歳とともに政治・経済への関心が薄れて来たと思っていたら、この4、5日の新聞を読んで、そうでもない自分に気づいたところである。
22日に「核兵器禁止条約」が発効したことが報ぜられ、コロナ禍など暗いニュースがある一方で、世界が望ましい方向に確実に始動しているというショックを受けた。
条約の最初の締約国会議が、オーストリア・ウィーンで今年末に開催されるに到ったというのであるが、よくぞここまでと感動した。
同国のシャレンベルク外相が「75年におよぶ日本人被害者の闘いがなければ制定できなかった」と話し、被害者を招待する意向とのことである。
日本人としてとても名誉なことではないだろうか。ただ菅首相は、かたくなに米国に追随して「条約に署名する考えはない」と情けない姿勢なので怒りを禁じ得ない。
世界の人々の平和への願いがここまで動かしたのだと、鈍い私でも実感している。核兵器を持っていても使えない現実がもうそこまで来ているのである。