独学日記

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風塵抄

2024-09-19 16:56:23 | 日記

大村益次郎についてかかねば。

 

と考えているうち、司馬遼󠄁太郎のエッセイ、「風塵抄」を手にとる。独学する人間にとって、眩い文章がならぶ。以下、中公文庫版から引用。

 

「学問をするというのは、かがやくような心構えがいる。まず、子供が一定の好みのもとにものを収集するように、できるだけ多くの知識を記憶せねばならない。記憶するだけでは、学問にはならない。知識群を手がたい方法で分析し、また独自の仮説をうちたて、あたらしい理論を構築しなければならない。」58頁

 

目の覚めるような文章だ。そうだ、ただ集めるだけではいけないのだ。

 

「もっともこんにち、外国語の塾はあっても、漢学塾や日本古典の塾、哲学の塾、経済概論や法律概論の塾はなさそうである。しかし社会に需要があればやがてできるにちがいない。」59頁

「師を得なければ、図書館に四、五年通うのもいい。文科系の大学で教養として学ぶことは、本を読むことで十分である。」59頁

 

学ばねば。