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浅野川が氾濫

2008-07-29 | 北陸・金沢の思い出
「一転にわかにかき曇り」
まさにこの言葉どおりの空ののち、土砂降りの雨。
おかげで昨日は猛暑日もストップ、涼しく過ごせましたが、各地で被害にあわれた方が出てしまいました。

暴れる川 住民に恐怖 浅野川氾濫 金沢の風情一変(北陸中日新聞) - CHUNICHI Web
主計町 茶屋街を泥覆う
石川県内は二十八日早朝に強い雨が降り、金沢市では浅野川が氾濫(はんらん)し、川沿いの約二万世帯に避難指示が出た。市民から「女川」と呼ばれ、日ごろは静かな川があふれ、住宅が床下浸水する被害などが起きたことに、「こんなことは初めてだ」と住民らは言葉を震わせ、驚きを隠せないようだった。
金沢市の浅野川大橋付近は早朝に茶色の濁流が堤防を越えた。橋に近い木造の茶屋が並ぶ金沢の観光地は、水が引いた後も泥に覆われた。
川沿いに茶店が並ぶ主計町では、水が引いた後も十センチほどの泥がたまった。古都の風情を残す町並みの景色は一変した。

堤防の決壊ではなく、川の水が溢れて鉄砲水となったようです。水の力の恐ろしさを思い知らされます。
犀川と比べると、浅野川は「女川」の名の通り、普段はせせらぎのようなやさしい川です。
あの美しい川が泥水で溢れている様子をニュースの画面で見て、胸が痛みました。まさかこんなことになろうとは。
東山には、学生時代の友人が住んでいるので心配です。
上流には竹久夢路が逗留した湯湧温泉があるのですが、そちらもかなりの被害が出たことでしょう。

被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。
どうぞ早期回復できますよう、心よりお祈りいたします。

きんかんなまなま

2008-02-10 | 北陸・金沢の思い出
昨日は、今シーズン初の積雪となりました。10cmぐらい?
雪国に比べたら、どうってことないんだけど、こっちに来てからの10cmは、結構降ったな~って感じ。

みるみる地面を白くしていく雪に、夫婦二人でワクワク胸躍らせて、子供みたい(笑)
にゃんこを抱っこして外を見せたら、空からの雪をじっと見つめてました。
金沢にいたときを思い出してた?

そういえば、金沢の言葉で

きんかんなまなま

というのがあるんです。
どういう意味かというと、

道路などが凍ってつるつるになった状態のこと

なんですね。
どういう字を当てるのかは知らないんですけど。金柑生生じゃ、意味わからないし。

今日は気温が上がって暖かくなる予報ですが、朝方は冷え込んだ模様。
雪のあとの凍った道路は危険です。日陰ではまだ雪は解けないだろうし。
車も人も、気ぃつけて行きまっし。

金時草

2007-05-18 | 北陸・金沢の思い出
ハンダマ(金時草)近くのスーパーで、見覚えのある野菜が売られていました。
包みには“ハンダマ”とあります。産地は鹿児島。
葉の表は緑色、裏が赤紫色。
どうみても加賀野菜の“金時草(キンジソウ)”としか思えません。
買って帰って、おひたしにします。
さっと茹でたときに出る紫の色。
口に入れたときには、独特の風味と、少しぬめりが出ます。
ちょっと“つるむらさき”風。
これは金時草以外の何物でもありません。

調べてみると、沖縄では“ハンダマ”、熊本では“スイゼンジナ(水前寺菜)”、そして石川では“キンジソウ(金時草)”と呼ばれるとありました。
やっぱりそうなのね!

これが店に並ぶと、もうすぐ夏が来ると思います。
懐かしい野菜。

  いいね金沢 加賀野菜 金時草
  おきなわ伝統的農産物データベース ハンダマ

能登半島地震

2007-03-26 | 北陸・金沢の思い出
北陸のご老人が「雪は降るけど地震はないから、いい所ですよ」と言っていたのを思い出した。

今回の地震、こちらでも少し揺れた。
とっさに猫をキャリーバッグに入れて、と用意したところでおさまったからよかったものの。
金沢に住んでいたとき、災害訓練で地震体験車に乗ったことがある。
震度5でも、家具は音をたてて揺れ、訓練とわかっていても怖かった記憶が。
あのときのご近所の人、友達は大丈夫だったろうか。
能登のほうは、古い家、お年寄りだけの世帯が多いため余計心配だ。
被災された方たちは、いまだ続く余震に苦悩されているだろう。
一日も早くいつもの生活に戻れますように。

地震はいつでもどこでも起こる。
忘れがちだけど、今回のこと、我がことと気を引き締めなければ。

丸ゆべし

2006-12-22 | 北陸・金沢の思い出
冬至の柚子で思い出したのが、能登の銘菓「丸ゆべし」。
ほんのり甘くてほろ苦く、そして柚子の香りがとても上品なお菓子です。

他所の地域でもゆべしが作られていますが、味噌や胡桃が詰められたものは、輪島のゆべしとは似て非なるものです。
輪島のゆべしは、もち米をつめて何度も蒸して乾燥を飴色になるまで繰り返したもの。
お値段もちょっとお高めです。
そして立派な箱に入ってます(笑)
是非おみやげにお勧めの一品。
また食べたいな~。

ゆべしの老舗 「柚餅子総本家 中浦屋」 http://yubeshi.jp/index.html

氷室の日 夏の訪れ

2006-06-30 | 北陸・金沢の思い出
明日7月1日は、金沢では「氷室の日」と言われます。
もともとは藩政時代、氷を将軍家に献上する習しがあり、毎年この日に行われたという由来にもとづいています。
この氷は、霊峰白山山系の山のきれいな氷雪を、城内(今の兼六園)の室(むろ)に貯蔵したもの。(氷室の仕込みについてはこちら
加賀から江戸まで120里を、4日間昼夜走り続けて氷を運んで行ったんですね。

江戸までの氷の無事を祈り、天然氷を使って作った饅頭を神社に供えました。
のちに氷室饅頭と呼ばれるようになり、この日に食べると無病息災で過ごせるという言い伝えがあります。
甘味を入れない塩あんの、赤や白や黄の可愛らしい麦饅頭で、あっさり味です。
6月の百万石まつりも終わり、氷室饅頭が和菓子屋の店頭に並ぶと、金沢に本格的な夏が訪れます。

金沢百万石まつり

2006-06-10 | 北陸・金沢の思い出
金沢百万石まつりは、加賀藩祖前田利家が、1583年6月金沢に入城し、金沢の礎を築いたのにちなんで開催されています。
今年は6月9日~11日。
メインの百万石行列は、今日10日の15時から。4時間ほどかけて市内のメインストリートを行列し、金沢城に入城します。
毎年行列の主役である利家公に俳優を起用しており、今年は高島政宏さんです。
奴行列、珠姫*1の輿入れ行列、お松の方*2行列など、豪華で華麗な行列が続きます。

他にも茶会などが催され、一体どこからこんなに人が?というほどの人出になります。
でもちょうど梅雨の時期なので、毎年お天気が心配なのです。

百万石行列は、インターネットでの生中継もありますので、興味のある方は下記サイトからどうぞ。

金沢百万石まつり

*1 徳川2代将軍秀忠の娘で、3代藩主利常に御輿入れしています。珠姫ゆかりのお寺も市内にあります。
*2 利家公の奥方。第50回のお祭りでは、記念として(?)女優の斉藤慶子さんがお松の方でした。綺麗でした~♪

浅野川

2006-04-14 | 北陸・金沢の思い出
金沢の市街地を流れるもうひとつの川、浅野川。

浅野川では、先の土日に行われた浅の川園遊会のほかにも、昔は伝統工芸品加賀友禅の友禅流しも行われました。今は殆ど見ることはできないようですが、初夏には友禅職人を偲ぶ加賀友禅燈ろう流しが行われます。
この川には、3連アーチが美しい浅野川大橋や、人だけが通れる木の温もりのある梅の橋など、優美で個性豊かな橋が架かっています。
梅の橋はひがし茶屋街に近く、観光スポットになっていますし、金沢を舞台にしたドラマでは必ずと言っていいほど登場します。
犀川が室生犀星なら、浅野川は金沢のもう一人の文豪泉鏡花の愛した川です。
梅の橋の南側のたもとには、泉鏡花の小説「義血侠血」のヒロイン、滝の白糸の像が建っています。
浅野川は犀川と比べれば、川幅も狭く繊細な流れで、その姿から女川とも呼ばれます。
川のせせらぎに耳をかたむけると、のんびりとした時間が流れる“金沢らしい”川だと感じます。

以前梅の橋を渡っていたとき、うちのお嬢とよく似た猫に会い、勝手に梅子ちゃんと名づけました。
後日週刊誌のグラビアに、“東山でみかけた猫”として梅子ちゃんが登場していて、風情ある街並みに幸せそうなお昼寝姿が、なんともいい味を出していました。今頃どうしてるかな。

犀川

2006-04-13 | 北陸・金沢の思い出
金沢の市街地を挟んで並行に流れる二つの川、犀川と浅野川。

犀川は、金沢の文豪室生犀星が生まれ育ち、こよなく愛した川です。
金沢のメインストリート片町香林坊の南の入り口に架かる犀川大橋と、上流に500mほど行った桜橋の間の両岸に、犀星が散策を楽しんだといわれる道があり、今では文学碑が建てられて「犀星のみち」として親しまれています。
犀川は川幅も広く、その豪快な流れから男川とも呼ばれます。
犀川に架かる橋には、犀川大橋から川を遡って順に、桜橋下菊橋上菊橋雪見橋という名がついています。
男川と呼ばれる男性的な川に架かる美しい名の橋。素敵だと思いませんか。
河川敷は芝生が広がり、散歩をする人、犬を遊ばせる人、川で魚を釣る人、ピクニックに来る人、芝生に座って本を読む人、そして桜の季節には花見をする人でにぎわいます。
またセキレイ(セグロセキレイ?)、カモ(マガモ?)、サギ(ゴイサギ?)などの野生の鳥もやって来ます。
今日あたり、犀川の桜は満開を迎えているようです。

犀川河川敷 犀川河川敷

河川敷公園の桜 河川敷公園の桜

しだれ桜 しだれ桜

和菓子も美味しい金沢

2006-04-04 | 北陸・金沢の思い出
金沢の住まいは金沢大学工学部のそばだったので、兼六園や香林坊に歩いて良く出かけたものです。
小立野通りをとおって兼六園までの道は、石引商店街の昔懐かしい雰囲気で好きでした。美味しいお豆腐やさんや洋食屋さんに立ち寄ることもありました。
本多の森をMROの裏の方に抜けて本多通りから広坂へ、そして百万石通りに出て香林坊までが、一番のお気に入りのコースでした。緑と水が溢れて気持ち良いのが、お気に入りの理由です。途中、中央公園の木漏れ日の中を歩くこともありました。
当時広坂は金沢21世紀美術館の工事中で、その横を通って柿木畠から竪町に出ることもありました。竪町のお茶屋さん*1に寄るのが目的です。
ときには足をのばして寺町や東西の茶屋町の佇まいを楽しんだり、いつもと違う一本裏道を探検して、そこで不思議な店を見つけたりと、とにかく楽しくてたまりませんでした。

こんな風に金沢の街を歩いていて感じたことのひとつに、和菓子店が多いということがあります。
調べてみると金沢は、日本一和菓子の購入が多い市でした。そのためでしょうか、レベルも高いように思います。
(ちなみに名古屋市は2位、京都市は5位。いずれも平成13年のデータ)

そんな金沢で、先日も書きましたが、桜餅といえば長命寺なのはちょっと不思議でした。
加賀百万石の藩祖、前田利家は、現在の名古屋市中川区の出身です。
利家が連れて来た商人が移り住んだ「尾張町」という町が、観光でも有名な近江町市場のそばにあります。
また茶道などの習い事も盛んな土地で、これも芸どころ名古屋の流れを汲んでいるのかと思います。
そういうことから、金沢は名古屋の文化と近いものがあると思っていたのですが、桜餅は江戸風なのは何故でしょうね。
江戸風の和菓子で私が一番に浮かぶのは、きんつばです。全国どこにでもあるのですが、なぜか江戸のお菓子というイメージがあります。金沢にもきんつばの美味しいお店*2があります。

他に私の好きな金沢の和菓子は、素朴な酒饅頭の焼きまん*3 、きなこと胡麻の味が美味しい垣穂*4 など。
街の普通の和菓子屋さんの上生菓子も、とっても美味しいです。
お抹茶と一緒に食べたいですね。

 *1 三国屋善五郎
 *2 きんつばの中田屋
 *3 越山甘清堂
 *4 村上

金沢・浅の川園遊会

2006-04-03 | 北陸・金沢の思い出
各地で桜満開の便りが聞かれます。
日本三名園のひとつ兼六園の桜も、桜百選として有名です。
その桜が満開になる頃、金沢らしい風情と情緒を楽しめるイベントが、毎年行われています。
今年で20回を迎える、浅の川園遊会です。
浅野川河畔に浮き舞台が設けられ、川沿いの桜の美しさと芸妓さんのあでやかな伝統芸能を、一緒に楽しめます。
私が行ったのはもう4年も前ですが、浅野川のせせらぎの音と桜の花びらが舞う中、普段は見られない水芸がとても優雅で素敵でした。

第二十回 金沢・浅の川園遊会のポスター

兼六園は、毎年桜の開花後1週間ほど、入場無料となります。
今年の開花予想は、明日4月4日。園遊会は4月8日~9日。
兼六園の夜のライトアップも綺麗ですし、園遊会は宵祭もあります。
泉鏡花の世界を味わいながら春の金沢を堪能するには、絶好のタイミングですね。

氷室の仕込み

2006-01-29 | 北陸・金沢の思い出
つけっぱなしにしていたTVから、懐かしいニュースが流れてきました。
今日、金沢で、氷室の仕込みがあったと。

氷室とは、ご存知のとおり、天然の氷を夏まで保存しておくための小屋です。
江戸時代、加賀藩主が冬に貯蔵した雪を将軍に献上したのにちなみ、毎年金沢の奥座敷、湯涌温泉にある氷室小屋に雪を詰めます。
確か、当時は城内(今の兼六園)の室(むろ)に貯蔵していたのですが、湯涌温泉の観光協会が温泉街の観光行事として復活させたと記憶しています。
観光客も雪詰めを体験できるようです。

今日詰めた雪は、6月30日の「氷室開き」まで保存します。
翌7月1日は「氷室の日」といって、素朴な氷室饅頭を食べるならわしがあります。

こういう伝統を大切にする金沢が、私は好きです。

北陸で知った真子の煮付け

2006-01-25 | 北陸・金沢の思い出
まだまだ厳しい寒さが続いています。
太平洋側はカラカラ天気ですが、北陸地方は天気予報に雪だるまのマークがずっとついています。

こんな雪の季節の北の海で、脂がのって美味しい食材といえば、鱈です。淡白な白身はお鍋に欠かせませんね。
オスの白子は、口に入れると溶けてしまう雲のような味わいで絶品です。
北陸に住んでいた頃は、鍋だけでなく、お味噌汁の具にしていました。北陸を離れてからは、アラスカ産などの白子が北陸の3倍ほどの値で売られていて、以前のように気軽に口に入れられなくなったのが残念です。

白子は(たとえアラスカ産であろうが、高値であろうが)まだスーパーで手に入るのですが、メスの真子はなかなか見かけません。
しかし北陸では、スケトウ鱈の子を「助子」、真鱈の子を「真子」といって普通に売られていました。
実は私、北陸に行って初めて真子を知りました。
スーパーで売られている生の真子は、なんともグロテスクな姿です。
それを、輪切りにしてお醤油とお砂糖みりんでちょっと甘めに煮ると、見た目は菊の花が咲いたようになって、コレステロールが高いとわかっていても、ついつい箸が進んでしまいます。

真子の煮付け
生の真子の画像はちょっとグロです。見たい方だけ画像をクリック。

おこぜのように、姿が悪いものほど美味しかったりするから不思議ですね。(白子も、脳味噌みたいに見えますよね)

◆◆◆◆◆

ずっと真鱈の子だから真子だと思っていたのですが、実は魚の子の総称が「真子」なのだそうです。
だから鯛の子も、サワラの子も、スズキの子も、みんな石野真子…

金沢のおせち

2006-01-04 | 北陸・金沢の思い出
今日から仕事だったという人も多いと思います。相方も今日から出かけて行きました。
おせちとお酒三昧の毎日から、仕事モードにスイッチを切り替えるのは辛いですね~。

おせちといえば、ここ4、5年は料亭やホテルのおせちをデパートで頼んでいます。
人気の黒豆、煮しめ、酢れんこん、紅白なますは相変わらず母の手作りです。(そろそろ私が作らなきゃいけないかな)
以前はもっと色々と作ったり買ったりしてきてお重に詰めていましたが、一度頼んだらもう戻れなくなりました。
去年は、金沢贔屓の私のリクエストで、金沢の料理旅館「金茶寮」のおせちでした。今年も加賀(金沢)能登の温泉旅館「加賀屋」のおせちです。

加賀屋のおせち

冬の金沢の美味しいものと言えば、何をおいてもかぶら寿しですね。
かぶら(蕪)の間にブリをはさんで、麹で漬けたものです。
加賀屋のおせちにはこれが入っているということで決めたのでした。
冬になると金沢では、スーパーでかぶら寿し用の麹が売られ、かぶら寿しの漬け方教室というのも開かれます。
蕪とブリだと少し高いので、もう少し安く大根とサバやニシンという組み合わせで作ったりもします。でも味は、やはり蕪とブリの方が上ですね。

金沢の名物、ゴリと胡桃の甘露煮も入っていました。今まで甘露煮なんてと食わず嫌いだったのですが、とても美味しかったです。
他にも、北陸らしいヒラメの昆布〆梅貝や棒鱈の旨煮も懐かしい味でした。

当分は金沢のおせちを贔屓にしそうです。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 

かぶら寿しってどんなの?と思った方、こちらをご覧下さい。
金沢にいたときは、このお店で買っていました。決して店の回し者ではありません(笑)

四十萬谷本舗 http://www.rakuten.co.jp/kabura/