高橋のブログ

不定期に..

【ザ・シンフォニカ 第53回定期演奏会を聴く】

2013-02-10 18:36:31 | 日記


ストラヴィンスキー「火の鳥」1919年版

ショスタコーヴィチ交響曲第10番

指揮:三石精一

コンサートマスター:森田宏

トリフォニーホール

最近は金坂さんがコンミスを担っていたように思いますが、今回は森田さんがコンマスです。
思えば、私が初めてシンフォニカを聴いた時(もう20年以上前!)、その時の「英雄の生涯」で見事にソロを奏でていたのが森田さんでした。

私は、それまでシンフォニカなるアマオケは知らず、その演奏を聴いて、このオケに注目、聴き続けてきました。

まずは「火の鳥」ですが、管楽器の名奏(特に伊藤様)は印象的でしたが、少々パワー不足を感じ、いつものシンフォニカとはちょっと違う
と思ったのですが、後半の曲を聴いて、何となく理解しました。ペース配分をしていた..といっては失礼ですが、そういう気持があったように思えます。


シンフォニカは団員募集を表立ってはずっと行っていません。っということは毎年、オケの平均年齢は上がっていく。それなりに対応しないと団員も力尽きてしまうでしょう。


それだけ、後半のショスタコ10は素晴らしかったです。特に弦・打楽器群の好演が光りました。

第1楽章の重々しさ、そして現れるDSCH。鬱積した作曲家のため息が聞こえてきそうな演奏。

重戦車が最大の速度で荒れ地を走り回ったかのような第2楽章!単なる演奏時間の比較は愚かですが、測っていないものの、4分を切ったかのような超スピードでした。
出だしを聴いて、このスピードで行けるのか?と不安に思いましたが、そこはシンフォニカ!各楽器がズレることなく見事に決まりました。

第3楽章後半の舞曲風の音楽も見事。

そして終楽章。前半と後半の対照さを極端に示した感じの演奏でした。ラストのHnのDSCHの雄叫びはベルアップ!、とどめにティンパニが芯のある音でDSCHの連打!

熱狂的な終結を終えても、一瞬、ホールは沈黙、そして拍手!

素晴らしい演奏、聴衆でした。私は本当にフライング拍手とか、あるいはブラヴォーっていう声を聞くのが大嫌いなので、そういう点でも
シンフォニカの聴衆はいつもマナーがいいというか、聴く態度を持っているように思えます。

指揮の三石さんはもう80歳超えですが、まだまだお元気。このお年でショスタコをこの快速テンポで指揮されるのですから、凄いです。


しかし、この曲は第1楽章早々からフィナーレラストまでDSCH!と叫び続けますね。弦楽四重奏曲第8番でもそうですが、なぜこれほどまで自分の名を叫ぶのか?

オレだ、オレだ、オレだ~!!って言っているようです。

娘は特に第2楽章に感激していました。


本当に、各団員、日々遅くまで仕事をしながら、何とか時間をやりくりして練習、そしてこのような高レヴェルの演奏を披露できる。その能力は99.9%努力だと思います。

お疲れさまでした。
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