以前書いたと思うのですが、
今回テレビアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」第11話を観て思いだしたので、
再度掲載いたします。
公式ホームページは、
http://violet-evergarden.jp/story/#11
-----------------------------------------------------------
ぜひ手にとっていただきたい本があります。
「戦争で死んだ兵士のこと」 小泉吉宏・著
(メディアファクトリー・刊)
https://www.amazon.co.jp/戦争で死んだ兵士のこと-小泉-吉宏/dp/4840103976/ref=cm_cr_arp_d_product_top?ie=UTF8


1997年にベネッセコーポレーションより刊行されたものに加筆して復刻された、大人に読んでもらいたい絵本。
今は、のどかな森のほとり、ひとりの兵士が死んでいる。
1時間前、兵士は生きていて闘っていた。
2時間前、兵士はひとり道に迷っていた。
…10日前、恋人にプロポーズをし将来を誓い合った。
バスケットボールが好きで高校時代は毎日していた。
8歳の時、近所の犬の顔に落書きをしておこられた。
この絵本は戦争の絵本でありながら、戦争を描いたものではない。
今は死んでいるひとりの兵士の人生を誕生までさかのぼっていくのであるが、その人生はあまりにも普通で、だからこそ胸に響く。
ニュースでの戦死者は数で語られることが多く、その映像も現実味のないもの。
しかし、そこで死んだ兵士のみならず一般の民衆にも、それぞれ普通で当たり前の幸せがあったのだということに気付かされる。
シンプルな絵に簡潔な文章。 淡々と描かれるそのページの余白に、何かを考えずにはいられない。
虫けらのように殺された兵士でも、一人ひとりが祝福されて生まれた「命」だったはずだ。
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さだまさし氏が1991年に、「グレープ」としてデビューした時の盟友・吉田政美氏と組んで
「レーズン」として発表した新作アルバム『あの頃について』。
その中の一曲「あと1マイル」。
改めてこの歌を聴いて、やはり泣けて泣けてたまらなかった。

悲劇のカップル、エイダンとマリア。 (11話エンディングカードより)
©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
今回11話の戦場からの手紙の依頼人はまだ紛争の理論もわからない青年だったが、
戦争をやめたくない心なき勢力によって「生きて帰りたい願い」が無惨に打ち砕かれた。
ツイッタ―で今回も「泣けた」との意見が大半だったが、自分は違った。
悲しみと同時に「怒り」が込み上げてきた。
なぜ、戦争やテロが収まらないのか。
資源を大国によって搾取される怒りならわかる。
でも、関係ない一般庶民を巻き添えにする心理は絶対理解できない。
「理詰め」で固められた理不尽には、やはり「理詰め」で対抗するしかないのだ。
なぜ、戦争を止められないのか。
今の安倍晋三にしてもそうだが、ほとんどの為政者は「自分は正しい」と思い続けているからで、
それ故にかえって他人の傷を深めてしまう。
もし太平洋戦争の時代に堅実な為政者がいて、東京大空襲(1945.3.10)の時点で
「これ以上続けたらこの国は滅ぶ」と思って降伏を選ぶ堅実な人間がいたのなら、
沖縄や広島・長崎をはじめ、国内の街が惨禍にまみれることも、満州や北方領土がソ連に侵攻されることも
避けられた……かもしれない。
だからこそ、無関係な人々を犠牲にしないためにも、武力・暴力は極力抑えなければならない。
(残念ながらそれが理解できない為政者が2018年3月現在、米国・中国・ロシア・シリア・イスラエル等に実在する)
そして、ボコ・ハラム、アルカイダ、タリバン、ISIL、国粋主義者や取り巻きメディア等、
自分の理論に反するものを抹殺しようとするならず者は、決して許されないだろう。
エイダンの訃報を伝え、悲しみに沈むマリアたちを見つめ、
ヴァイオレットに「厭戦(えんせん)」の思いが決定づけられた。
「もう、誰も死なせたくない」 と。
-----------------------------------------------------------------
何だかんだ言っても、僕はやっぱりさだまさしさんを尊敬している。
親しみやすい言葉とメロディーで、忘れてはいけない「大切なメッセージ」を生みだす才能と、
それを絶やすことなく発し続けている「継続力」は、やはり並ではない。
最後の1枚に記された520の恋人の名前、
……どんなに逢いたかっただろうか。
それが叶わずに、どんなに無念だったか。
これに強く衝撃を受けたかたには、アメリカのフォークソング・ユニット
「ピーター、ポール&マリー(Peter,Paul & Mary、通称PPM )」も聴いてみて下さい。


『ヴェリーベスト・オブ・ピーター、ポール&マリー』 ワーナーミュージック・ジャパン
【作詞・作曲:さだまさし】 あと1マイル 【レーズン】
グレープ改め“レーズン”名義のオリジナルアルバム『あの頃について~シーズン・オブ・レーズン』(1991)
に収録。


2018年3月 2日付訪問者数:136名様
2019年5月31日付訪問者数:217名様
2022年2月26日付訪問者数:240名様
2022年3月10日付訪問者数:233名様
2022年3月13日付訪問者数:201名様
2022年4月2日付訪問者数:211名様
2022年4月24日付訪問者数:200名様
2022年5月30日付訪問者数:219名様(・・・ホントかよ)
お付き合いいただき、ありがとうございました。
今回テレビアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」第11話を観て思いだしたので、
再度掲載いたします。
公式ホームページは、
http://violet-evergarden.jp/story/#11
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ぜひ手にとっていただきたい本があります。
「戦争で死んだ兵士のこと」 小泉吉宏・著
(メディアファクトリー・刊)
https://www.amazon.co.jp/戦争で死んだ兵士のこと-小泉-吉宏/dp/4840103976/ref=cm_cr_arp_d_product_top?ie=UTF8
1997年にベネッセコーポレーションより刊行されたものに加筆して復刻された、大人に読んでもらいたい絵本。
今は、のどかな森のほとり、ひとりの兵士が死んでいる。
1時間前、兵士は生きていて闘っていた。
2時間前、兵士はひとり道に迷っていた。
…10日前、恋人にプロポーズをし将来を誓い合った。
バスケットボールが好きで高校時代は毎日していた。
8歳の時、近所の犬の顔に落書きをしておこられた。
この絵本は戦争の絵本でありながら、戦争を描いたものではない。
今は死んでいるひとりの兵士の人生を誕生までさかのぼっていくのであるが、その人生はあまりにも普通で、だからこそ胸に響く。
ニュースでの戦死者は数で語られることが多く、その映像も現実味のないもの。
しかし、そこで死んだ兵士のみならず一般の民衆にも、それぞれ普通で当たり前の幸せがあったのだということに気付かされる。
シンプルな絵に簡潔な文章。 淡々と描かれるそのページの余白に、何かを考えずにはいられない。
虫けらのように殺された兵士でも、一人ひとりが祝福されて生まれた「命」だったはずだ。
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さだまさし氏が1991年に、「グレープ」としてデビューした時の盟友・吉田政美氏と組んで
「レーズン」として発表した新作アルバム『あの頃について』。
その中の一曲「あと1マイル」。
改めてこの歌を聴いて、やはり泣けて泣けてたまらなかった。

悲劇のカップル、エイダンとマリア。 (11話エンディングカードより)
©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
今回11話の戦場からの手紙の依頼人はまだ紛争の理論もわからない青年だったが、
戦争をやめたくない心なき勢力によって「生きて帰りたい願い」が無惨に打ち砕かれた。
ツイッタ―で今回も「泣けた」との意見が大半だったが、自分は違った。
悲しみと同時に「怒り」が込み上げてきた。
なぜ、戦争やテロが収まらないのか。
資源を大国によって搾取される怒りならわかる。
でも、関係ない一般庶民を巻き添えにする心理は絶対理解できない。
「理詰め」で固められた理不尽には、やはり「理詰め」で対抗するしかないのだ。
なぜ、戦争を止められないのか。
今の安倍晋三にしてもそうだが、ほとんどの為政者は「自分は正しい」と思い続けているからで、
それ故にかえって他人の傷を深めてしまう。
もし太平洋戦争の時代に堅実な為政者がいて、東京大空襲(1945.3.10)の時点で
「これ以上続けたらこの国は滅ぶ」と思って降伏を選ぶ堅実な人間がいたのなら、
沖縄や広島・長崎をはじめ、国内の街が惨禍にまみれることも、満州や北方領土がソ連に侵攻されることも
避けられた……かもしれない。
だからこそ、無関係な人々を犠牲にしないためにも、武力・暴力は極力抑えなければならない。
(残念ながらそれが理解できない為政者が2018年3月現在、米国・中国・ロシア・シリア・イスラエル等に実在する)
そして、ボコ・ハラム、アルカイダ、タリバン、ISIL、国粋主義者や取り巻きメディア等、
自分の理論に反するものを抹殺しようとするならず者は、決して許されないだろう。
エイダンの訃報を伝え、悲しみに沈むマリアたちを見つめ、
ヴァイオレットに「厭戦(えんせん)」の思いが決定づけられた。
「もう、誰も死なせたくない」 と。
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何だかんだ言っても、僕はやっぱりさだまさしさんを尊敬している。
親しみやすい言葉とメロディーで、忘れてはいけない「大切なメッセージ」を生みだす才能と、
それを絶やすことなく発し続けている「継続力」は、やはり並ではない。
最後の1枚に記された520の恋人の名前、
……どんなに逢いたかっただろうか。
それが叶わずに、どんなに無念だったか。
これに強く衝撃を受けたかたには、アメリカのフォークソング・ユニット
「ピーター、ポール&マリー(Peter,Paul & Mary、通称PPM )」も聴いてみて下さい。
『ヴェリーベスト・オブ・ピーター、ポール&マリー』 ワーナーミュージック・ジャパン
【作詞・作曲:さだまさし】 あと1マイル 【レーズン】
グレープ改め“レーズン”名義のオリジナルアルバム『あの頃について~シーズン・オブ・レーズン』(1991)
に収録。
2018年3月 2日付訪問者数:136名様
2019年5月31日付訪問者数:217名様
2022年2月26日付訪問者数:240名様
2022年3月10日付訪問者数:233名様
2022年3月13日付訪問者数:201名様
2022年4月2日付訪問者数:211名様
2022年4月24日付訪問者数:200名様
2022年5月30日付訪問者数:219名様(・・・ホントかよ)
お付き合いいただき、ありがとうございました。