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音楽大好き男の徒然なる日記

【Report】 初体験、「OLD」の東京ライブ/2023年1月追記

2014-01-13 | 音楽
1月11日・土曜日。
待ちに待ったロックバンド・OLDの、東京ライブの日がやってきた。


道内の方ならフリーライブやラジオでのオンエアでもうご存知かもしれないが、
ここ東京ではみのや雅彦同様に「何それ?」的な存在なのは事実だろう。
ラジオでもかからない、CDもタワーレコードに新作が1枚あるくらいの現状だ。

しかし今年9月で、メジャーデビューから10年になる実力派バンドであり、
フリーライブも数多くこなす“百戦錬磨”の人たちだ。
自分の札幌滞在中にはライブが重ならなかったこともあり、今回晴れてそのサウンドを体験できるのだ!


場所は東急田園都市線の駒沢大学駅を降りて、環七通り沿いのライブハウス「Strawberry Fields」。
スペース内に椅子が10×6列あたりで置かれており、幸い座れた。


定刻18:00のところ10分押しでいよいよスタート。
オープニングは宇宙的シンセサウンドの中、ボーカルの品川洋氏の音楽の神への祈りで始まった。
そしてニューアルバムから「宝石」へなだれ込む。

最前列の子たちは熱烈ファン(まさか札幌からの追っかけ?)で、
ニューアルバムにも収録されたシングル曲「どうしようもなく叫びたくて、何か奏でたかった」での
“teenage days!”でポーズをとっていた。
これはライブのリピーターでなければできないだろうに。

OLD どうしようもなく叫びたくて、何か奏でたかった Fun Move(2013)



椅子こそ置かれていたけれど、
個人的には(ノリを楽しめるバンドなんだから)ドリンクを置くテーブルをスペース内に4~5個置くだけにして、
“オールスタンディング”にしてもよかったと思う。
品川氏も「立っていいよ」と言うくらいだったので。

途中クールダウンの部分では、自分も好きな「今年も雪が降る」や
震災後のリリース曲「もしも明日しんでしまうなら」をやってくれて、
心の中では自分でアレンジしたストリングスが響いた。
メンバー3人だけではどうしても音の表現に限界があるので、
keyboard & Guitar(& Manipulator)のサポートメンバーがいたのは正解でした。


そして再びニューアルバム先行シングル曲「傷つけたくない、傷つけちゃうけど」でまたも一気にヒートアップ!
イントロやAメロでプログレッシブロックのような衝撃的かつ複雑な変拍子を取り入れており、
神田直樹氏のドラムと大野量平氏のベース、
さらにサポートの方のギターワークの上手さが光る。
観客のコール&レスポンスも次第に板についてきた。 自分も汗が噴き出た。

OLD / 傷つけたくない、傷つけちゃうけど (2013)MV



ニューアルバムでも恐らく一番訴えたいことはこれだったのかと思える
「雲は流れ続け」「Boy」(アコースティックギターのストローク音が心地良い)で本編は終了。

OLD Boy MV (2013)

  作詞・作曲:品川洋

アンコールに「花を見たことはあるかい」と、再び音楽の神への祈りで
ノリノリの2時間は終了した。


品川氏のブログでは日々表現者としての迷いも隠すことなく真摯に綴られ、
そんな日常でも天気は変わり続けてゆき、彼はまたステージに立ってくれる。

アーチストである以上メジャーレーベルと契約して有名になり、
趣旨に沿った事務所と契約して(または自分で運営して)、
アーチストとして活動を続けられれば良い事なのかもしれない。

けれど、音楽は必ずしも努力が報われる世界ではないのも事実で、
自分の好きだったアーチストが時流の中で消えていったり、
'90年代半ば以降はビーイング系・小室哲也マジックによる「タイアップ至上主義」で
“二束三文のどうでもいい歌”がメディアを満たした。

現在の“アイドル至上主義とその錬金術に血眼のメディア”もその流れの中にある。

さらに現在は“ダウンロード販売”によりCDが売れない、
CDが欲しくても廃盤のため買えない時代になってしまった。

でも、アーチストの表現手段は決して音だけじゃないはずで、
ビジュアルの手段としては「形に残るもの」でなければならない筈だ。
また、アーチスト100組中(CD販売やコンサート、ラジオ出演という)本業だけで生計がなりたつのは4~5組だけというのは、
決して豊かな産業ではない。
せめて100組中90組くらいがメディアで紹介されてCDが売れて、
聴き手もそれを選べる社会でこそ豊かと言えると思う。

そのためには、映画・テレビ番組・ラジオ番組の製作担当者など
「送り手」がライブスポットやレコード店などに足を運ぶ手間を惜しまずに発掘しなくてはいけない!!

ゆず・サザン・達郎クラスばかりがタイアップソングにふさわしいわけじゃないだろうに!!


これだけのラインナップと演奏技術があって、知名度が道内に限定されているのは、やはりおかしい。
今後は「Zeppホール」くらいのハコを満員にして、メジャーレーベルへ復帰されることを祈っていますし、
自分もまた東京でのライブに足を運ぶつもりです。

またお会いしましょう。

上記のライブレビューで関心を持たれた方は、ぜひこのアルバムを聴いてください。


 オリジナルアルバム『未だかつて見たことのない素晴らしいもの』(2013年11月リリース)
  1. 音楽の神よ~Opening~
  2. 宝石
  3. どうしようもなく叫びたくて、何か奏でたかった
  4. Sun
  5. 果てのない歌
  6. 花を見たことはあるかい
  7. 妖精
  8. 鏡を見ていたら・・・
  9. 傷付けたくない、傷つけちゃうけど
  10. Don't Stop
  11. 雲は流れ続け
  12. Boy
  13. 音楽の神よ~Ending~
                UXCL-59 Patata Records / Sony Music Distribution(Japan)

「OLD」のホームページは ↓
http://www.i-old.com/index.html

今回のセットリストは ↓
http://blog.livedoor.jp/old43/
(リンク切れ)

その中から「今年も雪が降る」(2008) MVを (1コーラスのみですが)
今年も雪が降る / OLD

   作詞・作曲:品川洋

今年も雪が降る 変わり続ける僕らを包むように
小さなためらいも大きな悲しみも 洗い流していく
真っ白く染められた街の景色に それぞれの明日を描いて
今年も雪が降る・・・

                 シングル曲、オリジナルアルバム『kujaku』にも収録

帰宅後、8時間も爆睡す。


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2023年1月追記:

今、遅ればせながらアジアン・カンフー・ジェネレーション(以下、アジカン)の音楽と向き合っている。

あの話題沸騰のアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の原作もアニメスタッフも
このアジカンの強い影響を受けて生まれた作品だからだ。

ベストアルバム「Best Hit AKG」を聴いているが、
無駄にディストーションをやたら効かせた“ラウドロック”の象徴に思え、
正直自分には違和感を禁じ得ないし、
それならば笹路正徳氏プロデュース時代のスピッツや、
この“OLD”のほうがよっぽど良い、と改めて思った。


そして、改めて“OLD”の不運を残念に思う。
何故このバンド名だったのだろう。
何故、浜田省吾の事務所「ロードアンドスカイ」を辞めてしまったのだろう。


全然検索に引っかからないから、どんどん知名度も下がっている状況がうかがえる。
メジャーレーベルの契約が切れてしまったら、
戻るためにもデビュー時の事務所と繋がり続けているべきだった。

この後ドラマーが脱退して2人になってもメンバー補充をせず、
アコースティックユニットに形態を変えたのが4年前。
バンド単位でのブログは途絶え、
ここ東京からでは、彼らの近況が届かない。

ああー、もったいないなぁー!!


メンバー・品川洋さんのブログ「無人島の朝焼け」日記は、
  http://blog.livedoor.jp/shinagawahiroshi/archives/2660110.html

どうかお元気で、
またバンド「OLD」としての新作が聴けたらと思ってますが。


2023年1月31日付訪問者数:232名様
2023年2月1日付訪問者数:191名様
お付き合いいただき、ありがとうございました。
(え~~、本当ぉ?)

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