読みました。
イヤーおもしろかった。最高ですね。
久々にはらはらドキドキしながらどんどん読み進めました。
止まんないんだこれが。
スマップの中居正広主演で話題になった映画は観ましたが
結構前だったんであまり覚えてないし
”ラストのあのシーンはないんじゃないか”等と
森田監督が批判されていたりしまして。
(私は森田監督好きですが『の・ようなもの』『家族ゲーム』『ばかやろう』とかね。)
そういえば昔も『家族ゲーム』ブラウン管初登場の時,
自ら再編集してエンディング思いっきりぶった切って
オンエアして批判を浴びていましたね。
ってことは、エンディングは違うんだな。
読みたいな・・・から何年ですか。
以前から読みたかったのですが、なかなか値段が下がらない。
先日、たまたま入ったブックオフで文庫本100均セールやってまして
スティーブン・キングの本をまとめ買いしようと思ったのですが、
そういえばと思い出しまして宮部みゆきで探したところ1、2巻のみ。
3巻がない。あ~あとあきらめかけたのですが、
もしやと思い店員に在庫を調べてもらったところ(下のひきだし)
ありました。3巻。と、4、5巻だ?
なんと全5巻。そういえばハードカバーは上下巻だったっけ。
でもこの機会を逃すと次はいつになるやら。
キングあきらめて買いましたよ。
普通読み出しはちょっと我慢が必要ななんですが(特に長編は)
初っ端からつかみはOK!
後はグングン引きこまれちゃいました。
物語は、
墨田区大川公園でゴミ箱から女性の片腕が発見されたところからはじまります。
第一発見者は早朝の犬の散歩に来ていた高校生の女の子と
同じく犬の散歩に来ていた真一の2人。
皮肉にも彼は一家強盗殺人事件の生き残りだった。
現場で発見されたハンドバックの
持ち主が行方不明だった古川鞠子が被害者として浮かび上がる。
しかし”右腕は古川鞠子モノではない”
とのテレビ局への匿名電話で事件は一挙にマスコミを巻き込んだ
前代未聞の劇場型犯罪へと発展する。
何の前ぶれもなしに自分の娘が『これから帰る』との電話を最後に消息を絶つ。
家出をするような子じゃない。
もしや事件に巻き込まれたのでは?
何の進展もなく
ただ過ぎていく時の中で、
悪いことは考えたくない。
考えると、まるでその事が現実になってしまうとでもいうように。
そしてある日突然、
公園のニュース若い女性の右腕発見のニュース。
もしや、うちの子じゃ?
なんとか正気を保っていた
母 真智子もデリカシーのない刑事により
とうとう精神が崩壊してしまいます。
1巻最後で義男(真智子の父)に
真智子が『ほら、鞠子が帰って来た!』と言って
車道に飛び出すシーンで涙してしまいました。
その後も犯人に翻弄される義男なんでうちの孫なんだろう?
娘 真智子も一命は取り留めたものの魂が抜けたままに。
あなたは幸せですか?うちはね、孫がさらわれて、殺されて、
なんでこんなことになったのか。
どうしてなのかわかりません。
キングの小説と同じく理不尽な出来事。
犯人が捕まり、裏づけ捜査や供述、
物証などにより事件が解明されたとしても、被害者の遺族、
それに関わった人達にとってそれは解決でもなんでもないのですね。 あの時ああしていれば、こうしていれば。
変えられない過去を悔やみ自分を責めながら
遺族は長い長い時間を過ごしていくのですね。
出口のない迷路の中を・・・。
こういう事件が起きて利益を得るのは?
マスコミの一人勝ちなんでしょうね。
秋田の殺害事件の報道をみると逮捕されるまでに
どれだけインタビューや映像を撮っておけるか。
考えさせられます。
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