母は運ばれてきた昼食を少し食べてから、歯の清曹オてもらい、点滴をしたまま、ベッドに横になった。その後、二人の医師が母を挟むかたちで、私と妹に話をはじめた。今のところ、母の身体にどこといって悪いところが見つからないそうだ。ところが、姿勢の保持や歩行がいっきに出来なくなった原因を突き止めるため、来週月曜日に、腰のMRI検査をする予定だという。
MRIの検査結果がでるのが、水曜になるだろう。母が痛いとこぼす腰になんら故障がなく、年齢によるものだとわかったら、もう、病院は何もできないので、退院だそうだ。あとの療養生活について、医師はどこそこと決めることはできないが、相談窓口があるとの提案があった。この申し出には驚いた。どう考えても、同居する介護者の身体と心の限界が目に見えていた。医師側からの提案、ありがたく受け止め、相談にのってもらおう。私はそう考えた。
夕方、私の携帯に、病院からの電話があったが、うっかりして、気づくのが遅れた。即、病院に電話を入れて、入院する患者の氏名と病棟を伝えた。何が起きたのだろう?!病院からの電話は病院側が考えるよりも浮「ものだ。すると、ナースステーションの看護婦から、母は顔に塗る美容クリームをご希望されていますとの報告。なんたるこっちゃ!あまりに横暴な母のふるまいに唖然!本日の見舞い時に、美容クリーム持参!と看護婦に伝えて、電話をきった。
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