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shining's ブログ 「音楽と旅と珈琲と」

音楽大好き男の徒然なる日記

映画「風に立つライオン」を観た

2015-04-04 | 日記

さださんが世界を舞台にした作品で構成された、1987年のオリジナルアルバム『夢回帰線』。

“やっつけ仕事”的な現在発売中のものよりも、ワーナーパイオニア社(現ワーナーミュージック)から発売されていたオリジナル・ジャケットのほうが格段にデザインが良い。

その中に、最後に収録された「風に立つライオン」という歌がある。
実在の医師・柴田絋一郎氏による、アフリカ・ケニア巡回医療の日々の体験談をベースに書き上げた、日本に残し結婚が決まった元恋人への、最後の手紙形式の歌だ。

この歌の評価が高まって12インチでシングルカットされ、ベストアルバム『さだまさしベスト』にも収録され、その挙げ句に書き下ろし小説が今回映画化にまで至った。
企画には、主演の大沢たかお氏が関わったそうだ。
それを今回観た。



歌の中のアフリカは比較的牧歌的に感じられたが、対して映画の中のアフリカはテロと内戦があふれる、リアルなものになっていた。(連日のニュースを見ると無理もない)
それにしても、よくぞここまですごい物語に仕上げたものだ。

鑑賞して時間が経って、少し残念に思ってしまうこともある。
・歌の中にあった「道を間違えた、僕たちの国」についてのエピソードがなかった事。
自分にとってこの部分は都心部の地下道に寝そべるホームレスの横を足早に行き過ぎる勤め人や、
「ストリートファイター」等のバトルゲームに夢中の子供たち、
LINEやネット上の中傷文、
慢性的渋滞の首都高速、
(秋葉原か渋谷か大手町あたりの)大勢の人が交差点を渡る風景などが浮かんでくる。
・主人公の航一郎が命を落としたきっかけが、現地の案内人の忠告を聞かずに巡回に動いて襲撃に巻き込まれた「日本人的無防備さ」だった事。
やはり大事なことは“郷に入っては郷に従え”ということだろう。
そして、
・顔型が同じ東アジアの異国人にさえ偏見を持つ内弁慶の日本人は、
はるばるアフリカから大震災の被災地に来た青年医師に心を開けるだろうか……?


日本が世界的にトップクラスで治安の良い国なのはよくわかるし、ありがたい事だ。
でも、「井戸の中」を出てこそわかるものもある。
映画を見て、日本のルールが必ずしも世界に通用するわけではない、と知ることも大事だろうし、
自分はどう生きるか、派兵・武力支援以外にも日本が世界に貢献出来る、
という事を考えてみるのも良いだろう。

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