私が『LOVE WINTER TOKYO2009』というイベントに出させてもらうことになったのは、
ちょっとした偶然とご縁が重なった結果だったのでした。
去年の春頃、従姉妹から「猫好きな友達にプレゼントしたいから何かガラスで作って」と言われ、
いくつかの要望を元に作らせていただきました。
その後「とっても喜んでいたよ~!」と聞いたので、ああ良かったと嬉しく思っていました。
従姉妹の話によると、その方は絵本などを制作しており、ご自身も絵を描かれ、吉祥寺の井の頭公園で時々自作のポストカードを売ってるから遊びがてら見に行ってみたら、と言われました。
そして少したってたまたま友達とこの公園を散歩していてふと思い出し、いる時といない時があると
聞いたけど今日はいらっしゃるかな・・・と散策してましたらなんと本日はお店を広げてらしたのでした!
その後無事にご本人と出会え、ご挨拶などやお礼など軽くお話して帰途につきました。
ほんの時々人から頼まれてプレゼントとして制作しますが、差し上げ先の方にお会いしたのはこれが初めてで、
こうやって直接お会いできるなんて嬉しいな幸せだなぁとしみじみしました。
個人的にはここで完結したと思っていたのですが。
それからまた数ヶ月たって、前述の従姉妹よりメールが。
「あの時の友達からなにかお誘いのメールが来たから転送するよ」ということでやってきたメールが、
今回のイベントのお話だったのでした。
絵画中心の展示ですが立体部門もあって、それの一つに私に出てみませんか?というものでした。
もちろん即答でお受けさせていただきました(笑)!
その後この方の参加された展覧会に顔出させてもらったり、従姉妹交えて三人で飲んだりして
交流させていただいてます。
全員が女性で同い年という気楽さがあるのでしょうね。
通過した音楽や本がほぼ一緒というのがすごい共通点でした(笑)
目の綺麗な人で、なにかこう奥のほうでキラキラと輝くものを持った方・・・というのが
印象に残っています。
このイベントは銀座のギャラリーを複数利用して期間は少しずつずれますが
ほぼ同時開催で行われます。
お話によると総勢100人以上の作家さんが参加されるそうで、
期間中交流パーティーも開かれる予定だとか。
「その時に名刺とか作ってネットワーク広げるいい機会だと思いますよ」という言葉も
強みというか励みにもなって、やっとこのブログを立ち上げることになった訳です。
昨年辺りからなんというか、もう、やんなきゃ!知ってもらわなきゃ!という気持ちになっていきました。
”恥ずかしいから知ってる人にしか見せない”という輪から抜け出さないと、進歩も成長もしない。
ということにやっと気がついた次第です(笑)
素敵なご縁を運んできてくれたYちゃんとAさん、本当にありがとう。
これは今通っているステンドグラス教室で初めて作った課題です。
パターンはこのまま、ガラスの種類と色は自由。
真ん中の正方形部分は好きなデザインでフュージング。ということでした。
この四角たちの組み合わせがなんだか着物の帯と帯締めの組み合わせに見えてきて
わたしは今風よりアンティークな着物の方が好きなので、
そういったちょっと古い落ち着いた感じの雰囲気なガラスを選びました。
部分拡大その1。
部分拡大その2。
こちらの方が色味がわかりやすいですね。
これを作ってから、フュージングの面白さや楽しさを感じるようになりました。
鳥かごに小鳥たち、そしてビーズをちょっとあしらってきらきらゆらゆらした感じが可愛いかな、と思い
姪御さんにはこちらを制作しました。
以前よりピンクと水色が好き、と聞いていましたので色も揃えて。
点灯後。
壁に取り付けると、このような感じに・・・。
フュージングで小鳥達を。カーテンにガラスの色がほのかに照らしています。
上段には二連にたらした水色ビーズを。
下段には一つずつ。
点灯前の状態です。
ガラス部分を支えと安定を兼ねてワイヤーを捻って、綱のような雰囲気にしてみました。
フットランプ・・・またの名をおやすみライトとも言います。
コンセントに差し込んで、暗くなった廊下やお部屋の足元を照らしてくれるほのかな光。
姪御さん甥御さんに、ということで友達より依頼がありましたので、甥御さんにはヨットを。
姪御さんには鳥かごをモチーフにしたものを作らせていただきました。
電気を入れるとこんな雰囲気になります。
聞くとまだお小さい年齢ということなので、どこを触っても大丈夫なよう、ハンダ付けなどをせず全てフュージングで制作しました。
個展準備の手伝いに来てくれた友人に頼んでおいた絵を見たとき、
自分で細かく色や世界を伝えておいたとはいえ、こんなにも私の好みや色合いを理解してくれて、
その上予想を裏切ってくれたその素敵さに気持ちの良い爽快感がありました。
そうしてそこに配置した対なる緑と紫のランプスタンドとまたぴったりで、我ながらびっくりしたものでした。
ランプの柔らかい光と色彩の淡いグラデーションが陰影を重ね、
幻想的な世界の中で蝶や金魚がひらひらと漂っています。
影のように見える部分は本物の影ではないのです。
「お一ついかがですか?」
「こちらもどうぞ」
箸おきとして作ってみたものの、思うように出来上がらなくて商品としては出さなかったのですが、
せっかく作ったのだからということで、ディスプレイとして飾ってみました。
これらはその一例です。
この個展の準備を手伝ってくれた友人が、お花や焼き物を用意してくれたので、
それら和風に合わせた飾りつけをしてみました。
右側の青いガラスも、実は失敗作(笑)でも色合いが綺麗だったので
海の連想から貝殻やシーガラスなどを並べてみました。
こちらも同じく本来は別のものになるピースでしたが、急遽お花のモチーフに変更。
一つ空いてしまった壁面を飾ってくれました。
写真や絵を額に入れて飾るように、ステンドのガラスも入れて飾れたらいい、と思って制作したうちの一つです。
淡いサーモンピンクの上に黄色のガラスをのせ、色ガラスのかけらをちらし、
天使たちが楽しそうに踊ってる様をあしらってみました。
壁面にディスプレイしたので、後ろからちいさな電球を点しています。
続きましてこちらは「秋」バージョン。同じく手持ちのポストカードから起こしました。
ミュシャファンの方ならご存知かと思うのですが、この季節シリーズは当然春も冬もあります。
在学当時、その中から気に入った夏と秋、どっちを作ろうかなぁ~と絵を前にして悩んでいたところ、
同じクラスの方から「なんなら両方作って並べてみたら?」
ある意味すごい提案にそのままのっかってしまいました。大変さもよくわからずに(笑)
予想通りうまくいかずとても大変でしたし、
今思うとそれぞれになぜここはこんなことをしたんだろう?という疑問もたくさんありますが、
今まで作った作品の中ですごく気に入っているものです。
これは以前通っていた学校で自由課題として制作した、ミュシャの模写です。
ポストカードからステンドグラスに起こすため、絵付け技法(ガラスに専用の顔料で線描きや色を乗せて窯で焼成すること)を行いました。
特に難しかったのが、目と唇、指の描写。
先生からは「もっとよくお手本の絵を見なさい」といわれたものでした。
このパネルを支えている左右の鉄の台も、今回のために発注しました。
(分りづらくてすみません)
曲線が面白いデザインです。
葉だから緑、では単純かなということで、白バージョンも合わせて制作。
同じ色同じ型番のガラスだけで作っていても色合いが単調すぎる・・・と気づいて、
同系色でも不透明・透明ガラス、ほんの少しだけ色味が違うガラスなど、
あれこれと混ぜて合わせてみました(結果はご覧の通り)。
色のリズムも大事、とこの時ハッキリ実感しました。
こちらもまた違った雰囲気となりました。
家の近所に、緑のトンネルが続く並木道があります。
その木漏れ日をいつも眺めながら、こんな雰囲気をもつランプを作りたい・・・。
そんな思いからこのランプが出来上がりました。
初めから吊り下げ型を考えていましたので、ならば球体だったら面白いかな
電気コードはビニールでは味気ないから布コードにしよう
本体との接続部分のパーツも真鍮製のネジ止めでアンティークな感じのがいい・・・
そう思って色々と探しているうちに、良きものたちが見つかってこのような形となりました。
フュージングで作った鳥たちが見え隠れしています。
シェードはすっきりとしたデザインと色合いで、スタンド台も余計な装飾がなく、全体的にすっとしたランプを作りたい。
そう思ってこちらのランプを制作しました。
二つ対となるよう作りたかったので、緑色と紫色の色違いバージョンで。
まずは緑から。
ガラスを探していたときに型板ガラスなるものの存在をしり、
そのテクスチャーの面白さと雰囲気にすっかり惹かれて購入。
(四角い柄の入っているガラスの方です)
シェードのデザインはシンプルだけど凝ってる部分もほしい!と思っていたので、
素敵なガラスと出会えて良かったです。
この引き手はまるで刀の鍔のような・・・・ということで、和なテイストにしてみました。
今回この引き手金具たちを色々と物色しながら、本当に昔の日本人は細かなところや小さな世界に神経を注ぎ、
季節や格や美を表していたんだなぁ・・・としみじみしました。
昔のものはみんな良くて、今のものはだめばかり、とはまったく思いませんが、
せっかく日本人として生まれ、まあ今のところはこの国に住んでいることだし(笑)
長いようで短い人生の中で、自分の生まれた国の中で息づいていたものたちをもっと味わっていきたいなと思いました。
ちょっと分かりづらいと思うのですが、枠のデザインが松な感じだったので、
その力強い感じと雰囲気をそのままに、中のガラスはシンプルにしてみました。
サーモンピンクのガラスに、黄色のガラスを乗せて蝶と花を入れて。