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新古今和歌集の部屋

前田家本 方丈記 飢餓5 すなはち倒れ伏しぬ

はちたふれふしぬ。ついちのつら

みちのほとりにうれへしぬるも

のゝたくひかすもしらす。とり

すつるはきはもしらねはくさき

かせかいにみちみちてかはりゆく

ありさまめもあてられすおほ

かり。いはんやかはらしらかはなと

にはむまくるまのゆきかふみち

たになし。あやしきしすやま 


(すな)

はち倒れ伏しぬ。築地の面、道の辺に憂へ死ぬる者のの類ひ、数も知らず。

取り捨つるは、際も知らねば、臭き香世界に充ち満ちて変はりゆく有樣、目も当てられず、多かり。

況や、河原、白河などには、馬車の行き交ふ道だに無し。

賤しき賤、山

※「八き者も」は、際限も知らないとして「際」とした。後考えられるのは、剥ぎ場(衣服を剥いで捨てる場所)、掃き場(掃き捨て場)、廃棄場なども考えたが、他の用例は見つからなかった。


(参考)大福光寺本 

ハチタフレフシヌ築地ノツラ道ノホトリニウヘシヌ物ノタクヒカスモ不知

トリスツルワサモシラネハクサキカ世界ニミチ満テカハリユクカタチアリサマ目モアテラレヌコトヲホカリ

イハムヤカハラナトハ馬車ノユキカフ道タニモナシ

アヤシキシツヤマ

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