「夫婦別姓」 と 「夫婦同性」

　2021年6月23日に最高裁が、「夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定は合憲」と判断されました。これは当然の判決で、反対に、例えば法改正が行われた場合でも「夫婦別姓を認める民法と戸籍法の規定は合憲」と判断されます。

　これは、単なる「行政手続」の問題であり、憲法で保障された「自由・人権」とは何の関係も無いからです。当然、憲法とは関係なく「選択的夫婦別姓」は立法する事は可能で、そうしたければ裁判やアンケートでは無く、「選挙」に託すべき問題と言えます。

　「憲法24条1項」には「夫婦が同等の権利を有する」と書いてある様に、関連法では「何方の姓を名乗っても良い」事が保障されています。

　憲法第二四条
１．婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
２．配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。


　寧ろ、「（婚姻は）維持されなくてはならない」事から、離婚は憲法違反になります。若しも憲法の規定が「相互の協力により維持されなければならない」と「、」が無ければ、我慢して「単独で維持する」事は憲法違反になるので、離婚は可能になります。何れにしても「同姓・別姓」とは何の関係も有りません。

　それは兎も角、多くの「サヨク」の言い分は「国会が、夫婦別姓を認める立法措置をとっていないことは、憲法24条の規定に違反する」ですが、国会議員を選択したのは国民なので、国民が憲法に違反している事になります。勿論、「サヨク」は国民では無く「人民」なので、「サヨク」には責任は有りません。

　私は「国会は茶番」と思っていて、殆ど審議内容は見ていないので知らないのですが、「議員立法」も有ると思います。誰かこの事に関する法案を提出した議員を知っていたら教えて下さい。現行法が継続中と云う事は、「夫婦別姓を認める法案」は提出されていないか、少なくとも成立していない事は確かです。

　また、憲法には「法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して」と書かれています。つまり、現行法は全て「両性の本質的平等に立脚」している事を選挙結果が証明しています。「民主主義国家」に於ける個人の尊厳は「選挙結果（立法）」を超える事は出来ないことから、例え違憲判断が下されたとしても、法律を変えるまでは救済方法は有りません。

　ただし、「夫婦同性を認める法」は「両性の合意」を得る事が出来ないので憲法違反になります。それよりも、日本を破壊したければ「多重婚」や「多夫多妻制」を目指した方が、早いと思います。その組み合わせの中に「両性」が含まれていれば、これを禁止する条項は「憲法」には有りません。

　当然、「夫婦別姓を認める法」は確実に合憲なので、何の問題も無いと思います。もう直ぐ選挙が始まりますが、是非とも「夫婦別姓を認めるべき」と思う人が当選する事を陰ながら祈っています。是非とも「公約」に掲げて下さい。但し、私は祈るだけで、投票はしません。