湘南空手道連盟OB会

177 進路決定

「国士舘大学受けてみないか?」

村山先生に言われて一瞬戸惑った。

まだまだバンカラなイメージが強い時代である。

旺文社模擬テスト結果が出ていた。

専修大学あと一歩届かずレベルだった。

数年後急に国士舘の偏差値が上がるが

当時はまだウェルカムだった。

 親父に話してみた。

反対するかと思ったら問題なかった。

親父は戦時中は東大工学部にいたが

運動は銃剣をやっており

国士舘大学大講堂で合宿の経験もある。

 「いいじゃないか」

という事で方向決定。

 おかげで肩が軽くなった。

 これで受験気張らずに済む。


極真の動向が気になっていた。

なにしろ

第一回世界空手道選手権大会はもう来月。


「日本が負けたら腹を切る」

と館長が言いきっているのだ。

とにかく気になっていて勉強どころではなかったからだ。
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