#本 経済政策で人は死ぬか?

2022年12月04日 | 日記

お金のしくみを学ぶ以前

私は、政治で経済が変わると思っていませんでした。

何かイノベーションが起きたり、人々が頑張って労働することで景気が良くなり、その生まれた富の一部を税として政府が回収し、分配することで、経済格差が広がらないように調整しているのだ。

そんな風に考えていたので、景気が悪く、高齢化が進む日本などは高齢者を支える労働力が減り、年金制度も維持できなくなるのではないか?

311の地震で原発も爆発してしまったし、その痛みを癒すためには、広く薄く税を集める消費税は仕方がない。

そしてそのお金が、原発に変わる持続可能なエネルギーや、震災の影響で苦しい生活を余儀なくしているみなさんの助けに使われて欲しい。

だから、政府のお金の使い方を納得あるものにするために、選挙で政治を変えなくちゃ!

そして、自分自身はできる限り自力で立てるよう、食べ物を自給し、メディアを自給し、311のようなことがまた起きたとしても、誰かの助けになれるような暮らし方をしよう。

そんなモチベーションで活動をしていたように思います。

 

でも、お金のしくみを学んで、少し間違っていることがわかりました。

 

経済政策を間違うと、人は死にます。

 

現に、日本では長年経済政策を間違い続けているので、毎日90人の人が命を絶っているそうです。

参考 ライフリンク https://www.lifelink.or.jp/realities.html

 

個人で携帯番号を公表して「いのっちの電話」という死にたいと思った人と電話で話をする活動を続けている坂口恭平くんの電話にも毎日100件ほど電話がかかってくると言っていました。

「苦しい時は電話して」https://amzn.to/3iyXuD0

 

「経済政策で人は死ぬか?」https://amzn.to/3ulorfR

実際生活に困窮し、一度はホームレスの経験もしたことのあるような二人の公衆衛生や医学のスペシャリストが、書いた本です。

経済政策を間違って多くの人が家から追い出され、医療にアクセスできず、失業と失望の中で、健康を失い、死に至るというケース

多額の財政赤字を抱えながらも、国民の命と健康を優先した積極財政政策を実行し、国民の暮らしを守り、スピーディに経済再生したケース

 

の二つを比較する形で紹介されています。

 

イギリス政府に見捨てられたマカードル一家

ソ連崩壊の時、消えた男たちの行方

アジア通貨危機の時、タイの地方出身の少女たちを襲った悲劇

リーマンショックの時、アイスランドの悲劇からの克服

同じくリーマンショックの時、最悪の実験台となったギリシャの不幸

世界の医療制度改変の影響、失業対策がどう影響するか?

家を失うと何が起こるか?

 

著者2人が、世界中を飛び回りながら大規模な調査を行っていく中で出会った様々なエピソードも、その悲惨さをリアルにイメージできる、興味深いものばかりでした。

 

そして何より、経済政策を間違わなければ、どんなに高齢化が進もうと、どんなに大きな地震で多大な被害を受けようと、政府は経済政策で人々を救うことができると確信しました。

 

 

積極財政を行うために、政府は税を集める必要はありません。

この本では、財政規律に対する考え方は間違っているので、そこはお金のしくみを学んで補足が必要です。

しかし、経済政策を間違うと、とんでもない不幸が待っていることを認識するには十分なデータがそろっています。

 

コロナ禍で、ますます生活に困窮する人は増えていると思います。

私自身も、

もしかすると、だれも野菜を買ってくれなくなって、生活が立ち行かなくなるかもしれない・・・とか、

もしかすると、大きな怪我や病気をして、夫や私のどちらかでも働けなくなった時はどうなるのだろう・・・

などという不安はずっとあります。

だからこそ、全国から注文をくださる皆さんに心から感謝しているのですが、

こんな不安を抱かず、何か困ったことがあっても、しっかりと誰もが安心して暮らせるセーフティネットが必要。

 

そのためには、政治を変えなければいけない。

来年春には統一地方選が行われます。

立候補を予定している方たちは、この寒空の中でも毎日街頭に出て、一軒一軒家々を回り活動をしています。

だけど、選挙は一人では勝てません。

選挙期間中だけ、「応援してます!」と声をかけるだけでは、票は増えません。

SNSでシェアするだけでは、票は増えません。

Twitterデモをしているだけでは、経済政策は変わりません。

選挙に勝たなければ、政治は変わりません。

正しい経済政策で、安心して暮らせる社会を実現するために、行動する仲間が増えることを願っています。

 


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