レボリューション (講談社文庫) | |
須藤 元気 | |
講談社 |
須藤元気さんが友人イトウくんとの南米の旅を綴った旅行記です。
チェ・ゲバラの「モーターサイクル・ダイアリーズ」という映画に感銘を受けた元気さんが、彼と同じルートをたどって南米を縦断しながら、感じたこと出会ったものについて語り、自らの生き方について考えます。
訪れたのはアルゼンチン、チリ、ペルー、コロンビア、ベネズエラ、メキシコの六か国。
アルゼンチンのワルに囲まれ、チリ人の優しさに触れ、ペルーでナスカの地上絵にパワーをもらい、コロンビアでこの国に潜む闇と光に気づき、ベネズエラでアクシデントにみまわれ、メキシコで呪術師との不思議な出会いに導かれる…。
中でもメキシコでの旅はWORLD ORDERファンとしてはとても興味深かったです。
なにしろメキシコといえば “2012” MVの撮影が行われた場所。
ティオティワカン遺跡やトロツキーの墓もこの旅で訪れています。
本来はメキシコではなくキューバに行くはずだったので、ベネズエラでアクシデントに見舞われなければもしかしたら“2012”の撮影は別の場所だったかもしれないと思うと運命的ですよね。
この本で“革命”というキーワードがよく登場しましたが、新曲のテーマが“革命”と元気さんも言っていることから、もしかしたら次の曲も南米のどこかが舞台なのかなとちょっと思いました。
やっぱり元気さんの文章はユーモラスな語り口で読みやすいです。
そして古代文明と革命によって創られたそれぞれの国の歴史、元気さんの見解は勉強になりました。
しかしこの本を読んだあとの元気さんは“モルモットを食った男”として完全に刻み込まれてしまいました(>_<)
そういえば最後にニートからカメラマンへの転身を誓ったイトウくんは無事にカメラマンになれたんでしょうか?
こういうのを読むと何だかバックパックひとつで旅に出たくなるのですが、さすがにそれは無理….
せめてこのクーラーのついていない暑い部屋で読むことで南米気分にひたろうとしましたが、赤道付近でも30℃くらいなんですね。
35℃もある日本、(暑さの点で)勝っていました