=-富士スピードウエイでいつものとうり練習走行をしていた。いい天気だ。セッテイングはバッチリ決まった、ウエーバーのジェツトの選定、プラグも良い焼けだ。なのに我がチームのエースドライバー、タイムが何故か上がらない!いろいろセットを変えて見るも効果が出ない。
「エンジンの回転が、悪い、何か調子が出ない」とドライバーが、言う始末だ。普段は仏の我輩も少々トサカにくる。「エンジンは今最高のセットをしてある、後残りは腕なんじゃないの?」彼いわく「そんな事を言うのなら、自分で走って確かめてよ」と、売り言葉に買い言葉状態である。
「ようーし、俺があんたより、いいタイムを出したら、腕の悪さを認めるか?」後で考えると、チーフメカで有る我輩はドライバーには言ってはイケナイ言葉だったと思えた。が、男がいったん口に出した事は引っ込みがつかないのだ。汗くさいヘルメット、レーシンググローブ(手袋)を借り、コックピットに乗り込む。
ピットロードを低速で抜けコースイン、アクセルを踏み込む、回転はたちまちレッドゾーン手前までスムーズに上がる。各コーナーを丁寧にクリアー、ピット前に差し掛かると、なんとドライバーがサインボードを出しているではないか!しかもサインはアップ、GOだ、悔しさが顔にでていたなー。タイムアタック開始だ!!情けは無用だ、

慣らし、とか、ワークスのレーシングスクールでは少し走った事は有ったが、全開走行は初めてなのだ。遅い車を避けながら得意のヘアーピンへ、(ワークスのプロにあなたはヘアーピンは旨いね、と褒められた事が有るのだ!)旨く廻れた!エンジン快調!足もいい!何処が調子悪いのか??3周したらピットに戻ろうと、ストレートを全開で通過!しようとして、サインボードを見てビックラである!!
やったー!エースドライバーが2年掛ってようやく、出したタイムより早いタイムが書いて有った!!我がチームのクルーのみならず、近くの友達のピットクルーたちも、万歳をしている!ピットに戻ると、まるで優勝騒ぎだ、「ストップウオッチの押し間違えだろう」と言ったら、「念のため2人で計ったから間違いない」と言う。我がチームのエース我輩の近くにきた、走る前の約束どうり謝るのかな?と、思ったら「次のレース俺に代わって出てくれなぁ」と信じられないセリフ!またまたピットクルーは喜び踊り廻るのであった。

レース本番の当日が来た、予選前自分でいろいろチェツクする、今日はドライバーだが、自分のレースのチーフも兼ねているのだ。2レース目のエンジンなので、入念に点検する。そこで恐ろしいものを発見してしまった!このエンジン持たない!くたびれてる!ドライバーが我がエースさんなら、中止決定即引き上げだ。今日はそうは周りが許さなかった。
どうせ壊れるんなら、コースで、と、言う事となった。予選は壊さないよう、予選タイムぎりぎりに走る。当然スターティングポジションはポールから1番後ろだ!
クリスマスツリーに灯が入る!レッドからイエローへ心臓がランプの点滅に合わせ爆発しそうだ!!
あんまり回転は上げられないもどかしさも、手伝いクラッチを踏む左足の力が抜けそうになる!!グリーンランプが点いた、左足よ、いまだ!離せ!!ジャストミート!ロケットスタートだ!

もう何台かは抜いた、そして1コーナーが目の前にガンガン迫ってくる、団子状態から出るとまた何台かが我輩の後ろだ。もう二つのコーナーは抜けない、
得意のヘアーピンカーブで思いっきりブレーキングポイントを(具体的に言うと緊急車の入る金網ゲートの奥側)先に取り、難なくクリアー、立ち上がりでまた何台か抜き去る、ヘアーピンの手前でも抜いた車も何台かあった。頭の中に亡き浮谷東次郎大先生の姿が横切る。こう言う感じで有ったのかなー?次のコーナーへ気分良く入ったと思いねー。
突然異変は起きたのだ!!エンジン爆発である!!!ブローなんて生易しくはない!バラバラだ!コースアウト!ちょーどポストの小屋の前、コックピットから降りその小屋へいく。無償にタバコを吸いたくなりコース員に1本貰って吸ったタバコの美味しかったこと!一生タバコは止めないぞ!

コース上はひどい状態だ!オイルだらけ、エンジンの部品は散乱してる、もち、イエローフラッグ、さっきの気分良く廻ったヘアーピンのゲートからオフィシャルカーが入ってきて、オイル止めの石灰を大量にまく。
コース員が「記念にどうぞ!」なんと我輩のエンジンの部品のピストンを呉れたのだ!それを灰皿にもう1本吸ったのだ。自分のピストン灰皿でタバコをコース上で吸ったレーサーは、めったに居ない!
たった1度のチーフメカニックの夢は終わった。コースの反対側の金網に我がピットクルーが何人もいて、騒いでいる、中には泣いているのも見える。後で聞いたことだが、わずか半周で10台位抜いたそうだ、ヘアーピンまでの、浮谷ばりの追い上げで最終コーナーをトップで来ると、死ぬほど盛り上ったそうだ。そうしたら、全然姿が見えない、アナウンスで「ゼッケンーー何番ポスト付近でクラッシュ」と放送したので、死んだかー?!!と真っ青で全員飛んできた。そこへきて、当の悲劇の主人公ポスト小屋でピストン片手に一服してるではないか!安心感とこんなに心配したのに、の感情が混じり1人2人涙が止まらなかったそうだ。悪いのは場内アナウンサー!「エンジントラブル リタイヤー」と伝えて欲しかった。

「エンジンの回転が、悪い、何か調子が出ない」とドライバーが、言う始末だ。普段は仏の我輩も少々トサカにくる。「エンジンは今最高のセットをしてある、後残りは腕なんじゃないの?」彼いわく「そんな事を言うのなら、自分で走って確かめてよ」と、売り言葉に買い言葉状態である。

「ようーし、俺があんたより、いいタイムを出したら、腕の悪さを認めるか?」後で考えると、チーフメカで有る我輩はドライバーには言ってはイケナイ言葉だったと思えた。が、男がいったん口に出した事は引っ込みがつかないのだ。汗くさいヘルメット、レーシンググローブ(手袋)を借り、コックピットに乗り込む。

ピットロードを低速で抜けコースイン、アクセルを踏み込む、回転はたちまちレッドゾーン手前までスムーズに上がる。各コーナーを丁寧にクリアー、ピット前に差し掛かると、なんとドライバーがサインボードを出しているではないか!しかもサインはアップ、GOだ、悔しさが顔にでていたなー。タイムアタック開始だ!!情けは無用だ、


慣らし、とか、ワークスのレーシングスクールでは少し走った事は有ったが、全開走行は初めてなのだ。遅い車を避けながら得意のヘアーピンへ、(ワークスのプロにあなたはヘアーピンは旨いね、と褒められた事が有るのだ!)旨く廻れた!エンジン快調!足もいい!何処が調子悪いのか??3周したらピットに戻ろうと、ストレートを全開で通過!しようとして、サインボードを見てビックラである!!

やったー!エースドライバーが2年掛ってようやく、出したタイムより早いタイムが書いて有った!!我がチームのクルーのみならず、近くの友達のピットクルーたちも、万歳をしている!ピットに戻ると、まるで優勝騒ぎだ、「ストップウオッチの押し間違えだろう」と言ったら、「念のため2人で計ったから間違いない」と言う。我がチームのエース我輩の近くにきた、走る前の約束どうり謝るのかな?と、思ったら「次のレース俺に代わって出てくれなぁ」と信じられないセリフ!またまたピットクルーは喜び踊り廻るのであった。


レース本番の当日が来た、予選前自分でいろいろチェツクする、今日はドライバーだが、自分のレースのチーフも兼ねているのだ。2レース目のエンジンなので、入念に点検する。そこで恐ろしいものを発見してしまった!このエンジン持たない!くたびれてる!ドライバーが我がエースさんなら、中止決定即引き上げだ。今日はそうは周りが許さなかった。

どうせ壊れるんなら、コースで、と、言う事となった。予選は壊さないよう、予選タイムぎりぎりに走る。当然スターティングポジションはポールから1番後ろだ!

クリスマスツリーに灯が入る!レッドからイエローへ心臓がランプの点滅に合わせ爆発しそうだ!!
あんまり回転は上げられないもどかしさも、手伝いクラッチを踏む左足の力が抜けそうになる!!グリーンランプが点いた、左足よ、いまだ!離せ!!ジャストミート!ロケットスタートだ!



得意のヘアーピンカーブで思いっきりブレーキングポイントを(具体的に言うと緊急車の入る金網ゲートの奥側)先に取り、難なくクリアー、立ち上がりでまた何台か抜き去る、ヘアーピンの手前でも抜いた車も何台かあった。頭の中に亡き浮谷東次郎大先生の姿が横切る。こう言う感じで有ったのかなー?次のコーナーへ気分良く入ったと思いねー。

突然異変は起きたのだ!!エンジン爆発である!!!ブローなんて生易しくはない!バラバラだ!コースアウト!ちょーどポストの小屋の前、コックピットから降りその小屋へいく。無償にタバコを吸いたくなりコース員に1本貰って吸ったタバコの美味しかったこと!一生タバコは止めないぞ!


コース上はひどい状態だ!オイルだらけ、エンジンの部品は散乱してる、もち、イエローフラッグ、さっきの気分良く廻ったヘアーピンのゲートからオフィシャルカーが入ってきて、オイル止めの石灰を大量にまく。
コース員が「記念にどうぞ!」なんと我輩のエンジンの部品のピストンを呉れたのだ!それを灰皿にもう1本吸ったのだ。自分のピストン灰皿でタバコをコース上で吸ったレーサーは、めったに居ない!

たった1度のチーフメカニックの夢は終わった。コースの反対側の金網に我がピットクルーが何人もいて、騒いでいる、中には泣いているのも見える。後で聞いたことだが、わずか半周で10台位抜いたそうだ、ヘアーピンまでの、浮谷ばりの追い上げで最終コーナーをトップで来ると、死ぬほど盛り上ったそうだ。そうしたら、全然姿が見えない、アナウンスで「ゼッケンーー何番ポスト付近でクラッシュ」と放送したので、死んだかー?!!と真っ青で全員飛んできた。そこへきて、当の悲劇の主人公ポスト小屋でピストン片手に一服してるではないか!安心感とこんなに心配したのに、の感情が混じり1人2人涙が止まらなかったそうだ。悪いのは場内アナウンサー!「エンジントラブル リタイヤー」と伝えて欲しかった。

表題にある「リタイア日記」ってレースのことだったんですね。
納得しました・・・・
そう、取られましたか?
BUT自分では、退職の意味だと思って
気にもシナカッタなー
またまた日々精進しますです。