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原田マハの本をいくつか読んだ。今、読みたくてたまらないのは、「暗幕のゲルニカ」や「楽園のカンヴァス」である。残念ながら、近所の書店では見つけられなかった。セザンヌの絵画を題材にした「デトロイト美術館の奇跡」のように、~ゲルニカはピカソを題材にした作品だろうし、楽園~はモネの睡蓮から派生した物語かなと推察している。生まれて初めて、スペインの美術館で、ピカソのゲルニカを見た瞬間の衝撃、忘れることができない。
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自分の子どもたちが手を離れるようになって、学生時代の友だちと海外旅行を楽しんだ。スペインの美術館のガランとした大部屋に、巨大な壁画「ゲルニカ」が一枚、壁に斜めにたてかけられていた。ガラスのガードも、手すりの柵もなく、そのままの姿で・・・・絵画の前で立ち止まって、大きな画面を見上げた。突然、大きなブザーがなった。うっかり、絵画に接近し過ぎた人に注意勧告するブザーだった。無造作に放置されているようで、機械的な防御システムはしっかり完備。スゴッ!
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ピカソも、ダリも、ミロも小学生だった頃、図画工作の時間にそれぞれ絵を描いた。子ども時代の絵が展示されている美術館があった。当時、ピカソやダリが描いたのは既に、子どもの絵ではない。ミロが描いたのは子どもらしい絵だった。外国で訪れる美術館はおおむね、空いている。フランスのルーブル美術館に飾られていた「モナリザ」・・・鑑賞する人々の姿がまばらで驚いた。おまけに、絵画の周りには、モナリザを模写する若者が多くいた。美術館を巡るのが優雅な邸宅散策みたいな気分・・・・また、体験してみたい。
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スペインを発つ朝に見た地中海
写真は上から、スペインの風車
マドリード駅、構内に温室あり。
ガウディ遺作サグラダファミリア
写真は12年前にスペインで撮影