宣伝美術家TOMのブログ [1000-B]

宣伝美術家TOMの日常・演劇・デザイン・カメラなブログ。

予想通りと予想外

2024-10-31 22:14:00 | 宣伝美術

演劇集団よろずや 第三十五回本公演 オー・マイ・リョーマ、終幕。

7回とも満席でした。

ひと安心、よかった。


過去何度も再演されてきた作品のチラシデザインをゼロから変えて挑んだので、これで客席が埋まらなかったらどうしようと気が気でなかった作品です。

チラシについてはかわいい、ポップ、楽しそうとおおむね狙い通りの感想をいただけました。

なにより、「お芝居初観劇」のお客様を割と見かけたのが嬉しい。いくらかの新規流入があってこそ健全なバランスが保てるというものです。


チラシはお芝居を観に来る前に手に入る大事な手がかり。でも生の舞台と紙のデザインはそもそも違うし、早々に完成して配るチラシと数ヶ月練習して仕上がる舞台とが変わってくるのもまた当然。その差をどう収め切るか。先読みの先読み、、、してもズレるんですよね。これが。


チラシと揃えたデザインに出演者さん21名全員を並べ直した当日ポスターも好評でした。

掲出する場所を悩んで建物受付から外向きに飾った結果、お客様が開場待ちの30分間に気軽に撮れるのがちょうどよかったみたいです。縦長なのも気軽にスマホで撮りやすかったみたい。狙い通りも偶然もあってまさに塞翁が馬みたいな。

舞台自体も拝見しましたがとても面白かったです。

お互いの必然と偶然がうまく絡み合ってできたのがこの公演。やりきれなかったアイデアはまた次回。

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リーディングシアター「電話をかけに来ただけなの」チラシデザイン

2024-10-23 11:58:00 | 宣伝美術

しばらくぶりに朗読のフライヤーを製作しました。こちらの代表さんは奈良から大阪へ宣伝美術活動を広げた頃から懇意にしていただいて気がつけば15年以上。今も活動の大切な原点の1つになっています。








演劇と似ていながらもまた違う朗読の世界。海外文学なのも相まっていつもと違う匂いや手触りに。

赤い糸をキーに字で遊ぶデザインにしつつ静かでいて世界がズレていくような、気配無く何かが迫り来るようなチラシになりました。

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並行

2024-09-20 08:24:00 | 宣伝美術

久々の人から久々のご依頼があって、締切までそれほど時間はないのですが普段あまり経験のない題材をデザインできることになりました。


時間がないということはストレートなデザインになるということ。そして、持ち合わせの手癖がないということです。


演劇集団よろずやさんの当日パンフレットデザインと並行。こういう掛け持ちも久々で、これもまた楽しい。束の間の多忙を楽しむ!

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脳内と現実

2024-08-04 10:22:00 | 宣伝美術

いくらこんなデザインにしたい、

こうしたいと思っていても、

実際仕上がるとまず思い通りにはいかない。

デザイン能力が足りないとも言えるし、

想像力が現実からズレているとも言えるし。


自分が宣伝美術を作る時、

このズレは「そもそもあるもの」と思っていて、

後ろや横にズレる事もあるからには

前にズレる事もあると考えるようにしている。

前にズレる。

これが意外と、そこそこある。


今回のチラシデザインは

想像よりも前にズレました。

ズレる要素は

写ってくれた役者さんが

持っている何かであったり、

手伝って頂いた何かであったり。

その時に知った何かであったり。

ちょっとした運とかガチャ要素であったり、

うまく引き寄せた何かであったり。


計算通りも良いけれど、このズレがなければ

想像できるものしか作れない。

だから、自分はこれで良い。

デザインの仕上がりを見た自分が

「何だかわからないけど良いな」

と思えるのも、これまた良し。

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演劇集団よろずや第三十五回本公演「オー・マイ・リョーマ」チラシデザイン

2024-07-18 17:55:00 | 宣伝美術

演劇集団よろずや第三十五回本公演「オー・マイ・リョーマ」チラシデザイン







ようやくチラシが完成しました。

今回派手なデザイン処理はせず、海援隊士の再現写真と追いかけ合う人々をキーにシンプルにまとめました。色は海援隊の隊旗から。


作りはじめは仮画像としてそれっぽいイラストを並べてバランス取りをしてましたが、イラストのままでもコミカルで良さげ。実写に差し替えるか迷いましたが、実写にして正解でした。出演者さんのコミカルかつ自然な演技の賜物。イキイキ!






裏面は全出演者さんの写真入り。再演舞台の大きな強み、前作舞台写真を添えてストーリーを想像しやすく。

キーカラーはイエローにしました。船が題材になる舞台なので旗のイメージを随所に。

よろずやさんのシチュエーションコメディの作風(=きちんと作りつつ、堅苦しくない)に合うようなデザインバランスを目指しました。

舞台の作風にチラシが影響を与える部分は割と大きく、とにかくコメディの楽しさやわちゃわちゃした感じを作り上げたく。右上がりフォント系の手描き文字、人物がくぐり抜けるアルファベット、日付や回数表示は現代的にかわいく軽く。


良いデザインができました。

この調子で楽しくまとめよう。

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スタートダッシュで逃げる

2024-07-14 07:29:00 | 宣伝美術

チラシデザイン入稿しました。

入稿〆切時間の夜24時ギリギリ。

宣伝美術の使命だと僕が思っている「公演クオリティの先行逃げ切り」を狙って、寸前まで粘りました。

何せ入稿してしまうと後から何も変えられない。長い稽古の造り込みに追い越され、他のスタッフさんの力が加わり、本番当日の大化けに引き離され。あとでしまったと思っても宣伝美術は変えられない。

だから、先行逃げ切り。

自分が思いつく限り前方にマイルストーンを置くのが大事な仕事。ただ前方でありながら方角が狂うといけない。これがなかなかに難しいし、面白い。

さて今回は?

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変わり映えのないつもりで

2024-07-09 08:52:00 | 宣伝美術

次作宣伝美術のデザインがほぼ固まってチェックに回りました。

自分には何も新しい事がないように思えても、何かしら新しくなっているものです。

クセや味がないつもりでしっかりあるのも。

思ったようには仕上がらないのが宣伝美術の面白みの1つ。

チラシデザインは宣伝美術の醍醐味。

今月中には公開できるかな。

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水を得る

2024-06-27 08:04:00 | 宣伝美術

今、演劇集団よろずやさんの次回公演「オー・マイ・リョーマ」のチラシ撮影が進んでいるところです。

ラフ画だったデザインに絵が入って、形が見え始める。と、進む先がはっきりしてくる。デザインの手綱を握っていたつもりがいつの間にか乗せられている気持ちに変わっていて、行く先が楽しみになるなど。自分的にはここが宣伝美術の楽しいポイント。

自作はシチュエーションコメディの再演です。前作とはまた違う楽しいチラシに仕上がりそう。やるぞ!

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相乗効果

2024-04-24 23:27:00 | 宣伝美術

何度かブログに書いた話ですが。

宣伝美術の僕がデザインする紙切れ一枚はどんなにすごいデザインができても舞台本編に敵わない。


僕はこれが分かってから、宣伝美術がさらに楽しくなった。まずそのままじゃ全く敵わないのだから全力を出すしかなくなる。どんなに考えて腕を振るっても足りない。追いついたと思ったら周回遅れにされていて背中を見るような。

それがまた楽しい。

作り込んだチラシには言葉にしにくい何かがあって、関わっていないはずの舞台本編も不思議と勢いを増す、ような気がする。

変な日本語だけど一方的な相乗効果(?)だと僕は思っている。

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マンネリとは

2024-03-08 07:59:00 | 宣伝美術

自分は気を抜くといつもと似た方向性の作品に収まりやすい性格です。

これではいけないと違うモチーフを探したりフォントを新調してみたり。

ただ、デザイナーも職人や技術者のはしくれと考えるなら熟練してきて自分の理想点が定まってくるのはある種当然でもあります。

違うものを産みたい気もあり、極めてもいいなとも思い。

次回作は再演作品、どちらもあるぐらいが欲しい。欲張ります。

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