ひさしぶりのブックカフェです。
外食するのも何カ月ぶりかなあ。
そろりそろりと日常が帰ってきました。
しかしwithコロナ・・いつものリュックには抗菌ティッシュや替えマスクが入り
以前とは違った生活を意識せざる得ませんね。
村上春樹さんの新刊をパラパラするつもりが
思ったより薄く読みやすかったので食後に読了。
所々に挟まれた挿絵が内容と合っていてすごく素敵で、
いっきに昭和に連れて行かれる感覚です。
著者も懐かしい画風が気にいってこの台湾の女性画家さんに依頼されたようですね。
主な内容はご家族の事、特にお父様の人生、
大正6年生まれで何度も召集され・・戦争が人に及ぼす影響のはかりしれなさを云々・・
ああ~こんな常套句で言いくくってしまう凡人yukien(笑)
お父様との思い出の「猫を棄てる」事件。
これって不思議。
お父様と一緒に猫を棄てに行ったのだけれど、家に帰ると、棄ててきたはずの猫ちゃんが
帰っていた・・・というお話。
その猫ちゃんを見たお父様、まずはポカンとし、驚き、最後にすこしほっとした顔をなさった事・・。
少年春樹は鋭い観察者でもあったわけですな~うん。
うちの大正11年生まれの亡き父にも「猫を棄てる」事件ありました^^
著者も書かれていますが、昔はよくあったことで、今でこそペットの避妊手術などありますが
当時は皆無でしょう。
或る夕方、自転車の後ろかごに猫をいれて近くの公園だか原っぱだかに向かった父
ダンボールには、母の心づくしなのかゴメンネ気分なのか、毛布やらエサなんかが
入っていたような記憶があります。
で、春樹さん家ほど衝撃ではありませんが、二日ほど後に帰ってきたのです。
わ~よう帰ってきたね~かしこいね~とみんなに歓迎された猫ちゃん。
それでも、
父は懲りずに再び棄てに行き、しかし猫ちゃんまたまた帰ってきて、
最後はけっこう遠くまで棄てに行ったようです。
猫にまつわるもうひとつの印象的な思い出として書かれているお話。
春樹少年が飼っていた白い可愛い子猫ちゃん、私こんな事だってできるのよ!と言いたげに
するすると大木に上がったはいいが降りれなくなった。
あまりに上過ぎて梯子も届かない。
ニャーニヤー泣いて助けを呼ぶが、助ける術がなく、
可愛そうに放置された猫ちゃん、しまいには声も聞こえなくなり気配もなくなり・・。
あー気になりますね。
そのままミイラになったのか。。カラスとかに攫われたのか。。落ちてどうにかなったのか。。
どうにかってどうよ(笑)
春樹少年、幼心に生々しい教訓として
「降りることは上がることよりずっとむつかしい」
さすがでございます。
凡なガキンチョならば「あの猫アホやなあ~」で終わるでしょう(笑)
降りることは上がることよりずっとむつかしい・・
潮時を見極めることのむつかしさにも通じますかね。
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