平成23年 辛卯 3月11日 拾四時四拾六分(金曜日)
昨年はちょうどこの時間に作品展示中でした。
揺れもなく;;同じ時間に何が起きたのか::知ったのは後から。
流れる報道ニュ‐スの画像が作りものの様に感じた。
家族に電話するが繋がらない::
同じ時間に一人は新幹線に閉じ込められ::
一人は八戸港から押し寄せる津波に向かい逃げていた。
それぞれ同じ時を個々の現実に向かい合い::受け止めていた。
私は手を差し伸べる事さえ出来ないでいた。
宮城にいる友や知人の事も頭に浮かんだ。
3・11後。縁あって送られてきた新潟の手漉き和紙に毎日毎日::地蔵画を描いた。
何も手につかないでいたが::描く事でその時だけこころは穏やかでいられた。
暫くして家族の無事を知り。
9か月後に探していた知人夫婦の無事を知った。(すべて流されたが::運良く助かったと)
一つ一つ::又一つ::
こころの空洞を埋めるしかないのか。
東北の人の事も同じ存在なのだ::
今、今まで見えなかった::いや::見ようとしなかった事が::
見え始めている。
1600人の子供が親を失い。
余震が続く中で34万人の人が今も避難生活。
膨大ながれきは放射性物質の影響で処理が進まない。
食の事::住宅の事、仕事の事:::地震国に54基もある原発の事
地方と中央の在り方;;人ごとではない問題::
自分にできる事は何か::忘れることなく寄り添い。
これからもそれを考えながら行動する事しかない。
知人の【今、やっと:笑って話せるようになったの::】その言葉が今も耳の奥に残る。
合掌
愚・惠真尼
amour/peace/grazie