除雪ボランティア「スコップ」応援サイト

豪雪地帯では過疎化高齢化により雪処理の担い手が不足しています。このため除雪ボランティアによる雪処理が重要になっています。

*R5年度最終回*長岡市川口木沢地区にて除雪活動を行いました!

2024年02月20日 | Weblog

2月11日~12日に実施した、長岡市川口木沢地区での活動の様子を紹介します。
 
今年度は暖冬で、住民の方にとっては除雪作業が少なく過ごしやすい日々が続いています。
スコップの活動は残り2回の活動を中止とし、この川口木沢地区が今年度最後の活動の舞台となりました。

平年よりかなり少雪ではあるものの、やはり豪雪地帯。道の両端には雪の壁がそびえ立っています。
総勢23人の参加者が全国から集まり、にぎやかな雰囲気の中、2日間の除雪活動に臨みました。

 

<1日目> 11日13時~

最初にオリエンテーションで参加者同士、顔を合わせます。
今回は各地で除雪技術と安全対策を指導する”越後雪かき道場”とタッグを組み、開催。
通常除雪班、そして除雪技術を学ぶ「スキルアップ講習会」の初級班・中級班の3つに分かれて活動します。

 

★通常除雪班★

オリエンテーション後、すぐに除雪の準備にとりかかった通常除雪班。
一行が向かったのは、屋根から落ちた雪で窓がふさがっている一軒のお宅。

皆さんで力を合わせて、雪をどかしていきます。

さすがベテラン揃いの通常除雪班。
場所の分担をし、スノーダンプの通り道を確保して、互いに道を譲りながらすいすい雪をかき分けていきます。

およそ2時間の作業で家の裏の窓が掘り出され、日光が差し込むようになりました!
お住まいの方からは、自分が思うように動けないので、このように一斉に除雪をしてもらえると助かる、との感謝のお言葉がありました。

 

講習会の2班はどのような活動が行われたでしょうか。
今回は、越後雪かき道場の皆さま、そして地区の方が講師として参加者へ指導。
時折笑い声も聞こえるような楽しい雰囲気が印象的でした。

★安全講習★

まずは除雪活動の基礎、安全対策。
初級、中級の参加者全員がテキスト片手に講義にじっくりと耳を傾けます。

越後雪かき道場では、除雪作業のコツや安全対策などをまとめた「雪かきカルタ」なるものを作成しています。

私が一番印象に残ったのは「に」…「新潟は日本で一番重い雪」。
日本海側の湿った雪は想像以上に重いため、スコップの持ち方や投げる方向にもコツが必要です。

具体例も交えられ、実際の除雪をイメージしながら学ぶことができました。

 

★初級(除雪技術の基礎を学ぶ班)★

座学後、早速外に出て除雪用具の扱い方を学びます。

一列に並んだ参加者の3メートル程度先へ、おもむろに講師の方が風船を置いていきます。
何が始まるのでしょうか…

雪を使った的あてゲームです!
正しい除雪用具の持ち方で、目標の場所へ正確に、身体の負担なく投げる方法を実践で学んでいきます。

最後には2チームに分かれ、雪積み競争を実施。
僅差の戦いでしたが、最後数秒で一方のチームの頂上が崩れ、落胆の声と喜びの声が混じります。
初対面の方とも打ち解け、翌日の除雪作業へ弾みをつけました。

 

★中級(屋根雪下ろしの技術を学ぶ班)★

まずは屋内で、屋根からの転落を防止する「安全帯」の装着方法を学びます。
時に参加者同士で教えあいながら、ロープの結び方から実際のアンカーへの取り付け方法を練習しました。

安全帯をつけながらの雪下ろし作業は、下雪除雪とまた違う難しさがあります。
雪が高く積もる屋外に移動し、屋根上での除雪作業をシミュレーションしました。

 

★夕食兼交流会★

美味しそうな料理が並ぶなか、地元の方そしてボランティア同士で交流会を行いました。
途中には一人ひとりの15秒自己紹介も実施。
「わたし実は…」をテーマに話し、意外な共通点が見つかるなど、大盛り上がりでした!

目玉イベントのカルタ大会も!
雪かきカルタを並べ、白熱の勝負が繰り広げられていました。
年齢も出身も関係なく交流できる機会があるのも、スコップの大きな魅力です。

 

<2日目> 12日8時30分~

朝は「越後雪かき体操」から始まります。
除雪を模した動きを取り入れた体操で身体をほぐし、いざ除雪活動へ!

2日目は前日と同じ3班に分かれて、それぞれ1軒ずつの家屋除雪を行いました。

参加者の方から学ぶことも多いです。

除雪する家屋と雪捨て場が離れている場合、まず「道付け」を行います。
露出した地面にスノーダンプを引きずらないよう、雪の道を作るようなイメージです。

てきぱきとスノーダンプの通り道を作り、雪山の頂上から雪を崩す人、崩した雪塊を運ぶ人…
分担しながら雪を運んでいき、およそ2時間ですっかりきれいになりました!

それぞれの班が目標を持ってもくもくと作業されている姿に感銘を受けました。

 

★修了式★

最後に修了式を行います。
実は2日間、講師は抜き打ちの確認テストのため、講習会参加者の除雪の姿に目を光らせていました!
自分の名前は呼ばれるだろうか…ドキドキしながら修了式に臨みます。

結果は……なんと講習会参加者全員が合格!
通常除雪班の方も含め、一人ひとりに修了認定証と参加賞のタオルが贈られました。

参加者の方の感想の中で、「また来たい!」というお声が多く聞かれました。
今回の除雪活動の経験が、再び地区を訪れるきっかけになれば嬉しいです。

活動を終え、最後に集合写真を一枚。
参加者の皆さん、講師の皆さん、川口木沢地区の方々、本当にお疲れさまでした!

 

この活動をもって、今年度のスコップの活動は終了となります。
誰かの力になりたい、誰かの生活を守りたい、そんな皆さんの思いを強く感じる活動ばかりでした。

雪を跳ね除け、地域の元気の源になる。
そのような大きな力を、一人ひとりの方が持っていらっしゃいます。
豪雪に悩む地域の力となるため、今後も皆さまのご協力をいただけますと幸いです。

来年度もさらに充実した活動となるよう努めて参りますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


最新の画像もっと見る