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音楽大好き男の徒然なる日記

松山千春の歌に再会する一夜/「途上」(1990・「夜のヒットスタジオ」より)

2021-12-29 | 音楽
ほんとうに、じっくりと聴き入った。

NHK・BSプレミアムは、たまに非常に良い番組を出してくれる。
(本当はもっと出して欲しいのだが)

昨夜、「伝説のコンサート・松山千春(リマスター版)・再放送」を観た。
“シンガーソングライター・松山千春が、
1998年に横浜アリーナで、また1999年に恵比寿ガーデンホールで
行ったコンサートで構成した特集番組をリマスター版でお届け!”
・・・感無量、やっぱり千春の歌は素晴らしいと実感した。

自分のポップス志向の源流は1970年代の、俗に言う“ニューミュージック”であり、
そこから洋邦楽を問わない“ジャズ・フュージョン” “ロック/A.O.R.” “シティーポップス”に向かってゆくのだが、
ニューミュージック系アーチストとしてファンになった一人が松山千春(愛情込めて敬称略)だ。

好き嫌いが別れるかもしれないが、彼の不屈&不偏不党の生きざまには自分にも強い影響を受けた。
弾き語りが前提の初期のライブでも“良いものは良い、悪いものは悪い、それを貫いて生きてくれ”
と言ったメッセージは、自分の価値観のベースを造った。

自分の10代から30代半ばにとっての千春は、間違いなく「兄貴」のひとりだった。

今回の1998年の横浜アリーナと1999年の恵比寿ガーデンホールの映像も
そんな時代の映像だった。

笑えるトークも、感涙のトーク&歌も
非常に上手く構成・選曲された番組だった。

泣ける話では、彼の実姉がガンで亡くなった話が忘れられない。
実は今年2021年、彼のお母さまと弟さんも亡くなられたのだ。
肉親の死はなんて辛いことだろうか。
彼の心中を想うと、今また涙腺が緩んでしまう。



千春との距離ができるようになったのは、
彼がヤクザ映画に出てしまったり、
ヤクザの新年会などに出るようになった報道があってからだった。
長渕剛じゃあるまいに・・・


極道戦争 武闘派 《松山千春・名シーン》黙らんかい!過ぎるも何も、こっちは、おやっさんとられとるですよ!
  https://youtu.be/RV96fro3YEs


良い歌だし不屈の生きざまが素晴らしいから、ファンが多いのは理解できる。
でも、被害者・犠牲者も多く生んでいる「反社会的勢力」である以上、距離を置き続けて欲しかった。

そして、彼の「自民党&維新の会系」、自分の「リベラル&中道系」と言う政治的価値観の違いが
別れ道の決定打になった。
 (注:彼が推す鈴木宗男氏は、維新の会所属でした・・・
    2023年10月、単独でロシア訪問した件で維新の会と方針が対立し、同月10日付で維新の会離党)


その後タバコを止めないために救急車のお世話になったり
声の衰え・近年の楽曲が自分の心に響かなくなったりするが、
一応彼のラジオ番組「On The Radio」はチェックしている。
かかる音楽など、価値観の違いはもう否定できないけど。
(千春だから許されるのでしょうけど、都々逸や昭和30年代の青春歌謡に共感できる人はそんなにいない筈です)


千春さん、お互い遠くまで来てしまいましたね。
でも、どうか健康にはくれぐれも気を付けて、
ファンの方々のためにも歌い続けて欲しいです。

青春時代に千春の歌と過ごせて幸せでした。


松山千春 「途上」1990


男達の唄

松山千春の系譜 【通常盤 (CD4枚組)】
  ↑
1990年のオリジナルアルバム『男達の唄』初出、
ベストアルバム『松山千春の系譜』(2016年編集、4枚組)にも収録。

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