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音楽大好き男の徒然なる日記

東京新聞記事「五輪や万博ってやめられないの?歯止めが利かない裏側にあるものとは」

2023-11-26 | 日記
ボケ倒しの大阪万博にツッコミを入れまくってみた(せやろがいおじさん)



東京新聞 2023年11月10日付記事
「「大阪万博、中止でええやん」署名続々
 五輪や万博ってやめられないの?歯止めが利かない裏側にあるものとは」
  https://www.tokyo-np.co.jp/article/289081?rct=tokuhou



2025年大阪・関西万博に対する逆風がますます強まっている。
共同通信の世論調査では約7割が「不要」と回答しており、
国会でも中止を求める声が。

そういえば、2021年に1年遅れで開催された東京五輪も、
直前まで7割以上の国民が中止・再延期を求めていたが、結局強行された。

万博も五輪同様、やはり中止はできないのか。
損が分かっていても突っ込んでいくしかないのか。
 (文章執筆:西田直晃、木原育子 両氏)


◆建設費倍増2350億円、終わったら壊す施設だけど
 
万博への「ノー」を最もかき立てるのが、上振れが続く建設整備費だ。
資材価格や人件費の高騰により、当初の1250億円から、倍近い2350億円に膨れ上がった。
物価上昇や現場の人手不足は続いており、今後はさらに膨張する可能性さえある。

 
中でも、約350億円を費やす木製の巨大環状屋根「リング」への風当たりは強い。
日本国際博覧会協会によると、「多様でありながら、ひとつ」を示す万博のシンボルといい、
約2キロの円周で会場を取り囲み、
高さ12〜20メートル、内径約615メートルの”世界最大級の木造建築物”とうたっている。

この「リング」を巡り、今月6日には、万博協会トップの十倉雅和・経団連会長が
「必要である。ぜひ完成させたい」と記者会見であらためて強調。
11月8日の内閣委員会では、自見英子万博担当相も
「夏の日よけとして大きな役割を果たす」と珍妙な理屈を展開した。
 
ネットには両者への批判的なコメントがあふれ、
立憲民主党の蓮舫参院議員は自身のX(旧ツイッター)で
「そおか! 日よけかぁ! そりゃ大きな役割で必要ですね」とわざとらしく持ち上げながら、
「と、私は思いません」と突き放す投稿で批判した。


◆新国立競技場など後で使える分、五輪の方がマシ
 
世論を無視し、開催にひた走る現状は2年前の東京五輪と重なる。
 
建築エコノミストの森山高至氏は
「五輪よりも悪い。
 万博終了後に建物を壊し、撤去するので跡地には何も残らない」と指摘。

紆余曲折はあったものの、新国立競技場など五輪でできた施設は使い道がある。
前出のリングについても
「実質はただ長いだけの建造物で、高さは3〜5階建てのビル程度。
 中はガラガラで海の家みたいなもの。
 やはり最終的には壊され、開催意義を強調するだけのまやかしだ」
と切り捨てる。

「そもそも、この万博はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)を建設するための露払い的な役割で、
 単体の経済効果は大阪にとどまり限定的。
 建物どころではなく、万博後に残るものは実質的に何もない」



◆中止求める署名、7万5000筆超
 
元博報堂社員で作家の本間龍氏も
「予算は膨れ上がっているが、東京五輪の際と同じで責任の所在が不明確にされている」と語り、
「百歩譲って、五輪にはテレビで好きな選手を応援するという楽しみ方が残されていた。
 ただ、万博は遠方に暮らす人にとって、税金をむしり取られるだけのぼったくりだ

と続けた。
 
万博に批判的な意見が日増しに強まる中、
大阪では「中止でええやん」と銘打った署名活動が続く。


ウェブサイト「Change.org」のオンライン署名は11月9日夕時点で7万5000筆を超え、
主催者の「どないする大阪の未来ネット」は来週半ばにも、
直筆の署名と併せて万博協会に提出するという。

馬場徳夫事務局長はこう強調する。
「あやふやなことばかり言わんと、もう、中止と決めてしまったほうがええ。
 早くすれば、賠償金も低額で済むんやから。
 遅くなればなるほど、代償は高くついてしまうんでね」


◆コロナ禍の世論「中止・再延期」7割超えても五輪強行
 
中止論が噴出した点では、東京五輪も同じだ。

最初は建設費や開催経費の高騰、次にコロナ禍が襲いかかり、
五輪直前の2021年4月の世論調査では、再延期を含めた「中止」は7割を超えた。
にもかかわらず、五輪は強行された。

そもそも五輪は1年延期されたし、中止も可能だった。
いつもその足かせとなったのが、「開催都市契約」や「違約金や賠償金」といった言葉だ。
契約では、「日本側に大会を開催する義務がある」と明記され、
実現できなくなった場合の義務を免除する条項はなかった。

ただ、逆に中止に向けて協議を求めてはいけないとの文言もなく、
国際オリンピック委員会(IOC)自体に違約金を払う具体的条項もなかった。

 
では万博はどうか。
 
経済産業省博覧会推進室の渡辺栄太朗・総括補佐は
「総会で、延期を発案し、総会参加者の3分の2以上の議決があればできる」と説明。
総会は年2回で、今冬にも開催予定。
実際、ドバイの2020年万博はコロナ禍で1年延期された。



◆総会で3分の2以上が「不可抗力」とみなせば
 
中止の場合も同様のプロセスをたどるが、延期と違い、補償が必要になる場合もあるという。
だが、規定では
「総会が自然災害とみなすような事態に起因する『不可抗力』により中止された場合は…」
とある。

渡辺氏は
「何が不可抗力に当たるかは具体的に書かれていない。
 総会で3分の2以上の議決で、その理由が不可抗力だと判断されれば、了承される」。
つまり、五輪同様、日本側から中止を言い出すことは全く不可能というわけではない。



2016年に東京五輪の招致推進担当課長を務めた鈴木知幸・国士舘大客員教授は、
「五輪もそうだが、契約は開催都市側が勝手に契約解除できないよう書面上定めているにすぎない。
 双方の言い訳みたいなものだ」と説明する。
中止が不可能ではないなら、世論の高まりを受けて、中止にすべきではないか。


◆中止できない理由は別に イベント開催は目的への手段
 
鈴木氏は「東京都の五輪最大の目的は臨海部の開発だった。
ごみの島と言われた『夢の島』の整備が長年の課題で解決したかった。
それは大阪も同じで、万博会場の人工島『夢洲(ゆめしま)』の開発が最大の行政目的だったのだろう。
それがあるから中止できないのでは」と見通す。

一方で、五輪や万博など巨大国際イベントに頼る
日本の”政治システムの問題”だとする見方も。

 
国学院大の吉見俊哉教授(社会学)は
「国家的イベントが終わるたびに、中央省庁では次の開催地、
 つまり国の予算を注ぎ込む出先を探し、周期的に『お祭り』を開催してきた」
とし、
これを「お祭りドクトリン」と説く。
「1964年五輪と1970年万博の『成功』は、高度成長期だからこそ可能だった。
その後、国はその『成功』イメージを使いまわして税金投入を正当化し、
普段できない施策を展開してきた。
日本はそれ以外に社会を変える方法を身につけてこなかった」
とし、
このドクトリンが否定されない限り、中止はされないと指摘する。



◆昭和の成功体験にすがっているだけ
 
一橋大の鵜飼哲名誉教授(フランス文学・思想)は
「『安倍五輪』や『森五輪』と揶揄やゆされた東京五輪が政治権力の中枢の人たちのための五輪だったように、
 歯止めが利かない裏側には必ず支配的なメカニズムがある」とする。
 
「五輪や万博があったから経済成長できたのではなく、
 経済成長の時に五輪や万博を開催していたに過ぎない。
 なのに万博や五輪をやれば成長できるという根拠のない想定で、
 成功体験にすがっている」
とした上で、こう語った。
「日本の民主主義は幼く、育てていかないといけないのに、
 万博や五輪に裏打ちされた支配的メカニズムが、民主主義を破壊している。
 万博や五輪で民意を問われたことはない。
 まずは民意を問うべきだ」



◆デスクメモ

万博ではないが、万博規模の博覧会を中止した先行事例はある。
1995年の青島幸男東京都知事による「世界都市博」中止だ。

開催1年前ですでに準備は進んでおり、都議会は開催決議を可決していた。
それでも最後は民意が「お祭りドクトリン」を否定した。

大阪で再現なるのか。
(文章執筆:歩 氏)

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先日の阪神タイガース優勝パレードでも、
大阪市の職員が無償で休日出勤を命じられた。

犠牲者を踏み台にしてのお祭り騒ぎに酔っていていいのか?
その経費負担はみんな「税金」として庶民に返って来るのに。

大阪府の皆さん、
あなた方だってそんなにバカじゃないはずでしょうに。

2,350億円・・・
広島~松江間(芸備線・伯備または木次線・山陰線)や
旭川~帯広間(富良野線・根室線)の高規格化工事や維持整備費用に使うなど
ビジネス観光客の活性化・物流強化に使ったほうが格段有意義ですがね。



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お付き合いいただき、ありがとうございました。

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