「隣の女」で、向田邦子の凄さを再発見したワタクシ
図書館にあった中で一番あたらしいのを借りてきました。
図書館もようやく書架への立ち入りが可能になったので、うれしいのですが
結構な人出・・・本をさがしていると知らず知らずソーシャルディスタンス密になっています。
気をつけねば。。
サブタイトルが<女を描くエッセイ傑作選>
目の付けどころの鋭さはやっぱりはんぱないですね。
紫式部の観察眼には皮肉っぽいイジワルがひそんでますが
向田さんは優しい人だな・・という印象を強くもちました。
タイトルになっている「伯爵のお気に入り」
伯爵とは彼女の愛猫、新しい香水をつけると、無関心を装いつつ近づいてきます。
猫のプライドにかけて駆け寄って匂いをかいだりしません。
その香水というのが資生堂の「錦」・・
おお~錦か・・。
一昨日の晩ご飯に何を食べたかは思いだせなくても
昔のことは何かきっかけさえあれば、スルスルと糸をたぐるごとく出てくるのですが、
「錦」も使ったことあるし、「琴」も使った。
あと、「禅」?とか?なかったかな。
なぜに漢字一文字(笑)
このエッセイは資生堂の小冊子「花椿」に載ったものらしいです。
懐かしいなあ。
もうひとつ「パックの心理学」
パックの魔力は・・略・・生きる夢を与えてくれる・・略・・パックの間は鏡を見ない
その代わり心の目を開き心の中のうぬぼれ顔を見ている・・。
うんうん、そうそう。確かにおっしゃる通りだわ。
自分の気持をだまし、自分にも判らないように嘘をついて、それを信じて楽しくいきてゆく。
こういう女性がいっぱい登場して元気をくれるのが向田さんの小説ですね。
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