梶原先生は空手なんてやってないだろ
と長年思われていたが
数年前に渡辺一久先生が
「彼は緑帯までは行ったはずだ」
と語られていた。
なんであれこの二人に見られての審査は緊張する。
腕立て伏せは50回というので二本指で行なった。
難なくクリア。調子も良かったが
緊張のたまものである。
連続組手は3人。
1人わずか約1分であるが
「試合(全日本)は予選120秒、本戦180秒だが
実戦だったら30秒でカタつけないとやられてしまうよ!」
と大山館長が熱弁されていた時代である。
(後に目にしたグリーンベレーの書にも同じ事が書いてあったので驚いたが)
一人目 I先輩は技は多彩だが技そのものは軽い。冷静に捌いて確実にローを入れた。
あせってきたのか回し打ちで顔を狙ってきた。
黒川やアルバートさんのパンチをしのいできた俺である。
軽くかわしてカウンターで右ローを入れた。
ガシッ!!
動きが止まった。
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