
【BRIDGE OF SPIES】 2016/01/08公開 アメリカ 142分
監督:スティーヴン・スピルバーグ
出演:トム・ハンクス、マーク・ライランス、エイミー・ライアン、アラン・アルダ
Story:世界が戦争勃発の恐怖に怯える中、世界平和の鍵を握っていたのはひとりの普通の男だった。アメリカとソ連が一触即発の冷戦時代にあった1950年~60年代。ジェームズ・ドノバンは、保険の分野で実直にキャリアを積み重ねてきた弁護士だった。ソ連のスパイの弁護を引き受けたことをきっかけに、世界の平和を左右する重大な任務を委ねられる... (TOHOシネマズより)
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』以来のタッグとなる、スティーヴン・スピルバーグ監督とトム・ハンクスによる東西冷戦下の1960年に実際に起きたソ連によるアメリカ偵察機撃墜事件“U-2撃墜事件”の舞台裏を描いたサスペンス。
脚本は『ノーカントリー』で第80回アカデミー賞監督賞を受賞したジョエル&イーサン・コーエンが担当。
久々に父を誘って試写会で観てきました。そして久々のスピルバーグ監督作品。
スパイ映画といえば冷戦時代が面白いですよね。アメリカとソ連がお互い探り合いしてた時期でわくわくします。
アメリカがソ連の老スパイ・アベル大佐を逮捕した頃、ソ連によるアメリカ偵察機撃墜事件“U-2撃墜事件”が起きパイロットは捕まってしまいます。そしてベルリンの壁が作られる頃、ひとりのアメリカ人学生が東ドイツでスパイとして捕まります。その3人の交換劇をかなり地味で淡々とした展開なのですが、142分の長さを全く感じさせずにみせてくれました。
実際のスパイはこうだよねという冒頭部分、どこにでもいるようなおじさんが普通に追っ手を巻くシーンはお見事。コインの仕掛けもすごいわ~。007シリーズみたいな派手な娯楽作品も面白いけど、本物らしい緊迫感ある展開もなかなか良いです。
ソ連のスパイ、アメリカのパイロットと学生との2対1の交換劇は最後まで緊張感ありました。実話なので成功したのかどうかははっきりしてるのですが、私は知らずに観たのでハラハラしちゃいました。これが実際に行われてたと思うと橋の上での緊迫感はどれほどのものだったのでしょう...。
アベルは絵を描くが好きな人でとても物静か。捕まった後でも動じることもなくアメリカ側からの甘い言葉にも情報を漏らすこともなく...。ソ連のスパイ・アベル大佐の弁護を引き受けることになった主人公のドノヴァンとのやりとりから次第に友情が芽生えてくるのが印象的でした。なのでクライマックスでの二人の別れはちょっぴり切なかったですね。
60年代のアメリカの雰囲気や衣装など味があって好き。パイロットとソ連のスパイとの交換の交渉をする舞台が東ドイツ。ちょうど東西を分けるベルリンの壁を建築中のシーンがあるんですが、その時は東か西で選べたんですね。慌てて西側に移動する人たちもいて....知らなかった。
東ドイツの街なみもしっかり再現されていて、しかも冬なので寒いのが伝わってきます。部屋の中でも吐く息が白くて役者さんたちも大変だなと思いました。でも冷戦時代は真冬が似合います。
ソ連の偽家族が出てきた所はクスッとする所があったけれど全体的にはシリアスです。そんな中でトム・ハンクスの温かみのある演技がとても良かったです。
それぞれの3人のその後が気になって、特にアベルのその後が気になりました。彼がドノヴァンにつぶやいた言葉が気になって仕方がなかったのだけれど、その後の様子がわかり安心しました。ドノヴァンもこの交渉の後もすごい仕事をしたそうで、そちらの話も1本映画ができそう。
かなり淡々としてるのですがじっくり丁寧に描いているので、一見複雑そうでも理解できますし、なによりも“保険”が大事ということ 笑。秘密だから言い訳できなかったけど前半と後半での列車内の乗客のドノヴァンへの目の向け方の違いにニヤっとしました。ラストで事件の全容が報道された時のドノヴァンの家族の驚き具合が気持ち良かった~名誉挽回ですね。
★★★★★
鑑賞日:2015/12/10 試写にて
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最近さえないような気が・・・(笑)
随分早くご覧になっていたのね~
お父様と試写会いいね!
かなりの長さの映画な上に、淡々としていて、私はどうしても起きてられないシーンがあって・・・・(汗)
チェックポイントチャーリーは実際行って観てきました。
当時は様々な方法で西側へ脱出しようとして、市民がまるでスパイみたいなことしていたのよね。
あんな時代もあったのねーとしみじみしちゃったわ。
来年観に行くつもりがいきなりの試写だったので期待も何もなく観たのが良かったのかもしれません。
父ともかなり久々です。
実話もので実際のスパイものとなると淡々としちゃいますよね。
まだ~むは実際に行かれたのですね~すごい。
実際に見てるから映画も...と思いきや起きてられないところもあったなんて 笑
当時の人々のことを思うと....すごい時代だったんですね....
国家が愛国心を叫び、戦争を望むなか、人として正義を貫く気高き強さ。
この作品もまたスティーブン・スピルバーグ監督の「戦争映画」の1作品として数えたいですね。
今作は骨太な社会派スパイ映画といった感じで、
これはこれでとても見応えがありました♪
最後にドノヴァンのその後も描かれていましたけれど、
カストロ議長との交渉もたしかに映像化して観てみたいと思いました。
だから最後のアベルとの別れと贈り物には
じ~んとしちゃった。
でも静かすぎるないようだったから・・・
ちょっと長く感じてしまった(汗
地味ながらも濃密なドラマでしたね。
後半、東西ベルリンでの交渉術には引き込まれっぱなしでした。
ドノヴァンのメッセージをボスに伝えた秘書(?)クン、ある意味、影の功労者かも。
確かに戦争映画でもありますね。
「シンドラーのリスト」に通じるものがありますし、ドノバンの正義を貫く姿に感動しました。