自分は気を抜くといつもと似た方向性の作品に収まりやすい性格です。
これではいけないと違うモチーフを探したりフォントを新調してみたり。
ただ、デザイナーも職人や技術者のはしくれと考えるなら熟練してきて自分の理想点が定まってくるのはある種当然でもあります。
違うものを産みたい気もあり、極めてもいいなとも思い。
次回作は再演作品、どちらもあるぐらいが欲しい。欲張ります。
自分は気を抜くといつもと似た方向性の作品に収まりやすい性格です。
これではいけないと違うモチーフを探したりフォントを新調してみたり。
ただ、デザイナーも職人や技術者のはしくれと考えるなら熟練してきて自分の理想点が定まってくるのはある種当然でもあります。
違うものを産みたい気もあり、極めてもいいなとも思い。
次回作は再演作品、どちらもあるぐらいが欲しい。欲張ります。
演劇集団よろずや第三十四回本公演「おどろ草紙」に参加して無事終わり半月が経ちました。
久々にやりたい事を好き放題やれた実感があります。TOMさんはデザイナーというより宣伝美術さんだと評された頃を思い出しました。
チラシも楽しめたけど山場はパンフから後の当日制作品(もはやグッズと言うべきかも)。
僕にとってのお客さんはお客さんと出演者さん両方、を久々に存分に発揮した気がします。出し惜しみしている暇なく作れました。
とはいえ今年も稽古への参加日数はまだまだ少なく、パンフ撮影以外は舞台撮影用のストーリー習熟が2回だけ。撮影スタッフとしては平均的、僕の理想からは少ない。作る前にもっと演出を理解したいし、役者さんを知ってから作りたい。せめて、初めましてで即キャスト写真を撮る状況だけでももっと少なくできたらと。
舞台写真は割と思った通りに撮れましたが新たな課題も。途中拳銃の発砲で2回火花が飛ぶシーンがあるのですが、AFの暴れもあり片方がギリギリ1カット撮れるにとどまりました。ミラーレスカメラの撮影ラグは未だ慣れないです。うーむ、設定で追い込むか機材を更新するか。
ひとまずは充実の良い一年でした。
今年手伝えた舞台はこの演劇集団よろずや一本だけになりました。コロナ以降しばらくこのペースです。
やはり作りたい熱が消化しきれなくておどろ草紙に色々注ぎ込んだ結果、作ったのが以下になります。
シャドーボックス
チラシを七層切って立体に重ねシャドーボックスにしました。断面は筆ペンで黒塗り。2010年の「青眉のひと」から始めた工作で、前作「あやし草紙」でも製作した続きものネタです。
SNSのリアルタイム情報が集客に影響する時代になったな、と感じたので製作。
入り口で無料で気軽に撮れる、全員の顔入りサイン入りでSNSに上げやすい、大判の集合ポスター。公演期間中もチケット売れ行きが好調だったそうなので少し効果があった、かな。
差し入れオリジナルキットカット
鏡前に気軽に置けて自撮りに合わせやすい大きさ。チラシやパンフレットとはまた別にデザインした特別感。
出演者さんがとりあえず撮って気軽にアップしやすいのでこれも有効だったのかな?
というか、数字以前に、楽しい。
奈良で関わった劇団では毎度恒例にしていた千秋楽限定の舞台写真ポスター。
大阪では過去ほとんどできたことがないですがやっと実現できました。
夕方ゲネで撮影、夜公演の裏で選別調整、帰宅後ポスターレイアウト、翌日プリントして持参。
時間との勝負ですが苦労した甲斐のある良い反応を頂けました。
写真の旬は撮ってすぐ。喜びもひとしお。
流石にネタバレなのでお客様には見せず関係者限定のポスターとしました。
掲出は内緒でこっそりやるのがポイント。
使われなかったチラシデザインB案をパンフ表紙に。離れると髑髏に見える騙し絵テイスト。
中面は縦横斜めに入り乱れて誰が犯人か被害者かわからない感じに。角度はチラシの雨やパンフ表紙の雨と同じで9度です。
自分的な撮影テーマは「振り返ってハッとする」として、犯人にも被害者にも見えるように撮りました。
決まった事をやるのは大事だし、お客様がたくさん来てくれるのも大事。
でもそれしかしないのはどうなのか。楽しいか。頼まれない事、自分がやりたい事を勝手に盛り込んでこそ、心から楽しい。
良い座組でした。皆様またお会いしましょう。
舞台本番を来月に控えた今、チラシはとっくの昔に完成して3ヶ月ほど配られており自分の手を離れています。
その間に脚本は完成し、演技や演出も定まってきます。
今参加している演劇集団よろずやさんは比較的パンフをしっかり作らせていただける劇団ですが、当日用パンフはほとんどデザインしないという団体さんも割と多く、その場合宣伝美術は仕上がっていく舞台を眺めながら何も産めない立場ということになります。
世界観が定まっていく舞台やら演出を見ていると頼まれなくとも自分も何か作りたくなる、僕はそういうところがあります。その代わり自己顕示欲とは違ってちゃんと役に立つ何かを作りたい、喜んで欲しい。頼まれてはいないのに。バランスの難しい欲求です。
いつも作りたくなるわけではないので、やりたいと思える場は貴重です。
一言にまとめると、今、余計なものを作りたい気持ちが久しぶりに強い。
それならまず何も考えずに作りましょうか。話はそれからだ。
パンフ撮影はレイアウト案を見せて説明しながら撮っていくんですが、デザインをかっこいいと言っていただけると嬉しいものです。
それが今回の座組で初対面の方からだと特に。
本番のお客様は初見の印象が全てなので、初対面の人がどう思ったかはかなり参考になるのです。
この方向で良さそうな感触に一安心。
まだ煮詰めて、仕上げる。
11月の本番に向けて演劇集団よろずや「おどろ草紙」のパンフ撮影とデザインが進行中です。
撮影は大半が終わって山を越え、先日全員撮り終えました。
レイアウトデザインもいくつか試したルートが自然に減って一本の道筋に絞られつつあります。画像の調整も順調。やる事がわかれば進むのみ。
パンフレットデザインは厳密にいえばお客さんを呼ぶ仕事でなく既に来てくださってるので、宣伝美術とは言わないのかも。
やりたい事を詰め込む。あとは健康第一。
お芝居の宣伝美術で基本重視されるのはパンフではなくチラシ、つまりフライヤーです。
印刷部数も大きいし、公開される期間も長いし、動員数に関わる公演の顔みたいなものです。
他方当日パンフレットは、販売されるのでも無い限り普通は重要視されません。作るにしても優先順位はチラシやポスターよりは下。
僕はその辺りが少しズレており、パンフレットもかなり重視して製作します。
公演前に配られるチラシと違って脚本が完成していて、顔ぶれもわかり、演技や舞台の方向性もわかってきて、作り込める日数もチラシとは違って数ヶ月ある。
そう考えるとパンフレットはチラシよりも濃く作れる、わからなかった箇所を自分なりに答え合わせしてリベンジできるパーツにあたると考えてます。
ただし、パンフレットは配役やストーリーを説明する役割が大きく、人の興味を惹くとかお客さんを集めるような必要がありません。
やれる事が違う=チラシより少ないとも言えます。
それでもパンフレットを作り込むのを辞められない。理屈ではない部分で力を込めてしまう。
そこまでの物を必要としていなくても人知れずこだわって勝手に悩んで、いつか筋道を発見して一人喜ぶ。
そう思うとパンフレットデザインは本当贅沢な遊びかもしれない。それほど違う事ができないように見えて実は毎回仕立てが違う、デザインの悩みどころであり醍醐味。
昨年に続いて今年も演劇集団よろずやのチラシ「おどろ草紙」をデザインさせていただきました。
例年静かで重厚めのデザインが多い劇団ですが、今年は
「よろずやを見たことがない人、若い人にも興味を持ってもらいたい」
と新たな要望をいただきました。
僕もチラシは新しいお客様に届いてこそと常々思っていたので大いに賛同し、いろいろ試した結果明るくはっきりした仕立てになりました。
つづく