私が渓流釣りに魅せられる理由の一つが様々な生物たちと、それに寄り添う豊かな原生林の存在です。普段は住宅地で暮らす私も(周りが田んぼだらけの田舎ですが笑)非日常へ行けるわけです。
ミズナラ
クヌギ
最近、金曜ロードショーで「もののけ姫」が放送されていて久しぶりに観たら凄く面白くて本当にいい作品だなあとしみじみと感じました。渓流はまさに映画で見た世界そのもので「もののけ姫」の世界に行くことが出来るのです。
ブナやミズナラ等の落葉広葉樹は秋になるといわゆるドングリを落として、その落ちたドングリをリスなどの動物が拾い集めて、集めた場所から発芽して成長していき種の繁栄をします。木や動物はそれぞれ持ちつ持たれつで互いに還元し合っているわけです。
しかし私の様な、たまに大自然を楽しみに魚を釣りに行くだけの存在はその持ちつ持たれつの関係性の枠組から外れており招かれざる客なのではないかとも思うのです。
私は一昨年くらいから山でドングリを拾って自宅の鉢に植えており、現在5種類を12鉢程度育てています。コナラ、カシワ、クヌギ、ミズナラ、ブナです。
ミズナラ
クヌギ
これらをある程度育ててから山に植えようと計画しています。
それが私の考える自然に対しての還元です。昨今、イノシシやクマが市街地に出没する事案が多発しており、動物と人間の居住空間が曖昧になってきています。とにかく山全体に栄養をもたらす落葉広葉樹が多くなることが私に出来る自然に対する還元と考えているわけです。私個人でやっているので、この育てた木々が自然界の財産となるのは10年、20年以上先のこととなりそうですが、山で遊ばせてもらったせめてもの恩返しとしてこれからも精力的に活動していきたいと考えています。
山岳渓流で目の当たりにする広大な原生林、これは日本人が残していかなければならない誇りの一つであると私は思っています。