あたりまえのことである。今、夫は器械仕鰍ッの生命体である。彼は息することも、食べることも、排泄することも自分ではできない。器械がする。洗顔、歯の聡怩笊Eそり、肌荒れ防止クリームを塗るのも、枕もとのラジオやCDを聴かせてくれるのも、看護士さんたちである。だから、器械につながれたパイプから解放されても、じょじょに、普通の生活に馴染む必要がある。当然のことだ。
午後も、面会に来ますか?と、主治医は訊いた。午後なら、話せますか?と、尋ねると、彼は首を振った。呼吸器の管は彼の口から入り、声帯を突き刺す形で気管に挿入されているそうだ。鎮静剤でほとんど睡眠状態に置かれているのは、咽喉の奥まで突っ込まれた管の異物感と痛みがひどいからだきいたことがある。万一の危険性を考えて、奥の管はすぐには抜かないという。そうなると、声帯は機能しない。それなら、今日はゆっくり休ませて、明朝、また来ますと行って、病院を出た。でも、気になるなあ。また、面会してこようっと。
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昨日、誕生日だった私に娘からの贈物
電動調理機器だけど、手のかかる料理
から手を抜きたい私への警告かしらん