まず第一に、次のことを知っておきなさい。終わりの日に、あざける者どもがやって来てあざけり、自分たちの欲望に従って生活し、
次のように言うでしょう。「キリストの来臨の約束はどこにあるのか。父祖たちが眠った時からこのかた、何事も創造の初めからのままではないか。」（３～４）
終わり日には、みことばへの嘲りと欲望のままの生活を持って、信仰者の中にやって来るのだ。信仰を揺さぶり、みことばに信頼する人々を切り崩す。
それゆえ聖霊の導きによって、みことばの知識を確かなものにして置きなさいということである。
みことばは、滅びに至る者には愚かな言葉なのである。私たちは聖霊に教えられる言葉によって反論しなければならない。
こう言い張る彼らは、次のことを見落としています。すなわち、天は古い昔からあり、地は神のことばによって水から出て、水によって成ったのであって、当時の世界は、その水により、洪水におおわれて滅びました。（５～６）
世の終わりに、みことばはいよいよ軽んじられるようになる。人は目の前のことしか興味が無く、命のことばに聞く耳を持たず、すべてが水によって滅びたノアの日のようである。
地は到る所にノアの日の洪水の痕跡を残しているが、たとえそれを示しても、信じ無い者は信じることがない。彼らは自分の信じたいことだけしか見ないからである。
しかし、今の天と地は、同じみことばによって、火に焼かれるためにとっておかれ、不敬虔な者どものさばきと滅びとの日まで、保たれているのです。
しかし、愛する人たち。あなたがたは、この一事を見落としてはいけません。すなわち、主の御前では、一日は千年のようであり、千年は一日のようです。（７～８）
この天と地は火によって滅びる。キリストを信じて、新しい天と新しい地を待ち望まない者は滅びるとある。
しかし、神は今、忍耐してすべての人が救われるのを待っておられる。愛するひとり子を十字架に掛けてまで、救おうとされた人の命だからである。
神の時間と人の時間は違う。時をも創造された神は、過去と未来を自由に往き来し、すべての時を治めておられる。
人がその小さな頭に神の可能性を閉じ込めることなく、神を神として幼子のように聴いて恐れなければならない。
神を恐れる者には、過去も未来もすべての時を益としてくださるからである。
主は、ある人たちがおそいと思っているように、その約束のことを遅らせておられるのではありません。かえって、あなたがたに対して忍耐深くあられるのであって、ひとりでも滅びることを望まず、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです。（９）
神はキリストに身を寄せる者を、キリストの十字架の血潮に洗って、罪の存在しない永遠の御国に入れてくださる。信じるすべての人にキリストの救いは用意されてあり、ただ、信仰に拠って救われるのを待っていてくださる。
しかし、主の日は、盗人のようにやって来ます。その日には、天は大きな響きをたてて消えうせ、天の万象は焼けてくずれ去り、地と地のいろいろなわざは焼き尽くされます。（１０）
このように、これらのものはみな、くずれ落ちるものだとすれば、あなたがたは、どれほど聖い生き方をする敬虔な人でなければならないことでしょう。（１１）
十字架にまで神に従われたキリストの敬虔に霊をおいて、罪の無いキリストの思考に魂を染められ、聖霊の導きを聴いて、みこころを勇敢に行うことができるようになる。キリスト者にはそれらの備えがある。
日々、三位一体の神の交わりの中にあって、みことばに聴き続け、救いを喜んで、絶えず霊の深い所で祈りつつ、神を礼拝している中で起こることである。
そのようにして、神の日の来るのを待ち望み、その日の来るのを早めなければなりません。その日が来れば、そのために、天は燃えてくずれ、天の万象は焼け溶けてしまいます。（１２）
この世が終わって、新しい天と新しい地を喜ぶことは神のみこころである。私たちを完全な住まいに迎えてくださるためである。
それは人の知性には理解できないことであるが、ただ、信仰によって従順して喜ぶのである。
キリスト者は神のみこころの成就である教会の携挙と、キリストの再臨を熱心に祈りつつ待つ者である。
キリスト者は神の備えられた永遠を見て、真っ直ぐにゴールに向かって走るらなければならない。ゴールを見失っては、今日の生き方にさえ迷ってしまうからである。
