『ねえ、蓮司。私ね、貴方との営みをまた短歌に詠んだの。聞いてね。生命を生み出す穴を塞がれてそして受け取る命の雫。どう?』と艶っぽく微笑みながら妻(法子)は言う。『ほほう。きょうも巧いね。御返しの営みの短歌を、俺も。湧き上がる愛の神秘に魅せられて入る肉穴命を注ぐ』と俺は返した。皐月下旬の水曜日の清々しい昼下がりである。
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