選挙が終わりました。政治評論家もマスコミもずいぶん予想が外れたようですね。つまり・・・立憲民主党の惨敗・・・。自民党が議席を減らすのは想定内でしょうけれど、立憲民主党が共産党と候補者調整をしたので、議席を伸ばす想定をしても激減する想定は出来なかった・・・ということでしょうか。
なぜこんな結果になったのか・・・勿論、私も想定外というか、こういう結果を予想していました・・・なんてことは言える訳がありません。ただ、ある機会があって、国民の政治観について考える機会が(遠い過去も含め)いくつかありましたので書いてみたいと思います。
○ あるエピソード ・・・・・・・
ゴルフの帰り、当時は車を持っていなかったのでクラブの送迎バスを利用していました。利用するゴルフ場も河川敷、ごく庶民的なゴルフ場だったので帰りのバスには早番のキャディさんも沢山乗っていました。道すがら・・・バスの隣に日の丸と旭日旗をはためかせた右翼の街宣車が並び大音量で軍歌とアジテーションを繰り返していました。すると!!!キャディさんたちの会話にビックリ。
「何これ、うるさいね~。何だろうね!」「ああ、これはね、共産党だよ!共産党!怖いよね、ホント怖い」
どうですか?今ブログをご覧になっている方の政治信条は様々かと思いますが、少なくともこんな誤解をされる方は居ないでしょう!でも、このように思い込んでいる人も日本の「庶民」には沢山居るんだ・・・ということに気付かされる事件でした。
そんなことはほんの一部だ、日本人はもっと賢い!と考えている方は多いでしょうし、私も日本の庶民のレベルがほぼこのような状況だとは思いませんが、でも、残念ながらこれに近い状態は庶民もまた高齢者も同じなのだ・・・ということに政治家は気付くべきでしょう。
残念ながら「共産党」=「普通の人とは違った考え方のたち、とても怖い人たち、革命とかで人を殺すような人たち」という、図式を持った人がまだとても多いのだ、それが日本という国なのだ、、という認識を持つべきかもしれません。
日本におけるいわゆる「共産主義」もかつてマルクスやエンゲルスが主張したとおりの形ではないと思います。「綱領」を十分に読んでいませんので間違いもあると思いますが、多くの日本人は現在の状態が「資本主義」と言われるものであるかどうかなんて興味がありません。でも、大企業に勤めて安定した地位を得て人よりも沢山の給料を貰ったり、自分の土地や財産を持って商売や仕事をして利益を増やしたり・・・する社会が永遠に続いて変わらないことが望みでしょう。であれば、社会の「革命的変革」など何の意味も無いことなんです。
当然、政党としての共産党も、現在の日本が階級闘争の場となっているか、多くの日本人が何を良しとしているかを解っていることでしょう。
つまり今や100年前のように「共産党」が多くの大衆の心を掴む言葉ではなく、凍りつかせる言葉なんだ・・・ということをきちんと再出発の原点とすべきです。言葉は生きていますから、既にかび臭さが漂う言葉は見直していくべきでしょう。政治とは心と言うよりも「ことば」の世界ではないでしょうか?