寄り道フィッシング、釣りと自然を語る

釣りや自然を気ままに語ります。

日本人としての誇り

2021-09-23 20:47:00 | 日記
私が渓流釣りに魅せられる理由の一つが様々な生物たちと、それに寄り添う豊かな原生林の存在です。普段は住宅地で暮らす私も(周りが田んぼだらけの田舎ですが笑)非日常へ行けるわけです。
最近、金曜ロードショーで「もののけ姫」が放送されていて久しぶりに観たら凄く面白くて本当にいい作品だなあとしみじみと感じました。渓流はまさに映画で見た世界そのもので「もののけ姫」の世界に行くことが出来るのです。

ブナやミズナラ等の落葉広葉樹は秋になるといわゆるドングリを落として、その落ちたドングリをリスなどの動物が拾い集めて、集めた場所から発芽して成長していき種の繁栄をします。木や動物はそれぞれ持ちつ持たれつで互いに還元し合っているわけです。
しかし私の様な、たまに大自然を楽しみに魚を釣りに行くだけの存在はその持ちつ持たれつの関係性の枠組から外れており招かれざる客なのではないかとも思うのです。

私は一昨年くらいから山でドングリを拾って自宅の鉢に植えており、現在5種類を12鉢程度育てています。コナラ、カシワ、クヌギ、ミズナラ、ブナです。


         ミズナラ



         クヌギ

これらをある程度育ててから山に植えようと計画しています。
それが私の考える自然に対しての還元です。昨今、イノシシやクマが市街地に出没する事案が多発しており、動物と人間の居住空間が曖昧になってきています。とにかく山全体に栄養をもたらす落葉広葉樹が多くなることが私に出来る自然に対する還元と考えているわけです。私個人でやっているので、この育てた木々が自然界の財産となるのは10年、20年以上先のこととなりそうですが、山で遊ばせてもらったせめてもの恩返しとしてこれからも精力的に活動していきたいと考えています。

山岳渓流で目の当たりにする広大な原生林、これは日本人が残していかなければならない誇りの一つであると私は思っています。

蚊の増加とトンボの減少

2021-09-19 20:45:00 | 日記
9月も後半になり朝夕は涼しい日が続くようになりました。
犬の散歩中、愛犬がその辺の匂いを嗅いでいるのを立ち止まって眺めていると、ものの1分で足を3箇所も蚊に刺されました。
吸血中に叩き潰すと返って痒みが増すから吸い終わるまで待った方が痒みが緩和されるなんて話も聞きますが、私は「そんなことよりこいつらが勝手に血を吸った挙句、酷い痒みだけ残した上に人様の血液を栄養に繁殖までしやがる無礼さが許せん」と言わんばかりに痒みと引き換えに全力で叩き潰すのです。
吸血に来る蚊は決まってヒトスジシマカです。


別名、ヤブ蚊とも呼ばれているヤツですが名前の通り鬱蒼とした藪に多く生息しており私の少年時代は山林にでも入らなければコイツに刺されることはほとんどありませんでした。
しかし現在では自宅の庭で2〜3分突っ立ってれば全身滅多刺しにされる始末です。
子供の頃に庭で遊んでいても昼間に蚊に刺された記憶はありませんでしたし、母親もしょっちゅう庭で草取りしていましたが昔は蚊に刺されることはなかったと言っています。
そういった実体験から確実に蚊の総数の増加は推測出来ます。
蚊の増加の背景にはトンボの個体数の減少があると思います。


    近くの山で撮影したカワトンボ

また私の少年時代の話になりますが、昔は夏から秋にかけてアカネ属であるノシメトンボやアキアカネが空いっぱいに飛んでおり、どのくらい多かったかというと幼少時の私が捕虫網なんか使わず素手で簡単に捕まえることが出来る程でした。しかし現在では秋の空を見上げてもアキアカネがたまに1匹飛んでいく程度しか見ることが出来なくなりました。


        ノシメトンボ

蚊の増加とトンボの減少の因果関係ですが、単純にトンボは蚊を捕食するしトンボの子供(ヤゴ)も蚊の子供(ボウフラ)を同様に捕食するわけで、捕食者が減れば必然的に被捕食者が増えるわけです。
ではなぜトンボの数がここまで減ってしまったのか。
いろいろと調べてみると一番有力と思われる記事を見つけたのでURLを載せておきます。http://nacsj.net/magazine/post_936.html
日本自然協会のホームページです。
詳しくはURLの記事を参照して頂ければと思いますが、かいつまむと1990年代から2000年代にかけて稲の育苗箱に使用する殺虫剤の種類に変遷があったようで90年代後半から使用されている“プリンス”という殺虫剤ではヤゴの羽化が成されなくなったようです。
また、田んぼへ水を送る用水路も現在ではほとんどコンクリートで固められヤゴどころかその他の生き物でさえ見ることがなくなりました。

文明は常に進化していくもので、そのお陰で私たちは安定した食品を得ることが可能となってきましたが、私たちの見えないところで徐々に歪み壊れていくものがあるということを肝に銘じておかなければいけません。
蚊の増加とトンボの減少は、ほんの氷山の一角なのかもしれません。

釣り人に求められるマナー

2021-09-19 09:30:00 | 日記
今回から釣りや自然に関して気ままに語っていこうと思います。よろしくお願いします。

さて、本タイトルの“釣り人に求められるマナー”について思うことがあります。
テーマは「釣った魚の取り扱いに関して」です。よく「魚は素手で触ると大火傷をして死んでしまう」「リリースするならバーブレスフックにしろ」「魚をむやみに水から出すな」などの言葉を見聞きすることがあります。私も渓流釣りで魚をリリースする際はなるべく生体への負荷が掛からないよう心掛けていることはいくつかありますが、私はこういった言葉の数々に疑問を感じます。

どこからどこまで魚に気を使えば正解なの?

気持ちはよく分かります。防波堤の上に放置されたフグや、魚をぶん投げてリリースする等明らかにモラルを弁えない釣り人には私も腹が立ちます。
しかし、魚の取り扱い方に意を唱えれば唱えるほど際限がなくなってしまうと思います。
それなら「魚とのファイトは魚に負荷が多く掛かってしまうから仕掛けも竿も極太なものを使って一気に抜き上げるべきだ!」
「魚の顎に釣り針を引っ掛けるなんて最悪死んでしまう、投網で魚を捕まえるべきだ!」

「そもそも釣りなんて魚を苦しめるだけの行為、辞めるべきだ!

と、最終的にはこういう結論になってしまうと思います。極論かもしれませんが。
もちろん魚の生存率を高くする為にリリースを慎重に行なっている釣り人は尊敬します。しかし言葉が悪くなりますが釣りという魚の命で遊ぶ行為に興じているのはお互い様ではないでしょうか?
その中で魚に遊ばせてもらった釣り人ひとり一人が思い思いの最善の方法でキャッチ&リリースすればそれでいいのではないでしょうか?

ちなみに私は渓流の餌釣りでは細い道糸や返し針を使って魚とのやり取りを楽しんでいます。

魚への気遣いは大切ですが、そればかり考えていると釣り本来の醍醐味は味わえないのではないでしょうか。