himikotococoaの日記

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無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 オカルト・ホラー p64

2014-02-12 13:17:18 | アフィリエイト

無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 第1章 

2014-02-12 13:03:42NEW !
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清美は、和也の車に乗り込んだ。

 

車内で三人は映画の話しで盛り上がり、陽気なドライブになった。

 


 清美は、和也の母の診断結果も気に成ったが、他の友人の前では



言い辛いだろうと察し、和也には、その事を聞けずにいた。 

 

和也の車は、途中で、他の友人の車と合流し、二台で諫早へ向かっ


た。

 

清美達を乗せた車は、約二時間で、目的のドライブインへ到着した。

 

回りを見渡すと、家族連れや、団体客で混雑している。

 

素早く、友人の一人が、海寄りの席を確保し、五人は其処へ腰を下


ろした。

 

五人は炭火を囲み、牡蠣を食していたその時だった。

 

友人の一人が、突然言い出したのだ。

 

「この近くに、幽霊が出る旅館が、あるらしいぜ。この前テレビで放送


があって、そこで殺人事件もあってさ……。そこへ行って肝試しでも


したいよな……。」
 

 

そう言った友人に、和也が話し始めた。

 

「そこは多分、俺の友人の親が、勤めているスクールへ通っていた



人だと聞いたけど……。」
 

 

その話しを、聞いていた清美は、余り気乗りはしなかったが、他の四



人は、肝試しに賛成していた。

 

「それじゃー、クジ引きしようよ。」

 

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無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 オカルト・ホラー p63

2014-02-12 13:15:27 | アフィリエイト

無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 第1章 

2014-02-12 12:59:31NEW !
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「うん、行こう……。でも、お正月が終わらないと無理だから……。」

 

と、清美は答えた・・・すると、和也が言った。

 

「そうだな……。俺も正月過ぎたら、母親を病院受診させようと思って


いるから……。その後にしよう……。友達でも誘って、来月中旬頃に



予定しようか? 」

 

 と、和也が言った。

 


清美は、その和也の提案に賛成し、電話を終えた。

 

 

清美は、和也の母の事が気になっていた。

 

和也の母が、離婚後酷く塞ぎ込み、食事さえ摂ら無いと、和也に聞



いていたからだ。

 

しかし、先ほどの電話だと、和也は母親を、受診させると言ってい


た。

 

それ程、悪い状態とは思わなかったが、和也の電話から察すると、



良い状態では無いのだろう……。

 

そう思いながら、清美は庭へ戻り、ミー子の姿を探したが、既にミー



子は食事を済ませ、そこには居なかった。




 あの和也の電話から、久し振りの電話だった。友人五人で、諫早へ


行く、その日がきたのだ。

 

「車二台で、行くことにしたから……。俺が清美を、迎えに行くから


な。」
 

 

そう言うと、和也は電話を切った。清美は和也の到着を待っていた。



すると程なくして、和也が男の友人を乗せ、車で遣って来た。






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無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 オカルト・ホラー p62

2014-02-12 13:13:38 | アフィリエイト

無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 第1章 

2014-02-12 12:54:05NEW !
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あの、銀子さんに、私……。姉の事を、相談したいのですが……。」

 

 前回、優介が訪ねて来た時、言っていた事を、銀子は思い出していた。

 

「恵美さんのお姉さんも、失踪していたわね……。その事? 」
 

 

そう、銀子が尋ねると、恵美は頷いた。恵美は身重の体で、姉の行



方を、必死に探しているのだろう。

 

「恵美さん、明日でも良いから、恵美さんの都合がいい時に、私の家



に来て下さいね。」
 

 

そう銀子が言うと、恵美は、少し微笑んで頭を下げていた。
 

 

 


 銀子の元に、恵美が尋ねてきたのは、それから三日後の夜だっ


た。

 

久美は、銀子と恵美の為に、暖かいココアを入れてくれた。

 

「銀子さん、姉の行方ですが……。私達姉妹は、両親を、早くに亡く


し、二人だけで生きて来ました。私と、二歳しか離れていないのに、



姉は私の事を、母親以上に、面倒を見てくれていました……。その



姉が、友達と諫早へ行ってから、姉の様子が変わり始めたので


す……。」
 

 

そう言うと、恵美は泣き崩れてしまった。その恵美に久美が言った。

 

「もう、そんなに、考えたら、お腹の子に悪いわ……。後は銀子先生


に、まかせた方が良いわ……。」
 

 

恵美は、小さく頷き頭を下げた。銀子は既に、神棚に向かい祈り始



めていた。

 

「今から、火事があった、あの日に行くわ。恵美さん、お姉さんの名



前と生年月日を、教えて欲しいの。」
 

 

そう銀子が言うと、恵美は写真を銀子の前に差しだした。その写真



の裏には、姉の名前と生年月日が記されていた。

 

「それでは、始めます。今から恵美さんの姉、桜井清美(さくらい き



よみ)の元に行ってきます。」

 

 

そう言うと、銀子はまた祈り始めた。

 

 

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2014-02-12 13:11:25 | アフィリエイト

無料 小説 『御霊会 ごりょうえ』 第1章 

2014-02-12 12:44:38NEW !
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仕方なく、優介はまた、車を走らせていた。

 

しかし、優介は和也の事が、頭から離れなかった。

 

その時、トラックの前方に、トンネルが見えてきた。

 

そのトンネルの入り口に、人が立っている。
 

 

優介は、何気なくそう思ったが、よく考え直してみると、そこに人が立っている

 

のは明らかに不自然だった……。

 

ここは高速道路なのだ。

 

そして直ぐに、そこに居る男は、和也なのだと確信した。

 

 優介は無意識に、和也をかわそうと、ハンドルを左に切っていた。

 

しかし、トラックは其のまま、トンネルの脇に衝突し、トラックの前方は、大破し

 

てしまったのだと言う。

 

 「あれは、確かに和也だった……。銀子さん、和也はもう、この世に居な

い……。そんな気がします。

 

銀子さんの力で何とか、和也の居場所が解りませんか? 」
 

 

そう、優介は言った。

 

「そうね……。だけど、その和也君の顔も、何も私は知らないし、写真とか、生

 

年月日があれば良いと思うけど……。」
 

 

そう銀子が言うと、写真も有るし生年月日も解るからと、優介は言った。
 

 

しかし、それは優介が、退院してからと言う事で、優介を納得させた。

 

 銀子は、後日、また来る事を告げ病室を出たが、病院の出口付近で、誰か

 

に呼び止められた。銀子が思わず、後ろを振り返ると、

 

其処に居たのは、優介の妻恵美だった。恵美は、申し訳無さそうに、

 

銀子に頭を下げた。

 

 

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