー、こういうところだったのか!
明るく清潔、広々とした空間でありました。
エレベーター前の椅子にちょこんと正座している母。
「あ、お母さん。お久しぶり。なんで正座してるの?」
「しーー! あのね、濡れてるの。」
「それは着替えてこないと。」
「いいの」
「よくないって」
通りかかった介護士さんに「お着替えが必要みたいです」と伝えると
母「何でもありません」
介護士さんがちょっとうんざりした顔をしたのを、私は見てしまった。
ああ、いつもこんな感じなのかな?
着替えが済んで、ようやく面会スタート。
ピピピ! これはタイマーの音。
「今日は何しに来たの?」
と言うので(さっきのことがあったせいか、ややツンケンしてる)
「会いに来たのよ」
母「要件は?」
私「あー・・・ あのー そうそうお父さんが元気にしてるかって心配してるよ。携帯が通じないし。」
母「お父さんはね、電話、だめなのよ。握りしめてるだけで出られないの。」
私「お父さんは、出られなくても、着信履歴を見て必ずかけ直してくれるよ。(これ本当) そもそもお母さんの電話にかからないんだってば。充電できてないの。」
母「そんなことないわよ。かけてごらんなさい。」
それなら話が早いね。私のスマホから母の携帯に電話して「この電話は、電源が切れているか、電波が届かない・・・」というメッセージを聞かせる。
母「私の携帯は、どこ?」
私「さあ・・・?」
母「家に置いてきたんじゃない?」
私「いや、持ってきたよ。お母さん、ここから私に電話してきたもの。」
母「あなた、持って帰ったでしょう?」
私「いやいや、持って帰ってないよ。」
母「ほら、紫の手提げ袋、渡したでしょ? あの中に入っていたのよ。」
私「いや、空っぽだったよ。」
「いや」とか「いやいや」とか連発してるな、私。
母「他に要件は?」ツンケン口調加速化
私「髪の毛を切ってほしいんだよね。」
母「それは嫌。」
私「明日も来るから。」
母「なんで?」
私「お母さんが髪の毛をカットしてもらうのを見届けるために。」
母「そうやって、裏で勝手に手配して! 歯医者さんも」
わわ、ここで歯医者さんの件が出た!
母「入歯は、ここでは作らないわよ。R歯科で作ることになってるから」
老健には、歯医者さんが来てくれています。
大動脈瘤の手術を受けるにあたり、虫歯の治療が必須だったので、先月急遽、応急処置を済ませたのは以前のブログに書いた通り。R歯科は、母の長年のかかりつけなんですよね。それでも自宅にいる時、入歯を作りに行こうとしなかったのですが、手術のためということでやっと・・・(結局、手術はしないことになったけどね。虫歯が治せたのはよかったよ。)
私「いやいや、約束はしてないから。」
母「いーえ、私、約束しました。」
私「いやいや」
受付で会計済ませたとき、「次回の予約は」と聞かれて断ったもんね。
私「R歯科にはね、ここに入所していると罹れないの。」
母「そんなことないわよ。車ですーっと行ってね、エレベーターで上まで上がれるのよ。」
私「まあ、エレベーターはあるけれども、今はここから外出できないんだってば」
母「そんなことないわよ。車でスーッと行ってね。エレベーターで上まで上がれるの」
あれ、なんか、おんなじこと言ってるよ! コントか?
私「だれの車で行くの?」
母「ここ(☆☆)の車に決まってるじゃない」
いやいや、車を出したのは私の夫です。しかも、歯医者に行くために前日と当日、自宅(実家)に泊まってますから。大変だったなあ(しみじみ)
私「ふーん・・・そうなんだ。まあ、入歯は急いで作らなくていいよ。お口のお掃除だけは、してもらっておいてください。でもって、髪の毛は切ってくださいね。」
母「なんで?」
私「からまったりしたら危ないでしょ?」
母「危なくなんかないわよ。それに、あの髪を切る人、いやな人なのよ。」
出た、母の「嫌な人」発言。
2月にいたショートステイ先でも出張美容師さんをキャンセルしてた。「嫌な人だったから」という理由で。
私「切ってほしいと頼まれてるし」
母「誰に?」
私「ここの人に」
母「ここの誰?」(なんでこんなにけんか腰なのか??)
私「スタッフさんたちよ。」
退室する時に母の担当の相談員さんに
「明日、出張美容室に立ち合いますけど、自信ないです。今も、きっぱり断られました」
と言ったら
「そこを何とか頑張ってください」
と言われました。
何とかって、何を何すればいいのか??
補足説明しておくと
母、2年以上、髪を切っていません。詳しくはこれも以前のブログ記事「認知症のラプンツェル」に書いています。
背中までのざんばら髪で、見た目が不潔そうだし、実際、髪を洗ったり乾かしたりの介助がとても大変なので、切ってほしいと言われています。
出張美容室、かたくなに断られているので立ち会ってほしいと。
今日は出張美容室の前日で、その足慣らし的な意味もあって、面会の場を持ったのですが・・・。
帰り際、母の携帯が部屋にあったことがわかりました。
「充電が切れてますね」というスタッフさんに
「充電して」
と、いとも素っ気なく丸投げしていた母でした。
あああ・・・。それよくないよ。
在宅で一緒にいる時よりも
ファインティングモードになっているように見えた母でした。
隙を見せちゃいけないとか、自分のことは自分でやれるのにほっといて、とか
そんな感じ。
一見シャキーンとしてるのだけど、あの感じでは「面倒な人」ってことで敬遠されたりして。
母上様、なぜ、髪を切らないのですか?
もしも、良かったらご家族である貴女が髪を切られたらどうですか?
もちろん、ハサミを持っている時に、危なくない様に、誰か他のご家族がついてあげる必要があるかも?しれませんが・・・。
プロが嫌なら、ご家族が切るしかないと思うのですが、一度、老健の担当者さんに相談してみては?
髪が長いと、乾かすのが大変ですし、ケアする方の負担も大変ですよね。
何とか解決できると良いですね。
上手くいきますように。
孫効果・・・すごいですね。
髪の毛が乾きにくいと、風邪も引きやすくなってしまうし。
心配していました。