今晩7時から、池袋の祥雲寺で通夜があった。焼香するテーブルは前後に2人用と3人用が用意され、いっぺんに5人づつの焼香が進んだが、それでも、およそ2時間、人波は途絶えなかった。気丈に対応していたお嫁さんも焼香台に向かう時、こらえきれない嗚咽に顔が歪んだ。ただ、多くの人々に悼まれる母親の大きさをしっかりと感じたことだと思う。
昨日は息子夫婦と買い物に出た。孫を含めて、3人の式服を買い揃える必要があったからだ。その時、「母は最期まで、元気だったんです。」と、お嫁さんは語った。それだけに、母親の死は彼女には信じられない仕打ちだったのかもしれない。ただ、一歳半の赤ちゃんがいる現実は哀しみに浸る瞬間を奪う。あまりに可愛くて、身勝手なんだもんね、赤ちゃんって。
明日は午前11時から、告別式である。葬儀はひとつ、ひとつの儀式をとどこおりなくすませて、襲い来る哀しみを後回しにする作戦なのだろう。亡くなった妻は可愛い孫たち二人に出会えたんだものねぇ・・・幸せでしたよと語る喪主の言葉がくっきりと印象に残った。お母さまは59歳だったという。死と向き合うにはあまりに若く、残された者たちの哀しみや苦悩は深い。
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