京の昼寝~♪

なんとなく漠然と日々流されるのではなく、少し立ち止まり、自身の「言の葉」をしたためてみようと・・・そんなMy Blogに

『世界最速のインディアン』

2007-02-20 | 洋画

惚れた。信じた。追いかけた 



■監督・脚本 ロジャー・ドナルドソン
■キャスト アンソニー・ホプキンス、ダイアン・ラッド、ポール・ロドリゲス、
       アーロン・マーフィー、アニー・ホワイト

□オフィシャルサイト  『
世界最速のインディアン

 ニュージーランド南部の小さな町、インバカーギル。小さな家に独り暮らしている
 バート(アンソニー・ホプキンス)は、早朝からバイクの爆音を轟かせる名物の老人
 だった。 家族もなく、暮らしも貧しかったが、若い頃は優秀なエンジニアだった彼は、
 自ら改良したバイクで、数々の国内記録を残していた。 爆音の苦情はあるが、
 温かい人柄から町の人々に慕われてた。バートの夢は、米国ボンヌヴィルの大会で
 世界記録に挑戦すること。 苦心して改良したマシン“インディアン”号とバイク少年
 からの餞別を手に、ライダーの聖地目指して出発した。

 おススメ度 ⇒★★★☆ (5★満点、☆は0.5)
 cyazの満足度⇒★★★☆

 『グッダイ!』、英語(米語ではなく)発音で、英語ともニュージーランド訛りともの
 感じるアンソニー・ホプキンスの語り口が面白い。 ヒアリングはできないけれど、
 この映画の主人公の持っていた(あくまで想像だが)温か田舎風味が伝わってくる。
 若い人には観たことがないかもしれないが、その昔『クロコダイル・ダンディ』という
 映画があり主人公ポール・ホーガンのすっとぼけた英語(これはオーストラリア映画)が
 印象的な映画があった。 思わずそれを思い出して一人ほくそ笑んでいたが(笑)

 何といってもこの映画、アンソニー・ホプキンスの、この映画のモデルとなった
 バート・マンローへの役作りとその破りの人生、そして旅先で出会う人々との
 温かい触れ合いを熟練の演技で魅せてくれた作品だ。

 一風変わり者だと思われるかもしれないが、善意が善意を呼ぶと言う言葉が存在
 するが、まさに彼のレースにかける情熱が、行く先々でそれが現実のものとなる。
 それはこの映画のために用意された台本ではなく、実際にバート・マンロー自身の
 実話に基づいているというから素晴らしい。 そのバート。マンローの持っていた
 雰囲気を壊さず、さらにアンソニー・ホプキンスらしい味付けをしているところが
 特筆できるところだ。 この映画は男性諸君にぜひ観て欲しい映画だ。
 少しニュアンスの違いはあるが、かつて観た『ストレイト・ストーリー』のような
 匂いもあって楽しい。

 実話ベースの映画は沢山あるが、本当に出会った人全てを味方につけてしまう
 主人公の魅力に観ている僕も彼の記録更新を強く願っていた。

 バート・マンローは実際、本当にユニークな人物だったようだ。
 この映画の中でもそれは随所に描かれている。
 早朝からバイクのエンジンをふかして隣の家族をたたき起こす。 雑草掃除を
 言われると、雑草にガソリンをかけて燃やし消防車を出動させてしまう。 だけど
 近所は彼の夢のために、文句を言いながらも資金援助までして送り出す。

 僕がこの映画の中で好きな出会いはアメリカについてタクシーに乗りひと悶着
 ありながらモーテルで出会うゲイのフロント係。 当時、回りに馬鹿にされていた
 彼女(彼)を差別視することもなく、優しいレディとして接し、心が通い合うシーンは
 思わず最近のお気に入り『
キンキー・ブーツ』のローラを思い出してしまった(笑)
 中古車を買うときにも、バイクを運ぶトレーラーを作るために工場を貸してくれることを
 条件に、その中でその中古車のチューンナップをして中古車屋にスカウトされそうに
 なったり(笑) レースに向かう途中に砂漠の真ん中でトレーラーが壊れたとき、
 ネイティブ・アメリカンに出会う。 彼もまた同じ体の悩み(前立腺)を持つバートに、
 よく効くと言われ自身が試したことがない犬の○○玉を煎じた薬をもらう。
 これが翌朝試したらすごい勢いで出るわ出るわ(笑)
 そして肝心のレースに事前に出走登録をしていなかったため門前払い。 でも
 ここでもよくわけがわからない連中や、一緒に出走する出場者たちが彼を応援し
 奔走する。 それはどれもこれも彼の人柄から来るものだろう。

 アンソニー・ホプキンスは本当に上手い 当然なんだけど、あの殺人鬼
 ハンニバルとは対極にある演技の上手さだ

  映画を観終わったとき、そこはかとなくなんと温かく、清々しい気分になれた。
  それにしても、あのレモンの木は美味しくなったんだろうか(笑)
 


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43 コメント

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これ、見たいんですが・・・ (talofa)
2007-02-20 16:14:59
 ウチの近所のシネコンではやらないみたいなんです。
 テレビでおすぎさんが絶賛してました。
見ないと人生、損する、ぐらいの勢いだったので見たいなあ・・・
 この映画を見終わった観客が皆、アンソニー・ホプキンスの評価ががらっと変わったって言ってました。
ぜひ~ (cyaz)
2007-02-20 17:37:39
talofaさん、コメントありがとうございますm(__)m

>ウチの近所のシネコンではやらないみたいなんです。
それは残念ですね><

>テレビでおすぎさんが絶賛してました。見ないと人生、損する、ぐらいの勢いだったので見たいなあ
ま、おすぎはともかく是非観て戴きたい作品です!
この映画のために遠征しますか^^

>この映画を見終わった観客が皆、アンソニー・ホプキンスの評価ががらっと変わったって言ってました。
どう変わったんですかね(笑)?
僕はますます評価が高くなりましたが^^
めっけもの(笑) (にゃんこ)
2007-02-20 22:16:33
猫は越境しましたよ~
片道50km
でもバートの旅に比べれば、近いですけどね(笑)
こんばんは。 (hyoutan2005)
2007-02-20 22:25:17
TBありがとうございました。
観たい映画の候補だったので、近くのマイカルでかかているとわかった時に、大急ぎで観に行きました。
久々に心が清々しく温かくなる映画を観た気がします。
万人に薦められる内容の映画ですね。
私も頑張らなくっちゃ~と勇気付けられました。
『ストレイト・ストーリー』 (えい)
2007-02-20 23:14:07
『ストレイト・ストーリー』も素敵な映画でしたね。
でもこちらは、あのリンチの映画に比べたら底抜けに明るい。
cyazさんが『クロコダイル・ダンディ』を思い出されるのも納得です。
英語になまりありましたね (kumasan114)
2007-02-20 23:42:44
TB有難うございます。

たしかにGood day, mate.が「グッダイ、マイト」になってましたね。
オンボロバイクで優勝! (パピのママ)
2007-02-21 02:24:42
こんばんは!、TB有難うございました。
いつもお世話になっています。
朝からバイクのエンジンの音、近所迷惑な偏屈爺さんかと思いきや~中々根性のある爺さん。
アメリカのボンヌヴィル塩原まで行くのに、たくさんの人達と出会い助けられ、オンボロバイクでレースに参加。
バート・マンロー氏の実話、名優アンソニー・ホプキンスの絶妙なる演技だからこそ、映画が成功したのだと思いました。
越境入学~ (cyaz)
2007-02-21 08:45:58
にゃんこさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>猫は越境しましたよ~ 片道50km
でもバートの旅に比べれば、近いですけどね(笑)
確かに^^ でも映画にかける“想い”はバートに負けてませんね! 犬の・・・いりませんでしたか(笑)
力量~ (cyaz)
2007-02-21 08:47:50
hyoutan2005さん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>久々に心が清々しく温かくなる映画を観た気がします。万人に薦められる内容の映画ですね。
そうですね^^ 観終わってスッキリ、そして力ももらえる秀逸な作品でした! アンソニー・ホプキンスの力量を見せられました^^
Unknown (Unknown)
2007-02-21 08:49:10
えいさん、TB&コメント、ありがとうございますm(__)m

>『ストレイト・ストーリー』も素敵な映画でしたね。でもこちらは、あのリンチの映画に比べたら底抜けに明るい。
確かに(笑) でも淡々としているところは似ていましたね(笑)

>cyazさんが『クロコダイル・ダンディ』を思い出されるのも納得です
あれも英語のインパクトが大でした!
ポール・ホーガン、いずこに(笑)?

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