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今回、問題提起するかたちで放射能汚染対策という項目ではありますが、横須賀港を母港とする原子力空母ジョージ・ワシントンの問題を取り上げました。
千葉市は横須賀から60キロの範囲となります。NPО法人原子力資料情報室が予測した2006年の資料によると、仮に、ニミッツ級の原子力空母が原子炉事故を起こし、放射性物質を放出し、年間通じて最も多いとされる南南西の風・風速4メートルと想定した場合には、100キロ圏内の約3,000万人への健康被害や、農畜産物などへの甚大な被害を及ぼすことになるとされています。
私は、「過酷事故が起きれば、被害は深刻であり、千葉県の東京湾岸は甚大な汚染地域となることを認識しているか」とただしましたが、当局からは、「仮に事故が起きれば汚染地域となると考えられる」としたものの、「防護壁が4重構造」「戦闘に耐えられる構造」と答弁。私はすぐに、「原子力発電所は安全だ」としてきた電力会社や政府と同じであると指摘しました。
さらに、「過酷事故を想定した風向きや時間などの被害想定を直ちに立てる必要があるのでは」とただしたのに対し、「空母の安全性について評価すべき情報や知見がない、想定は困難」としました。
今回の東日本大震災では、3月11日付の米軍準機関紙では、定期修理を行っていたジョージ・ワシントンは、地震発生直後に海面が約1.8メートルも下がり、揺れが激しく、引き波により船体が岸壁から引き離され、係留している鎖が引きちぎれんばかりの状態だったと報道しています。
原子力空母は停泊後、原子炉の運転は止めますが、核燃料は崩壊熱を出し続けるので、原子炉の冷却が必要になります。冷却システムを稼働するための電力供給施設・外部電源は陸上につくられています。この施設が地震によって破壊されれば、福島原発事故と同様の事故になりかねません。
この問題を対岸の火事にせず、対策を考えることが必要です。