himikotococoaの日記

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無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 オカルト・ホラー p60

2014-02-11 19:40:51 | アフィリエイト

無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』第1章 p65

2014-02-11 19:29:58NEW !
テーマ:

銀子が想像するよりも、優介は、明るい表情を浮かべている。



しかし、優介の 首も体もギプスで固定され、自由を奪われていた。

 

「どうも、すみません。こんな事になって……。」
 

 

申し訳無さそうに、優介が言った。

 

「これ位で、済んだから、良かったわ……。」

 

 そう、銀子が言うと、優介は、照れ臭そうに笑った。

 

その優介に事故の経緯を聞いた。

 

「実は……。和也から電話があったのです。俺は福岡から、広島へ





向け、トラックを、走らせていました……。」

 

 

優介は、高速道路を走っていた。トラックは、広島付近を通過してい





る、その時だった。

 

 

携帯電話のベルが鳴ったのだ・・・。

 



恐らく、会社からだろう。

 優介は、相手を確認する事無く、電話に出た。

 



「もしもし……。」

 すると、男の声で、

 

「……あ・つ・い……。あつい……。た・す・け・てくれ……。」
 

 

そう、言って、電話は切れたのだと言う。

 

その声は、優介の聞き慣れた、和也の声だった。

 

 優介は、近くのパーキングに入った。そこで、携帯電話の着信歴を



調べたが、その着信歴は存在しなかった。

 

 優介は試しに、和也の携帯電話に掛けたが、和也の電話は、不通



になっている。

 

何度掛けても、結果は同じだった。

 

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無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 オカルト・ホラー p59

2014-02-11 19:38:33 | アフィリエイト

無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』第1章 

2014-02-11 19:22:44NEW !
テーマ:

久美はそう言った。銀子は、優介の携帯電話へ直接電話を入れた。



恐らく、誰も電話に出ないだろう・・・そう思っていたが、その電話が繋


がった。



もしもし、倉橋です。」

 


銀子は、その若い女性の声に、聞き覚えが無かったが、


直ぐに、優介の妻だと察した。



すると、電話の相手が話し始めた。



「銀子先生でしょう? 私、妻の恵美です。



銀子さんの事は、優介にも義母にも、聞いて知っています。



優介の事だったら、大丈夫ですよ。



一人の事故で、幸いにも、巻沿いに成った方も居なかったし、



肋骨の骨折だけで、済みましたから……。



子供が生まれるからと、かなり、無理していたのだと思いま


す。……。



今夜は、義母が付き添う事に、成っています……。」



 そう恵美は語った。その恵美に、明日、見舞いに行く事を告げ





銀子は電話を終えた。

 
 


翌日、銀子は久美と、優介が搬送された、記念病院へ向かった。




受付で優介の部屋番号を聞き、二人は優介の部屋をノックした。



すると、女性の声で返事が返ってきた。恐らく恵美の声だろう。



二人は部屋へ入り、優介の顔を見た。


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無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 オカルト・ホラー p58

2014-02-11 17:48:09 | アフィリエイト

無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』第1章 

2014-02-11 17:31:40NEW !
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銀子は、二ヶ月間の長旅を終え、達成感はある物の、体力は既に尽きてい

 

た。

 

早速、この旅の終了を、久美に知らせる為、携帯電話を取り出した。

 

しかし、その携帯電話の着信歴は、久美の名前が連続で、記されていた。

 

その時銀子は初めて、気付いたのだ。

 

なんと着信音を消していたのだ。

 

 

 銀子は、慌てて久美へ電話を入れ直した。

 

「ごめん、今、気付いたのよ……。」

 

 久美は、銀子の電話を、待っていたのだろう・・・行き成り話し出して


いた。

 

「銀子姉、優介君が、交通事故にあったらしいの。警察から、倉橋先


生に電話があり、先生は仕事を中断して、そのまま病院へ向かったの



よ。



銀子姉、道後温泉お預けだね……。」
 

 

 

久美はそう言った。

 

 

銀子は慌てて、福岡へ向け車を走らせていた。


 

 

銀子が福岡の自宅に着いたのは、すでに夜になっていた。

 


久美も銀子の部屋へ来ていた。

 

銀子は、優介の状態を、聞きたいと思ったが、久美は優介の母、洋子



に連絡を取ろうとしているが、電話は一度も、繋がらないのだと言う。

 

「優介君は、仕事中のトラック事故だと聞いたわ。洋子先生、病院に居



る筈だから、携帯電話の電源、切っているのよ。きっと・・・。」

 

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無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 オカルト・ホラー p57

2014-02-11 17:45:59 | アフィリエイト

 

そんな事を、思いながら、銀子は、巡業の準備を始めていた。

 

 

 

明日から九月に入るが、まだ、日々暑い日が続いている。

 

 

 

荷物は比較的、少なくて済みそうだ。御霊も忘れる事無く、リュックに

 


 


 

詰めた。

 


               ( 2 )

 



 

銀子の巡業の旅も終盤をむかえていた。

 

 

 

その時銀子は、香川に宿泊していた。

 

 

 

この旅の後半で、銀子に新たな女性と出会っていた。

 

 

 

その女性は銀子と同じく、一人旅をしている安田直子(やすだ なお

 


 

こ)という、

 

 

 

若い女性だった。

 

 

 

銀子は、若い直子が、一人でお遍路の旅に来ている事を、不思議に

 


 

思ったが、

 

 

 

その事を詮索する事は無かった。

 

 

 

「銀子さんは、今日で終わりですね。私は、後十ヶ所程回る予定です。

 

 

 

せっかく、銀子さんとお友達になれたのに、今日でお別れなんて……。」

 

 

 

 そう、直子は言った。

 

 

 

銀子は、直子に名刺渡し、いつでも電話して…と言い残し、お遍路の

 


 


 

旅を終えたのだった。

 



 

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無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 オカルト・ホラー p56

2014-02-11 15:12:50 | アフィリエイト

無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』第1章 

2014-02-11 15:00:39NEW !
テーマ:


離婚後、母親はまったく笑顔を見せなく成り、時折夜も眠れないと、


和也に訴える日々が続いていた。


その理由を問い正すと、母親は、男に二百万の金を騙し取られた


と、泣いて訴えたのだという・・・。

 

母親が変化した状態も気になるが、和也は、以前から予定していた


約束を果たす為、友達五人と諫早へ牡蠣を食べに行く事にした。


その時和也は、依然この付近に幽霊屋敷がある事を、優介から聞い


ていた事を、牡蠣を食べながら、友達に話していた。


その幽霊屋敷は、優介の母が働くカルチャースクールの、元生徒だ


と言うことまで、詳しく話し始めると、他4人の友人は和也の話に興味


深々に聞いている・・・。

 

すると興味を示した一人の友人が、そこで肝試しをやろうと言い出し


たのだ・・・。


その提案に全員が賛同し、5人は 、あの法子の旅館に行ったのであ


る。


その五人の友人の中に、和也が交際している彼女がいた。


それが優介の妻の姉である清美だった。


五人はそれぞれ順番に、一人で旅館の中を通り、裏山まで行って車


へ戻る、というルールにした。


和也の順番は最後だった。


先に行った友人達は、特に何も視なかった、と口々に言っていた。

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