今日の本紹介

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本紹介46「メモリーを消すまでI」

2021-01-21 18:30:00 | 日記

犯罪防止のため、全国民の頭に埋められたメモリーチップ。「記憶削除」を執行する組織MOCの相馬誠は腐敗はびこる所内の権力闘争に巻き込まれていく。実権を掌握しようとする黒宮の真の目的はなんなのか? そして争いに巻き込まれたストリートチルドレンの悲劇とは? 「消えた9時間」をめぐる戦慄のストーリー! 隠蔽、逃走、復讐劇の果てに、感動のラストが待ち受ける! !


SFサスペンスミステリーの王道。事件を巡ってのバトルが見どころ。伏線が多用されてるため、再読にもぴったり!

これを読んで、人間の記憶を消すことがいかに重いかを学んだと同様、我々は嫌でも自分の記憶と向き合って生きていかなくてはならないと悟った。

これも続編があるため、また後日紹介します。


文庫】 メモリーを消すまで I (文芸社文庫)』の感想

疾走感があって面白かった。記憶が消せる装置など、夢の発明だが、こうした負の側面もあるのだと勉強になった。シミュレーションがリアルで何度でも読み返せます。

#ブクログ




本紹介45「あなたが消えた夜に」

2021-01-15 14:45:00 | 日記

連続通り魔殺人事件の容疑者“コートの男"を追う所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋。しかし、事件はさらなる悲劇の序章に過ぎなかった。 
“コートの男"とは何者か。誰が、何のために事件を起こすのか。男女の運命が絡まり合い、 
やがて事件は思わぬ方向へと加速していく。闇と光が交錯する中、物語の果てにあるものとは。


人間の持つ本性や狂気性を極限まで追求した哲学作品。

この本を読み、現代人は皆疲れており、自らの持つ闇に振り回されているように感じる。ジレンマを感じているように感じた。

生きることは辛くても簡単にはのたれ死ねないとのが人間である。

闇や悪はあらゆるものを超越し伝染するが、それに飲まれないよう、色々な経験から知識を蓄積させることが大切だと思う。

生きづらい世界ですが、共に生きましょう。


   『あなたが消えた夜に』の感想

主人公の過去、小橋刑事の語り、椎名啓子の闇、椎名めぐみの癖、吉高亮介の狂気、その他キャラクターの闇は人間の持つ本性のピースなのだと思う。著者のいる領域がいかに高次元かを突き付けられる作品。

#ブクログ




本紹介44「アルジャーノンに花束を」

2021-01-14 09:51:00 | 日記

32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ・ゴードン。そんな彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上していく…天才に変貌した青年が愛や憎しみ、喜びや孤独を通して知る人の心の真実とは?全世界が涙した不朽の名作。著者追悼の訳者あとがきを付した新版。 


世界中が涙した不朽の名作。60年前に発表された小説が現在も語り継がれているのは、この一冊に大切な何かが全て詰まっているからだろう。


何が人を幸福たらしめるのか。人と人との断絶はなぜ起こるのか。誠の愛とは何か。


幸福や愛とは何かを軸に、人々の持つ差別意識や選民思想の哀しさを極限まで追求した哲学ストーリー。


この小説はドラマ化もされている。映像からでもいいので是非触れてほしい。あなたの中できっと何かが変わるはずである。


   『アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)』の感想

「ついしん。どーかついでがあったらうらのにわにアルジャーノンのおはかに花束をそなえてやてください」

作者はこの台詞について、この一言に全てを集約させている。
「他人に対して思いやりをもつ能力がなければ、そんな知能など空しいものです」

この一冊に人間として大切なことが全て詰まっている。



#ブクログ




本紹介43「蛍」

2021-01-12 14:27:00 | 日記
オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。ここは十年前、作曲家の加賀螢司が演奏家六人を殺した場所だ。そして半年前、一人の女子メンバーが未逮捕の殺人鬼ジョージに惨殺されている。そんな中での四日間の合宿。ふざけ合う仲間たち。嵐の山荘での第一の殺人は、すぐに起こった。

王道ミステリー小説。二つの謎や過去が交わり悲劇を生み出す閉鎖された屋敷。終盤から明かされる大どんでん返しに騙されない者はきっといない。
一人一人のキャラクターのバックボーンを想像しながら読むとより面白味が増すだろう。
『螢 (幻冬舎文庫)』の感想

会話のくだりがフィクション的すぎるところが気になったが、次々起こる出来事に戸惑いっぱなしで面白かった。ミスリードがこの上なく鮮やかだった。

#ブクログ




本紹介42「サイレンス」

2021-01-11 22:34:00 | 日記
深雪は婚約者の俊亜貴を連れ故郷の雪之島を訪れる。結婚をしてありふれた幸せを手にいれるはずだった。ところが祝宴の席で深雪は思いもよらないことを島民たちから知らされ、状況は一変する。やがて俊亜貴は行方不明に…。この島、何かがおかしい―。人間の奥底にある執着心と狂気を描いた傑作サスペンス。

秋吉理香子の書いたヒューマンホラーサスペンス。
感想にも書いたことだけど、人間の持つ狂気ほど恐ろしいものはないのだと思った。
また、地方特有の雰囲気を忠実に描いていたため、他人事ではない身近な問題として読めたことが面白かった。

追伸 最後のシーンは誰もがゾッとするでしょう。

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