夕顔のスケッチブック

~やさしい気持ちなれる風景をみつけに行こう~

霧雨に抱かれて~ミヤマキリシマ

2018年05月14日 | 雲仙の旅

 

雲仙国立公園はミヤマキリシマでも有名です。

700m以上の高地に群生して

標高の低い場所から順番に咲いていきます。

 

 

雲仙岳でミヤマキリシマの群生が美しいと言われる

3つの観賞地のうち 

標高750mの「宝原(ほうばる)」と「池の原」が

ちょうど満開を迎えていました。


 

ここは 標高750mの「宝原園地」

約5万本のミヤマキリシマの群落の中に

遊歩道が整備されています。

 

 

雲仙に滞在した3日間は

終日霧のような雨が降り続いていました。

残念に思う私に 宿の御主人から嬉しいお言葉…

「ミヤマキリシマが美しく見えるのは

晴れた日よりもこんな霧雨の日なんですよ。

ここで生まれ育ってますからね…。」

 

 

花たちのそれぞれの色が 確かに美しく

しっとりした空気の中で 瑞々しく

ご主人が言われた通り 幻想的に見えました。

 

 

ここは高岩山への登り口でもあり

散策路は 林も中にも続きます。

 

 

黄緑色の衣をまとった木々の

潤った呼吸からエネルギーをもらえるようです。

 

 

連休明けの雨の月曜日  

"Rainy days and Mondays always get me down ♪"

なんて歌があったけど …

正反対の幸せな朝

 

 

翌日の朝も起きると霧が立ち込めていました。

味を占めて もう一つの満開の群落「池の原」へ。

 

 

雲仙の山々への登山者は

ここに車を止めて

まず仁田峠まで歩きます。

 

 

標高1100mの仁田峠は

5月中旬から下旬にかけて

雲仙一の規模を誇る10万本のツツジが咲き誇るところです。



この時期ここは登山者にも「幸せロード」



雲仙には散策路を整備された場所が多くあります。

周りの木々が成長して日が当たらなくなると

枯れてしまうミヤマキリシマを

昔から雲仙では人の手によって下草狩りなどが

定期的に行われ保護されています。


 

ミヤマキリシマは花も葉もツツジよりも小ぶりで可愛く

和名に冠された霧島山のほか 九州各地の高山に分布しています。

 

 

かつて霧島へ新婚旅行に訪れた植物学者 牧野富太郎氏が発見して

「深い山に咲くツツジ」という意味で

「深山霧島(ミヤマキリシマ)」と命名したそうです。


 

散策路の桜の若葉が目に優しい

 

 

五月の朝の柔らかい霧雨

山にこだまするウグイスの囀り

 

 

池の原の桃源郷を独り占めした

幸せな朝散歩でした^^