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新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 大地震2 盛なる煙の如し

けふりのことし。ちのうこき家

のやふるゝをといかつちにことな

らすいゑのうちにをれはたち

まちにひしけなんとす。はしり

いつれはちわれさく。はねなけれは

そらをもとふへからす。龍ならはや

くもにものらん。おそれのなか

におそるへかりけうはたゝ地震

なりけりとそおほえ侍し


(盛なる)

煙の如し。

地の動き、家の破るゝ音、雷に異ならず。

家の内に居れば、忽にひしげなんとす。

走り出づれば、地割れ裂く。

羽なければ空をも飛ぶべからず。

龍ならばや雲にも乗らん。

恐れの中に恐るべかりけるは只地震なりけりとぞ、覚え侍し 


(参考)大福光寺本

煙ノ如シ

地ノウコキ家ノヤフルゝヲトイカツチニコトナラス

家ノ内ニヲレハ忽ニヒシケナントス

ハシリイツレハ地ワレサク

ハネナケレハソラヲモトフヘカラス

龍ナラハヤ雲ニモノラム

ヲソレノナカニヲソルヘカリケルハ地震ナリケリトコソ覚エ侍シ

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