初打ちしたものの、銅が析出した昔の金槌。
激しく火ぶくれした被膜をディスクサンダーで擦り落としてみると、銅の輝きではなくてステンレスっぽいまたは白銅っぽい輝きになった。
ちょいと焼け溶けてしまった部分も見られてガックリ。
ディスクサンダーで削ると、低炭素鋼特有の火花が散り、とりあえずは銅製品ではないようだった。
打面に出ていた銅も削ると消えてなくなり、銀白色になった。
もしかしてステンレス?
そう思ったが、もともと黒っぽく錆びていたし、ステンレスに近いクロム鋼なのだろうと思われるのだが、情けないことにクロムを含んだ火花を知らん。
それはさておいても、銅がなぜ析出したのか、それが謎だ。
クロム鋼にしてもステンレスにしても銅を添加することなんぞはほとんどないであろうし、添加しても何のメリットがあるのかわからん。
輝きからすればステンレスのほかに白銅のそれだが、白銅は銅とニッケルの合金であるし。
困ったねぇ。弱ったねぇ素性がわからん素材とは。もはや、トンデモ物件。
曾爺さんがどこでいつその金槌を手に入れたのかは不明だが、ただ、そのトンデモ物件となっている材質の金属を操り、ものの見事に金槌に仕上げた当時の鍛冶屋の腕が確かなものだった、としか言いようがない。
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